今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 成田雅美 杏林大学医学部小児科学教室

監修: 渡辺博 帝京大学老人保健センター

著者校正/監修レビュー済:2023/02/22
参考ガイドライン:
  1. 日本小児アレルギー学会:食物アレルギー診療ガイドライン2021
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 食物アレルギー診療ガイドライン2021に基づき、疫学データや図表などの改訂を行った。
  1. 花粉‐食物アレルギー症候群、新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症についての記述を追加した。
  1. 最新の知見に基づき牛乳アレルギー発症予防に関する記述を追加した。

概要・推奨   

  1. 食物アレルギーの診断に特異的IgE抗体価の測定は有用である。ただし特異的IgE抗体陽性のみを根拠に食物除去を行う必要はない(推奨度1、OJG)
  1. IgE依存性食物アレルギー(鶏卵、牛乳)患者もしくはその疑いのある者に食物経口負荷試験は完全除去回避に有用である(推奨度1、OJ)
  1. 食物アレルギーの発症予防のために、妊娠中・授乳中の母親が食物除去を行うことは推奨されない(推奨度1、CSJG)
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 食物アレルギーとは、食物による抗原特異的な免疫学的機序を介して生体にとって不利益な症状が惹起される現象、と定義される。
  1. 食物アレルギーに関与する免疫学的機序は、IgE依存性反応と非IgE依存性反応とに大別される。多くはIgE依存性反応による、即時型食物アレルギーである。
  1. わが国の有病率は、乳児で5~10%、幼児で5%、学童期以降が1.5~3%程度と報告されている。多くは加齢に伴い、自然に耐性を獲得する。
 
即時型食物アレルギー 年齢分布

対象は食物摂取後60分以内に症状が出現し、医療機関を受診した患者。「平成23年即時型食物アレルギー全国モニタリング調査」より。

出典

今井孝成、杉崎千鶴子、海老澤元宏:消費者庁「食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業」平成29(2017)年即時型食物アレルギー全国モニタリング調査結果報告.アレルギー. 2020;69(8):P702 図1
 
  1. 即時型食物アレルギーの主要原因食物は、鶏卵、牛乳、小麦、木の実類、ピーナッツの順に多かった。
  1. 新規発症の原因食物は年齢により大きく異なり、0歳では鶏卵、牛乳、小麦がほとんどであるが、1、2歳では魚卵、木の実類、3~6歳では木の実類、魚卵、ピーナッツ、学童期以降では、甲殻類、果物類、木の実類などが多い
  1. 1、2歳以降で木の実類が増加しているのが特徴である。
  1. 誤食の原因食物は年齢によらず、鶏卵、牛乳、小麦が多かった。
  1. 即時型食物アレルギー 原因食物の割合:<図表>
  1. 年齢別即時型食物アレルギーの原因食物:
  1. 新規発症の原因食物:<図表>
  1. 誤食発症の原因食物:<図表>
  1. 症状は、皮膚、粘膜、呼吸器、消化器、神経など多岐にわたり、アナフィラキシーのような重篤な症状を来すことがあるので注意が必要である。
  1. ショックの原因食物では鶏卵、牛乳、小麦が多いが、ショック発症割合では、カシューナッツが最も高く、小麦、クルミ、そば、落花生の順であった。
  1. 臓器別の症状出現頻度: <図表>
  1. 原因食物別ショック発症率: <図表>
  1. 食物アレルギーによる誘発症状の重症度分類: <図表>
  1. 特殊なタイプに、食物依存性運動誘発アナフィラキシー、花粉-食物アレルギー症候群、新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症(消化管アレルギー)などがある。
  1. 食物依存性運動誘発アナフィラキシー: >詳細情報 
  1. 花粉―食物アレルギー症候群: >詳細情報 
  1. 新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症(消化管アレルギー): >詳細情報 
  1. ハイリスク児の食物アレルギー発症予防のために、妊娠中・授乳中の母親が食物制限をしたり、児の離乳食開始時期を遅らせたりすることは推奨されていない >詳細情報 。
問診・診察のポイント  
  1. 特定の食物摂取後に症状が誘発されることが必須であり、摂取時の状況(量や調理形態)、症状出現の時間経過などについても詳細に把握する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
成田雅美 : 未申告[2024年]
監修:渡辺博 : 特に申告事項無し[2024年]

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食物アレルギー(小児科)

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