今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 田中孝明 川崎医科大学 小児科学

監修: 渡辺博 帝京大学老人保健センター

著者校正済:2025/02/26
現在監修レビュー中
参考ガイドライン:
  1. Centers for Disease Control and Prevention:Epidemiology and Prevention of Vaccine-Preventable Diseases, The Pink Book. 14th ed
  1. 日本聴覚医学会:ムンプス難聴. 急性感音難聴診療の手引き 2018年版
  1. 日本環境感染学会:医療関係者のためのワクチンガイドライン 第4版
 
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 2021年に『Epidemiology and Prevention of Vaccine-Preventable Diseases, The Pink Book』が改訂された。
  1. 2024年に『医療関係者のためのワクチンガイドライン』が改訂された。
  1. ムンプスの臨床経過図を追加した。
  1. 疫学のグラフを最新のデータに基づいて改訂した。
  1. おたふくかぜワクチン接種後の副反応に関する全国調査の内容を追記した。

概要・推奨   

病態・症状
  1. ムンプス(流行性耳下腺炎、おたふくかぜ)とは、ムンプスウイルスによる全身性感染症である。
  1. ムンプスウイルスは腺組織(唾液腺、精巣、卵巣、乳腺、膵臓など)や神経組織(髄膜、内耳など)に親和性が高い。
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. ムンプス(流行性耳下腺炎、おたふくかぜ)とは、ムンプスウイルスによる全身性感染症である。
  1. ムンプスウイルスはパラミクソウイルス科に属し、表面にエンベロープをもつ1本鎖RNAウイルスである。
  1. 唾液腺(耳下腺が最も多い)の有痛性腫脹や発熱を主症状として発症し、通常1~2週間で軽快する。
 
ムンプス患児の唾液腺腫脹

両側の耳下腺腫脹を認める。

出典

著者提供(保存不可)
 
  1. ムンプスの臨床経過を図に示す。
 
ムンプスの臨床経過

両側の耳下腺腫脹を認める。

出典

著者提供
 
  1. 唾液など気道分泌物の飛沫や接触によりヒトからヒトへ感染する。潜伏期間は通常12~25日間(多くは16~18日間)である[1][2]
  1. ムンプスウイルスは腺組織(唾液腺、精巣、卵巣、乳腺、膵臓など)や神経組織(髄膜、内耳など)に親和性が高い。ウイルスの体内での増殖動態を図に示す[3]
 
ムンプスウイルスの体内での増殖動態

気道粘膜、所属リンパ節で増殖したムンプスウイルスは、ウイルス血症を起こし全身に散布される。その後、唾液腺、中枢神経、内耳、膵臓、精巣、卵巣、腎臓、心筋、乳腺などの親和性のある臓器で増殖し、臨床症状を呈する。

出典

庵原俊昭:ムンプスウイルス.日本小児感染症学会編.小児感染症マニュアル2012改訂第3版:東京医学社, 2011; 306
 
  1. 唾液からのウイルスは耳下腺腫脹7日前から9日後くらいまで分離されるが、特に腫脹1~2日前から腫脹後5日までが他人への感染源となりやすい。
  1. わが国では、3~5年周期で流行している。報告患者は7歳以下で70%以上を占めるが、10~19歳が増加傾向にある[4]
 
わが国におけるムンプス流行の推移(1982~2022年)

1982年以降、ムンプスは3~5年周期で流行している。1989年~1993年のMMRワクチン定期接種導入や近年の接種率上昇により、流行の周期や程度は変化する傾向がある。

出典

国立感染症研究所 感染症疫学センター:伝染病統計(1982年~1999年3月)および感染症発生動向調査(1999年4月~2022年)より作図
 
ムンプスの年別・年齢群別割合(2013~2022年)

報告患者は7歳以下で70%以上を占めるが、10~19歳が増加傾向にある。

出典

国立感染症研究所感染症情報センター: 感染症発生動向調査より作図
 
  1. 一般的に予後良好であるが、感染力が強く、種々の合併症や後遺症を呈することがあるため、ワクチンで予防すべき疾患である[5]
 
ムンプスの主要症状と合併症

ムンプスは一般的に予後良好であるが、種々の合併症を呈することがある。年齢が高くなるほど症状が典型的となり、合併症の頻度が高くなる。

出典

Rubin SA: Mumps vaccine. Plotkin SA, Orenstein, WA, Offit PA, eds. Vaccines. 8th ed., Elsevier,2023: 711-736.
  1. ムンプスは学校保健安全法に定める第2種学校感染症疾患であり、「耳下腺、顎下腺または舌下腺の腫脹が発現した後5日を経過し、かつ、全身状態が良好になるまで」出席停止とする。また、ムンプスは感染症法5類感染症であり小児科定点医療機関では週単位で届出をする必要がある[6]
 
 
 
問診・診察のポイント  
  1. 突然の両側または片側の有痛性耳下腺腫脹を伴う患者を診察した場合には、ムンプスの既往やワクチン接種の有無、周囲の流行状況を聴取する[7]
  1. 潜伏期間と一致する12~25日前(2~3週間前)にムンプス患者との接触がないか尋ねる。

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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
田中孝明 : 未申告[2024年]
監修:渡辺博 : 特に申告事項無し[2025年]

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ムンプス(小児科)

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