今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 根尾昌志 大阪医科薬科大学 整形外科

監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室

著者校正/監修レビュー済:2024/02/07
参考ガイドライン:
  1. 一般社団法人日本リウマチ学会:関節リウマチ診療ガイドライン 2020
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、薬物療法の進歩により、この章に記したような典型的RA頚椎病変は激減したことを、概要に付け加えた。

概要・推奨   

  1. 薬物療法の進歩により、典型的なRA頚椎病変は激減した
  1. RAの頚椎病変は不安定性を伴うことが多いため、頚椎X線を撮影するときには機能写は必須である(推奨度1)
  1. 明らかな脊髄症状を認める場合には積極的に手術を行うことが推奨される(推奨度2)
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 頚椎リウマチ病変とは、関節リウマチ(RA)でみられる全身の関節炎およびそれに伴う関節破壊、不安定性が頚椎の関節に起こったものである。
  1. RA病変は脊椎のなかでは頚椎に起こることが多く、特に環軸関節病変の頻度が高い。
  1. RAの頚椎病変は、環軸関節亜脱臼(AAS、一般的には前方亜脱臼<図表><図表><図表><図表><図表>、それが進行した垂直亜脱臼[VS]<図表><図表><図表>)、そして軸椎下(C3より尾側)亜脱臼(SAS)<図表><図表>に分類され、それらが合併して、または独立してみられる。
  1. 生物学的製剤の普及に伴い、手術を必要とする症例は大きく減少した。特に、治療に難渋するムチランス型の患者は激減した。ただし、不適切、不十分な薬物治療による症例が未だに散見される。
 
関節リウマチによる環軸関節前方亜脱臼

頚椎X線側面像。環椎が前方へ亜脱臼している。

出典

著者提供
 
関節リウマチによる垂直亜脱臼

出典

著者提供
 
軸椎下亜脱臼

a:単純X線側面像
b:頚椎MRI矢状断像(T2WI)
C4, C6の前方すべりと同部での脊髄圧迫を認める。O-C2、C5/6は自然に骨癒合している。

出典

著者提供
 
  1. 症状としては関節破壊や大後頭神経刺激による上位頚部痛、後頭部痛と脊髄、延髄圧迫による四肢麻痺、呼吸麻痺が主なものである。
  1. 脊髄、延髄圧迫症状と、保存的治療に反応しない疼痛が手術適応となる。
  1. 手術は、可及的整復と神経除圧を行い、良好なアラインメントで固定することが基本である。
問診・診察のポイント  
  1. まずRAであることを確認し、その治療薬とコントロールの良否などを把握する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
根尾昌志 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:酒井昭典 : 講演料(旭化成ファーマ(株),帝人ヘルスケア(株))[2025年]

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頚椎リウマチ病変

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