今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 福本恵三 埼玉慈恵病院 埼玉手外科マイクロサージャリー研究所

監修: 落合直之 キッコーマン総合病院外科系センター

著者校正/監修レビュー済:2021/09/15
参考ガイドライン:
  1. 日本形成外科学会:形成外科診療ガイドライン体幹・四肢疾患 第V編 四肢先天異常
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った(大きな変更なし)。

概要・推奨   

  1. 多指症の場合、多指症手術を行う事が推奨される(推奨度2
  1. 合指症の場合、合指症手術を行う事が推奨される(推奨度2
  1. 裂手症の場合、裂手症手術を行う事が推奨される(推奨度2
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 手の先天異常とは、生下時からみられる手の異常で、さまざまな形態を呈する。
  1. 上肢先天異常の新生児の発生率は0.1~0.2%である[1]
  1. 上肢の形成は受精後約4週から始まり8週で完成する。多くの手の先天異常はこの期間に起きる。
  1. 指の数が多い多指、指が癒合する合指、指が欠損する欠指などの形態がある。
  1. 多指症(<図表><図表>)、合指症(<図表>)、裂手症(<図表>)、母指形成不全症(<図表>先天性絞扼輪症候群(<図表>)、合短指症などに分類される。
 
母指多指症

MP関節から分岐するWassel分類4型の母指多指症で橈側指が低形成である。

出典

著者提供
 
合指症

中環指が指尖まで癒合する皮膚性完全合指である。

出典

著者提供
 
裂手症

中指が欠損し、示環指間に深い裂がある1指列欠損型の裂手症である。

出典

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母指形成不全

母指の完全欠損で、Blauth分類5型の母指形成不全である。

出典

著者提供
 
先天性絞扼輪症候群

絞扼輪と指尖合指をみる先天性絞扼輪症候群である
a:手背部
b:手掌部

出典

著者提供
 
横軸形成障害(合短指症)

短指と合指をみる横軸形成障害である。

出典

著者提供
 
  1. 遺伝性が認められるものもあるが、多くは家族歴がない散発例である。Hox遺伝子、T-Box遺伝子の関与が確認されている[2][3]
  1. 他の先天異常と合併するものがある。
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 妊娠経過、出生時の状態、家族歴、発育の状態、他の先天異常の有無を確認する。

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尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
福本恵三 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:落合直之 : 未申告[2024年]

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