今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 岡村隆光 春日部中央総合病院 血液内科

監修: 神田善伸 自治医科大学附属病院 血液科

著者校正/監修レビュー済:2023/11/08
参考ガイドライン:
  1. 日本血液学会:造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版 第3版
  1. Guideline for investigation and management of adults and children presenting with a thrombocytosis.
  1. WHO classification of tumours of haematopoietic and lymphoid tissues,2017.
  1. The 5th edition of the World Health Organization Classification of Haematolymphoid Tumours: Myeloid and Histiocytic/Dendritic Neoplasms,2022
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 新たに改訂された造血器腫瘍診療ガイドラインに基づき改訂を行った。本GLの改定では治療アルゴリズムのクリニカルクエスチョンにおけるマイナーな改訂がなされたが、診断や疾患概要について大きな改訂はなかった。そのため、本臨床レビューにおいても変更なし。

概要・推奨   

  1. 二次性(反応性)血小板増多症が圧倒的に多く、血小板増多をみたらまず血小板増多をきたす基礎疾患の存在を検討する。
  1. 反応性の血小板増多であっても100万/μlを超える著明な血小板増多を来すことがあるので、著明な血小板増多でも血小板増多の原因となる病態がないか検討する。
  1. 二次性(反応性)血小板増多症をきたす原因がなければ、一次性(クローン性)血小板増多症を考える。
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  1. 本態性血小板血症や真性赤血球増多症の診断に際し、JAK2V617変異などのドライバー変異は疾患特異性の高い異常所見である。
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病態・疫学・診察 

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 通常、血小板数45万/μl以上を血小板増多とする。
  1. クローン性(腫瘍性)巨核球により血小板産生が自律的に亢進している一次性(クローン性)血小板増多症と、他の基礎疾患により血小板産生が亢進する二次性(反応性)血小板増多症に分類される。
  1. 小型赤血球(重症熱傷時)、クリオグロブリン、破砕赤血球などを自動血球計測機が血小板としてカウントすることにより偽性血小板増多症をきたすことがあるが、これらは末梢血塗抹標本の鏡検により鑑別される。
  1. 二次性血小板増多症の頻度が圧倒的に高く(90~95%)、血小板増多をみたらまず血小板増多をきたす基礎疾患について検討することが重要である。
  1. 二次性血小板増多症では基礎疾患の存在が明らかな場合が多いが、基礎疾患が診断できない場合に悪性腫瘍などの病態が潜んでいることもあり注意が必要である。
  1. 二次性血小板増多症では血小板数が100 万/μlを超えることは少ないが、ときに100 万/μlを超える著明な血小板増多を来すこともあり、血小板数だけでは両者を鑑別できない。
  1. 一次性血小板増多症では、血栓症のリスクが上昇する。
  1. 一次性血小板増多症で血小板数が100 万/μlを超える著明な血小板増多をきたしている場合には、後天性von Willebrand症候群を合併して出血(主に皮下や粘膜出血)のリスクが上昇することがある。von-Willebrand因子活性を測定し、活性が低下している場合は抗血小板薬の使用は避ける。
  1. 二次性血小板増多症では、他の合併症がなければ血栓症のリスクは上昇しない。しかし、基礎疾患として悪性腫瘍などが存在したり、他のリスク因子が存在する場合は、静脈血栓症のリスクが上昇する。
  1. 1回だけの血液検査で「血小板増多症」と確定しないで、再検して血小板が持続的に増加していることを確認する。
 
  1. 血小板増多症は何らかの基礎疾患による二次性の頻度が一次性よりもずっと多い。血小板増多症をみたら、まず基礎疾患の存在を検討することが重要である。
  1. 血小板数50 万/μl以上の777人の成人について前方視的に検討した。血小板増多の原因として頻度の高いものは感染症170例(21.9%)、出血、鉄欠乏性貧血、化学療法後などの反応性151例(19.4%)、組織障害139例(17.9%)、慢性炎症性疾患102例(13.1%)、悪性腫瘍46例(5.9%)、骨髄増殖性腫瘍26例(3.4%)、複数の原因47例(6.1%)であった。骨髄増殖性腫瘍26例の内訳は本態性血小板血症11例、真性赤血球増加症10例、慢性骨髄性白血病4例、骨髄線維症1例であった。100 万/μl以上の高度の血小板増多の原因で頻度の高いものは複数の原因の合併(35.5%)、骨髄増殖性腫瘍(26.7%)、脾摘後(22.2%)であった[1]
  1. 血小板増多症は何らかの基礎疾患による二次性のものが一次性のものよりもずっと多い。血小板増多症患者をみたら、基礎疾患について検討することが重要である。
問診・診察のポイント  
 
問診:
  1. 以前の血小板のデータがあるか聴取して、あれば入手する。

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オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
岡村隆光 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:神田善伸 : 講演料(旭化成(株),MSD(株),ノバルティスファーマ(株),ファイザー(株),サノフィ(株),中外製薬(株),アステラス製薬(株),協和キリン(株)),奨学(奨励)寄付など(協和キリン(株),中外製薬(株))[2024年]

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