今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 小泉賢洋 東海大学 腎内分泌代謝内科

監修: 花房規男 東京女子医科大学 血液浄化療法科

著者校正済:2024/09/04
現在監修レビュー中
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、CKD症例へのデノスマブ投与により生じた低Ca血症の症例を追記した。
 

概要・推奨   

  1. 低カルシウム(Ca)血症は通常、副甲状腺ホルモン(PTH)と活性型ビタミンDのいずれか、あるいは両方の作用が不十分であることに起因する。
  1. 実臨床において遭遇する低Ca血症の原因の多くは慢性腎臓病である。
  1. 低Ca血症の症状として、急性期は神経筋症状と心症状を、慢性期は主に中枢症状が観察される。
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病態・疫学・診察 

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 低カルシウム(Ca)血症は通常、血中Caを高める方向に働く副甲状腺ホルモン(PTH)と活性型ビタミンDのいずれか、あるいは両方の作用が不十分であることに起因する。
  1. 実臨床において遭遇する低Ca血症の多くは、慢性腎臓病に起因している。糸球体濾過量(GFR)が約60 mL/分未満になると、腎での活性型ビタミンDの産生が低下する。また、ほぼ同時に細胞内外でのP蓄積(必ずしも血清P濃度は上昇しない)が起こり、二次性副甲状腺機能亢進症を伴った低Ca血症とP過剰状態を来す(慢性腎臓病を原因とする低Ca血症[CKD-MBD]の詳細は、“ 慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常 ”の項を参照)[1][2]
  1. その他、留意すべき低Ca血症の原因として、薬剤性と低Ma血症が挙げられる。多くの薬剤により低Ca血症を来すことが知られている。低Ma血症については、PTH分泌抑制やPTH抵抗性の誘発が関与しているとされている[3][4][5]
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 薬剤歴:ループ利尿薬、Caキレート(クエン酸、ホスカルネット)、ビタミンD欠乏あるいは抵抗性を惹起する薬剤(フェニトイン、フェノバルビタールなど)、骨吸収阻害薬(ビスホスホネート製剤、デノスマブ、エストロゲンなど)、胃酸分泌抑制に起因する腸管Ca吸収減少を惹起する薬剤(プロトンポンプ阻害薬、H2受容体拮抗薬)、Mg異常に起因するPTH低下(Mg含有制酸薬および緩下剤、シスプラチンなど)[6]
  1. 透析患者におけるCa受容体作動薬(シナカルセト、エボカルセト、エテルカルセチド)。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
小泉賢洋 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:花房規男 : 未申告[2024年]

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低カルシウム血症

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