今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 西村忠己 奈良県立医科大学 耳鼻咽喉・頭頸部外科学

監修: 森山寛1) 東京慈恵会医科大学附属病院

監修: 小島博己2) 東京慈恵会医科大学 耳鼻咽喉科

著者校正/監修レビュー済:2025/03/12
参考ガイドライン:
  1. 日本耳科学会:Baha適応基準(2023)
  1. 日本耳科学会:骨導インプラントBONEBRIDGE®の適応基準(2020)
  1. 日本耳科学会:人工中耳VSB適応基準(2019)
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、以下について加筆・修正した。
  1. 外耳道真珠腫について加筆した。
  1. 治療方針について新しく加わった選択肢を加筆する形で修正した。
  1. 軟骨伝導補聴器、ADHEARについて加筆した。
  1. Baha適応基準が更新されたため、内容を修正した。
  1. 骨導インプラント、人工中耳VSBの適応基準について加筆した。

概要・推奨   

  1. 詳細な耳介・外耳の観察(推奨度1)
  1. 年齢に応じた聴力検査を施行し、両側の聴力の程度を確認する(推奨度1)
  1. 側頭骨CTにより外耳/中耳/内耳および周囲組織の形態異常の有無、外耳道真珠種の有無の確認(推奨度1)
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病態・疫学・診察 

疾患(疫学・病態)  
  1. 胎生期における第1鰓溝の発生異常により外耳道閉鎖が生じる疾患である。
  1. 発症率は出生1~2万人に1人である。また、全体の1/3~1/4が両側性で、残りが片側性である[1]
  1. 大部分は軟骨部と骨部外耳道の全長が骨性に閉鎖している。一部に膜性の外耳道閉鎖がある。
  1. 聴力は中等度から重度の伝音難聴であることが多い。
  1. 合併症として小耳症(耳介低形成)が最も多く、ほかに顔面神経麻痺、小顎症、口蓋裂、頰骨低形成、咀嚼・嚥下障害などがある。
  1. 両側例は乳幼児期より積極的な補聴および言語指導が必要となる。また、小耳症合併例は耳介形成術を含めた手術適応の検討が必要になる。一方、片側例は必ずしも積極的な治療を要さないことが多い。
  1. 外耳道が完全に閉鎖しておらず、一部外耳道が形成されている場合、同部位に外耳道真珠種が生じる恐れがある。外部から確認が難しいため注意が必要である。
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 診断は視診で容易であり、出生直後に確定診断されている場合が多い。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
監修:森山寛 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:小島博己 : 特に申告事項無し[2025年]

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先天性外耳道閉鎖症

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