今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 久保政之1) 奈良県立医科大学 血液内科

著者: 松本雅則2) 奈良県立医科大学 血液内科・輸血部

監修: 宮﨑泰司 長崎大学病院血液内科

著者校正/監修レビュー済:2025/02/12
参考ガイドライン:
  1. 「血液凝固異常症等に関する研究班」TTPグループ:血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)診療ガイド 2023
  1. 非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)診療ガイド改定委員会:非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)診療ガイド 2023
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 『血栓性血小板減少性紫斑病診療ガイド2023』、『非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)診療ガイド 2023』に基づいて改訂を行った。主な変更点は下記の通りである。
  1. 後天性TTPに対する急性期治療として、従来の血漿交換、副腎皮質ステロイドに加えて、カプラシズマブの併用が推奨された。
  1. aHUSに対して、抗C5抗体薬(エクリズマブ、ラブリズマブ)の使用が推奨された。

概要・推奨   

  1. 赤血球破砕症候群は赤血球が血管内で物理的損傷を受けて生じる破砕赤血球と溶血を特徴とする。
  1. 血栓性微小血管症(TMA)は血小板減少、細血管障害性溶血性貧血、微小循環障害による臓器障害を3主徴とする疾患概念であり、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、溶血性尿毒症症候群(HUS)はその代表的な疾患である。
  1. TTPが疑われる場合にはADAMTS13活性の測定が推奨される(推奨度1)
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病態・疫学・診察 

疾患情報  
  1. 赤血球破砕症候群は赤血球が血管内で物理的損傷を受けて生じる破砕赤血球と溶血を特徴とする。機械的溶血によって、間接ビリルビン・LDH・網赤血球数の上昇、ハプトグロビンの低下を認める。
  1. 赤血球破砕症候群は赤血球が損傷を受ける部位によって、心臓および大血管の異常と細血管の異常に大別される。前者としては、心疾患術後や心臓弁膜症に伴う溶血性貧血が知られている。
  1. 細血管の異常によって生じる赤血球破砕症候群は、細血管障害性溶血性貧血(microangiopathic hemolytic anemia:MAHA)とも呼ばれ、その代表が、血栓性微小血管症(thrombotic microangiopathy:TMA)である。
  1. TMAは、①血小板減少、②細血管障害性溶血性貧血、③微小循環障害による臓器障害を3主徴とする疾患概念であり[1]、血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura:TTP)、溶血性尿毒症症候群(hemolytic uremic syndrome:HUS)がその代表的な疾患である。
  1. TTPはvon Willebrand因子の切断酵素であるADAMTS13活性の著減によって発症し、ADAMTS13に対する自己抗体による後天性TTPとADAMTS13遺伝子異常に起因する先天性TTPに大別される。
  1. TTPでは血小板減少、溶血性貧血、腎機能障害、発熱、動揺性精神神経症状が古典的5徴候として知られる。
  1. HUSは、血小板減少、溶血性貧血、急性腎障害を3徴とする症候群であり、志賀毒素を産生する病原性大腸菌(Shiga toxin-producing Escherichia coli:STEC)感染によるものをSTEC-HUSと呼ぶ。STEC-HUSでは血性下痢などの消化器症状に引き続き、腎不全を発症する。
  1. 補体関連因子の遺伝子異常によって発症するTMAは非典型HUS(atypical HUS:aHUS)や補体介在性HUSと呼ばれ、補体第二経路の過剰な活性化に起因する。
  1. TMA以外のMAHAとして、悪性高血圧、播種性血管内凝固、血管腫(Kasabach-Merritt症候群など)、行軍ヘモグロビン尿症などが含まれる。
 
問診・診察のポイント  
  1. 心疾患術後や心臓弁膜症に伴う赤血球破砕症候群では、心疾患の既往を確認するとともに、聴診にて心雑音の有無を確認する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
久保政之 : 特に申告事項無し[2025年]
松本雅則 : 特許使用料(アルフレッサファーマ(株)),講演料(サノフィ(株),武田薬品工業(株),アレクシオンファーマ合同会社),研究費・助成金など(サノフィ(株),アレクシオンファーマ合同会社)[2025年]
監修:宮﨑泰司 : 講演料(ノバルティスファーマ(株),ブリストル・マイヤーズスクイブ(株),中外製薬(株))[2025年]

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赤血球破砕症候群

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