今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 松本美富士 地方独立行政法人 桑名市総合医療センター 膠原病リウマチ内科

監修: 上阪等 千葉西総合病院 膠原病リウマチセンター

著者校正/監修レビュー済:2025/11/26
参考ガイドライン:
  1. 日本線維筋痛症・慢性痛学会/日本医療研究開発機構線維筋痛症研究班:線維筋痛症診療ガイドライン2017
  1. European Alliance of Associations for Rheumatology:EULAR revised recommendations for the management of fibromyalgia.
  1. 厚生労働省行政推進調査事業費補助金 慢性の痛み政策研究事業 「慢性の痛み診療・教育の基盤となるシステム構築に関する研究」研究班監修:慢性疼痛診療ガイドライン(2021)
  1. Effectiveness of non-pharmacological interventions for fibromyalgia and quality of review methods: an overview of Cochrane Reviews (2022)
  1. Effectiveness of pharmacological therapies for fibromyalgia syndrome in adults: an overview of Cochrane Reviews. (2025)
  1. イタリア神経学会:Therapeutic approach to fibromyalgia: a consensus statement on pharmacological and non-pharmacological treatment from the neuropathic pain special interest group of the Italian neurological society. (2025)
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. コクラン・レビューに基づく薬物療法(2025)・非薬物療法(2022)に対するシステマティックレビュー(Moore A, et al. Rheumatology (Oxford); 2025 May 1;64(5):2385–2394. PMID: 39705187、Häuser W, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2022 Jan 21;2022(1):CD015074. PMCID: PMC8780996)およびイタリア神経学会(2025)から治療に対する統一宣言(Devigili G, et al. Neurol Sci; 2025 May 1;46(5):2263–2288. PMID: 39982626)がなされたので、治療・管理の一部を修正・加筆した。基本的には本邦の「線維筋痛症診療ガイドライン2017」と同様である。
  1. 疾患重症度評価法の国際的統一を重視し、国内のみ指標されるステージ分類、FAS 31は行政的基準や使いやすさから残した。しかし国際的にはFibromyalgia Impact Questionnaire:FIQ)が広く使用されていることを記載した。
  1. 鑑別診断として、わが国でも頻度が決して少なくない「低ホスファターゼ血症(成人型)」がある。本例では広範囲骨痛を呈し、線維筋痛症と誤診されることが少なくないこと(Injean P, et al. ACR Open Rheumatol; 2023 Oct 1;5(10):524–528. PMID: 3766166)、および原因療法が可能なことから、線維筋痛症と鑑別すべき重要な疾患の1つとして追加した。
  1. 鑑別診断、併存疾患として重要なシェーグレン症候群が、国際的に「シェーグレン病」に統一されてきていることより、ここでも「シェーグレン病」に統一した(Ramos-Casals M, et al. Nat Rev Rheumatol; 2025 Jul 1;21(7):426–437. PMID: 40494962)。
  1. 定期的レビューを行い、一部を訂正、加筆した。

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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
松本美富士 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:上阪等 : 特に申告事項無し[2025年]

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