今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 坂井昌人 東京ベイ・浦安市川医療センター 産婦人科

監修: 金山尚裕 静岡医療科学専門大学校

著者校正済:2025/03/26
現在監修レビュー中
参考ガイドライン:
  1. 日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会:産婦人科診療ガイドライン 産科編2023
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 『産婦人科診療ガイドライン 産科編 2023』の発行に準拠して内容をアップデートした。
  1. 羊水量の異常を検査するとともに胎児健常性を確認する。
  1. 用語と記述の調整を行った。
  1. 『第11回 産科医療補償制度再発防止に関する報告書』を参照に、下記について追加した。
  1. 羊水過少・過多を認めたときには、胎児尿量の異常の可能性があり、胎児低酸素状態を含めた健常性の悪化を伴っている場合がある。胎児健常性の評価として、胎児中大脳動脈血流波形などのほか、妊娠週数によっては胎児心拍数モニタリングでの低酸素を示唆する所見がないかなどを検査するのがよい。
  1. 胎児低酸素状態による胎児機能低下・腎血流低下が想定される羊水過少。
  1. 胎児低酸素状態による中枢性嚥下障害が想定される羊水過多。

概要・推奨   

  1. 羊水過多・過少を疑うのは(本邦の妊娠中超音波検査の頻度からは)妊婦健診中の超音波検査中が最も多い。
  1. 羊水過多・過少は妊娠第2三分期など早い時期からの発症のほうが児予後不良例が多くなる。
  1. 羊水過多・過少は重症なほど児予後不良例が多くなる。
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病態・疫学・診察 

疾患(疫学・病態)のまとめ  
  1. 羊水量は産生(胎児尿がほとんど)と吸収(主に胎児燕下→消化管吸収、または破水により失う)のバランスにより決まる。
  1. 羊水過多・過少は産生から吸収までのどこかの異常を表している。母体・胎児・付属物のいずれかの異常を示唆している。
  1. 羊水過多では、軽度のもの、程度が軽快していくものは原因不明で児予後が良好なことが多いが、高度なものほど原因は判明しやすく、児の予後不良な可能性が上昇する。
  1. 羊水過少では、一般に発症が早期であるほど児予後が不良である(胎児異常、肺低形成など)。
  1. 羊水過多では子宮増大による早産や破水のリスク、過少では子宮収縮時の臍帯圧迫、第2三分期からの過少では児の肺低形成などのリスクがある。
問診、診察のポイント  
  1. 羊水量の異常、すなわち過多・過少は、定期的な妊婦健診を行うなかで疑診とされ、診断基準に当てはめて診断されることが多い。妊婦は妊婦健診という定期的な受診をしているため診断の遅れを起こしにくくしている。しかし、妊娠第2三分期までは健診は4週ごとなので、急性発症の場合はやや診断が遅れることもある。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
坂井昌人 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:金山尚裕 : 特に申告事項無し[2024年]

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羊水過多、過少

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