今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 吉野公二 公益財団法人がん研究会有明病院 皮膚腫瘍科

監修: 戸倉新樹 掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター 参与/浜松医科大学 名誉教授

著者校正/監修レビュー済:2025/04/09
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 『皮膚がん診療ガイドライン第4版 乳房外パジェット病診療ガイドライン2025』に沿って以下の内容を改訂した。
  1. 所属リンパ節転移が複数ある場合には放射線照射を考慮すること
  1. 転移例への全身薬物療法を提案すること
  1. ニボルマブが本疾患に保険承認されたが、ガイドライン作成時には未承認であり記載はない

概要・推奨   

  1. 外尿道口周囲、腟壁から膣前庭部、肛門周囲を中心に乳房外パジェット病変を認める患者には、続発性乳房外パジェット病の可能性があるため、膀胱鏡、婦人科的診察、直腸肛門鏡などによる精査が勧められる(推奨度1)
  1. 原発性と続発性乳房外パジェット病との組織学的鑑別には、サイトケラチン20(CK20)とGCDFP15 の免疫組織化学的検索が勧められる(推奨度1)
  1. 皮疹の境界が不明瞭な乳房外パジェット病に対しては、術前にマッピング生検を考慮してもよい(推奨度1
アカウントをお持ちの方はログイン
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必 要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要と
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となり
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となりま
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必

病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 乳房外パジェット病は外陰部に好発する表皮内癌であり<図表><図表>、その他肛門<図表>、腋窩<図表>にも発生する。
 
女性の外陰部乳房外パジェット病

出典

竹之内辰也先生ご提供
 
男性の外陰部乳房外パジェット病

出典

竹之内辰也先生ご提供
 
肛門部の乳房外パジェット病

肛門部に発生した乳房外パジェット病

出典

著者提供
 
腋窩の乳房外パジェット病

腋窩の境界明瞭な紅斑。乳房外パジェット病を知らなければ、見過ごしてしまうような病変である。

出典

著者提供
 
  1. 高齢者に好発し、人口高齢化に伴って患者が増加傾向にあり、当初より手術不能な超高齢患者も多くなっている。
  1. 臨床的に陰部湿疹<図表>、真菌症(白癬<図表>、カンジダ症)と誤診されやすく、不適切な外用治療が漫然と続けられているケースが多い。
  1. 表皮内癌の状態で長年にわたって緩徐に発育するが、1度浸潤を来すと高率にリンパ行性、血行性転移を来し、予後不良である。
  1. 子宮・腟、膀胱、肛門・直腸などの内部臓器の癌が皮膚に波及して、原発性の乳房外パジェット病と類似した症状を示すことがある(パジェット現象)。その場合は続発性乳房外パジェット病として明確に区別する。
 
  1. 外尿道口周囲、腟壁から膣前庭部、肛門周囲を中心に乳房外パジェット病変を認める患者には、続発性乳房外パジェット病の可能性があるため、膀胱鏡、婦人科的診察、直腸肛門鏡などによる精査が勧められる(推奨度1、エビデンスレベルJ)
  1. 隣接臓器癌が表皮内を進展して皮膚側に病巣を形成する病態を続発性乳房外パジェット病と呼ぶ。膀胱移行上皮癌は外尿道口周囲に、子宮頸癌・腟癌は腟前庭部に、直腸・肛門管癌は肛門周囲に続発性乳房外パジェット病を認めることがある[1][2]。原発性とは治療内容や予後が著しく異なるため[3]、続発性が疑われる場合には隣接臓器の精査は必須である。
 
  1. 原発性と続発性乳房外パジェット病との組織学的鑑別には、サイトケラチン20(CK20)とGCDFP15 の免疫組織化学的検索が勧められる(推奨度1、エビデンスレベルJ)
  1. 免疫組織化学的に原発性乳房外パジェット病はGCDFP15陽性[4]、CK20陰性[5][6]であることが知られている。直腸癌[5][7]、膀胱移行上皮癌[6][8]の続発性乳房外パジェット病ではGCDFP15陰性、CK20陽性であるため、原発性との鑑別に役立つとされる。しかし、逆の染色パターンを示す症例の報告もあるので結果の解釈には注意を要する[5][6]
問診・診察のポイント  
  1. 初期は軽微な紅斑ないし脱色素斑として始まり、徐々に拡大するにつれて湿潤・びらんを来し、瘙痒や違和感を伴う。

これより先の閲覧には個人契約のトライアルまたはお申込みが必要です。

最新のエビデンスに基づいた二次文献データベース「今日の臨床サポート」。
常時アップデートされており、最新のエビデンスを各分野のエキスパートが豊富な図表や処方・検査例を交えて分かりやすく解説。日常臨床で遭遇するほぼ全ての症状・疾患から薬剤・検査情報まで瞬時に検索可能です。

まずは15日間無料トライアル
本サイトの知的財産権は全てエルゼビアまたはコンテンツのライセンサーに帰属します。私的利用及び別途規定されている場合を除き、本サイトの利用はいかなる許諾を与えるものでもありません。 本サイト、そのコンテンツ、製品およびサービスのご利用は、お客様ご自身の責任において行ってください。本サイトの利用に基づくいかなる損害についても、エルゼビアは一切の責任及び賠償義務を負いません。 また、本サイトの利用を以て、本サイト利用者は、本サイトの利用に基づき第三者に生じるいかなる損害についても、エルゼビアを免責することに合意したことになります。  本サイトを利用される医学・医療提供者は、独自の臨床的判断を行使するべきです。本サイト利用者の判断においてリスクを正当なものとして受け入れる用意がない限り、コンテンツにおいて提案されている検査または処置がなされるべきではありません。 医学の急速な進歩に鑑み、エルゼビアは、本サイト利用者が診断方法および投与量について、独自に検証を行うことを推奨いたします。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
吉野公二 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:戸倉新樹 : 講演料(サノフィ(株),日本イーライリリー(株),アッヴィ合同会社,マルホ(株))[2025年]

ページ上部に戻る

乳房外パジェット病

戻る