今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 本宮真1) JA北海道厚生連帯広厚生病院 整形外科 手外科センター

著者: 岩崎倫政2) 北海道大学 整形外科

監修: 竹下克志 自治医科大学整形外科

著者校正/監修レビュー済:2023/12/06
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った(大きな変更点なし。一部加筆)。

概要・推奨   

  1. 手関節周囲には骨・関節・腱・靭帯組織が狭い範囲に存在するため、丁寧な診察により痛みの部位を絞り込み、鑑別診断を考えていくことが重要である。
  1. 手関節痛を訴える患者を診断する上で、手関節正面・側面のX線写真を撮影し、大まかな骨由来の異常の有無を確認する。
  1. 患者の訴えおよび診察所見から鑑別疾患を類推し、必要に応じてCT・MRI・血液検査などの追加検査を検討する。 

病態・疫学・診察 

病態・疫学情報・注意事項  
  1. 手関節は、橈尺骨に加え、8つの手根骨(大菱形骨・小菱形骨・有頭骨・有鉤骨・舟状骨・月状骨・三角骨・豆状骨)から構成され、各骨間に靱帯・関節包が存在する。
 
手関節を構成する骨

手関節は橈骨尺骨に加え、舟状骨・月状骨・三角骨・豆状骨・大菱形骨・小菱形骨・有頭骨・有鉤骨から構成される。

出典

上羽康夫:手 その機能と解剖(第6版).金芳堂、p.108、p.112
 
  1. 手関節の運動には、掌屈(屈曲)・背屈(伸展)と橈屈・尺屈運動に寄与する遠位・近位手根関節と回内・回外運動に寄与する遠位橈尺関節が関与する。
  1. 手関節には多数の屈筋腱・伸筋腱が存在し、手関節の多様な運動と機能を可能としている。
  1. 手関節周囲は、複雑な解剖を有しているがゆえに、障害を呈する部位・病態も多岐にわたるため、治療に先立ち詳細な診察に基づいた診断が最も重要である。
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 発症時期を確認する。

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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
本宮真 : 特に申告事項無し[2024年]
岩崎倫政 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:竹下克志 : 講演料(第一三共(株))[2024年]

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手関節周辺の疼痛

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