今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 寺内公一 東京医科歯科大学 茨城県地域産科婦人科学講座

監修: 青木大輔 赤坂山王メディカルセンター

著者校正/監修レビュー済:2023/09/27
参考ガイドライン:
  1. 日本産科婦人科学会日本産婦人科医会:産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023
  1. 日本産科婦人科学会日本女性医学学会:ホルモン補充療法ガイドライン2017年度版
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 「産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023」に基づき、以下の追記を行った。
  1. HRT使用者がSARS-CoV-2に感染した場合は、以下に注意する(推奨度2)
  1. 重症または中等症ではHRTを中止する。
  1. 軽症または無症状の場合はHRTは継続できる。

概要・推奨   

  1. 更年期の女性が多彩な症状を訴えて受診した場合には本疾患を疑う(推奨度1)
  1. 診断に際しては、以下の項目について包括的に評価する(推奨度2)
  1. 卵巣機能の低下
アカウントをお持ちの方はログイン
  1. 閲覧にはご契約が必要
  1. 閲覧にはご契約が必
  1. 閲覧にはご契約が必要
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要と
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となり
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要と
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧には
  1. 閲覧にはご契約が必要とな
  1. 閲覧に はご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧に
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となりま
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲

病態、疫学、診察 

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 閉経移行期および閉経後早期の女性に器質的変化に起因しない多種多様な自覚症状が出現し、日常生活に支障を来す病態を、更年期障害と呼ぶ。
  1. 平成29年厚生労働省患者調査によれば、推計外来患者数/総患者数は17.9/145千人と増加傾向にある。
  1. 閉経前後の数年間に血清エストロゲン濃度が大きくゆらぎつつ低下することが、発症の誘因となる。
  1. 閉経への移行と血清エストロゲン濃度の推移:<図表>
  1. 内分泌変動や加齢という身体的因子に加え、成育歴や性格などの心理的因子、家庭や職場における対人関係などの社会的因子が複合的に関与して、発症に至るBio-Psycho-Socialな疾患である。
  1. 更年期障害の成因:<図表>
  1. 「医学的に説明のつかない身体症状」「機能性身体症候群」「身体症状性障害」などとも重なるところの大きい疾患概念である。

診断方針 

問診・診察のポイント  
  1. それまで規則的であった月経周期が不規則となりつつあること、あるいは最終月経から数年以内であることから、閉経移行期または閉経後早期であることを確認する。
  1. 血清エストロゲン濃度は大きくゆらぎつつ低下する過程にあるので、低値を示すばかりではなく、時には異常高値を示すこともあり、測定は必ずしも診断に有用ではない。
  1. 更年期障害の発症には、血清エストロゲン濃度が「低い」ことではなく、「大きくゆらぐ」ことが寄与している(推奨度1、O)
  1. まとめ:血清エストロゲン濃度は閉経移行期から閉経後早期にかけて、大きくゆらぎつつ低下する(<図表>)。多種多様な自覚症状から成る更年期障害の発症には、エストロゲンが「低い」ことではなく、むしろ「大きくゆらぐ」ことが寄与している。例えば、更年期うつ症状の重症度はE2基礎値との関連はなく、E2の変動幅と関連することが知られている[1]
  1. 結論:更年期障害の発症には血清エストロゲン濃度が大きくゆらぐことが寄与している。閉経への移行過程で血清エストロゲン濃度が大きくゆらぐこと、そしてそのゆらぎこそが更年期障害の発症に寄与することの二つの点から、単回の血清エストロゲン濃度の測定は更年期障害の診断にとって有用ではない。
 
閉経への移行と血清エストロゲン濃度の推移

血清エストロゲン濃度は閉経前後の数年間に大きくゆらぎつつ低下する。

出典

Adapted from: Cedars MI, Evans M. Menopause. In: Scott JR, Gibbs RS, Karlan BY, Haney AF, eds. Danforth‘s Obstetrics and Gynecology. Philadelphia, PA: Lippincott Williams & Wilkins; 2003:721-737.
 
  1. ただし子宮摘出後で月経の状態を評価できない患者の場合には、閉経移行のどの段階にあるかを推定するためにある程度有用である。
  1. 多種多様な自覚症状を訴えることが特徴であるので、各種の自記式症状質問票を活用して効率よく面接を行い、患者が最も悩まされている症状を中心とする症状プロファイルを把握する。
  1. 更年期障害の診断には、各種の自記式症状質問票を用いる(推奨度2)(参考文献:[2]
  1. まとめ:更年期障害の患者は多種多様な自覚症状を訴えることが特徴であるので、各種の自記式症状質問票(更年期QOL質問票の例(東京医科歯科大学)<図表>)を活用して効率よく面接を行い、患者が最も悩まされている症状を中心とする症状プロファイルを把握する。ただし、症状質問票は確定診断のためのツールではなく、あくまで多種多様な症状およびそれに対する治療効果について効率よく把握する際の一助と考えるべきである。
    なお国際的に標準化された症状質問票はない。わが国では、日本産科婦人科学会が作成した「日本人女性の更年期症状評価表」が標準的に用いられている[3]
  1. 結論:各種の自記式症状質問票を用いて、効率よく症状プロファイルを把握する。
 
更年期QOL質問票の例(東京医科歯科大学)

東京医科歯科大学では1994年以来本票を使用しているが、この他にも「日本人女性の更年期症状評価表」(日本産科婦人科学会)など様々な症状質問票が存在する。
合計点が低いほどQOLが低く、重症である。

出典

Masakazu Terauchi, Shiro Hiramitsu, Mihoko Akiyoshi, Yoko Owa, Kiyoko Kato, Satoshi Obayashi, Eisuke Matsushima, Toshiro Kubota
Associations between anxiety, depression and insomnia in peri- and post-menopausal women.
Maturitas. 2012 May;72(1):61-5. doi: 10.1016/j.maturitas.2012.01.014. Epub 2012 Feb 11.
Abstract/Text OBJECTIVES: To determine the correlation between somatic and psychological symptoms and insomnia and the contribution of depression and anxiety to insomnia in a sample of peri- and post-menopausal women in a clinical setting.
STUDY DESIGN: The responses of 237 peri- and post-menopausal women enrolled in the Systematic Health and Nutrition Education Program (SHNEP) at the Menopause Clinic of the Tokyo Medical and Dental University Hospital between November 2007 and December 2010 to the Menopausal Health-Related Quality of Life (MHR-QOL) and Hospital Anxiety and Depression Scale (HADS) questionnaires were subjected to Spearman's rank correlation and logistic regression analyses.
RESULTS: The analysis revealed that (1) insomnia is highly prevalent, (2) the symptoms of difficulty in initiating sleep (DIS) and experiencing non-restorative sleep (NRS) are more strongly correlated with psychological than somatic symptoms, and (3) DIS is strongly associated with anxiety while NRS is strongly associated with depression in the population studied.
CONCLUSIONS: Insomnia is highly prevalent among peri- and post-menopausal female patients in a clinical setting and more closely associated with psychological than somatic symptoms. DIS is strongly correlated with anxiety while NRS is strongly correlated with depression.

Copyright © 2012 Elsevier Ireland Ltd. All rights reserved.
PMID 22326659
 
  1. 患者が自然軽快を期待して自分なりに対処しようとしたり、あるいは多様な医療機関を渡り歩いて適切とは言えない治療を受けたりしたため、発症から専門医受診までに長期間が経過していることも多い。
  1. 器質的疾患に起因しない自覚症状を主体とする症候群であり、確定的な診断基準は存在しないので、患者の訴える症状に対応する身体診察を行い、考え得るその他の身体疾患を積極的に除外する必要がある。
  1. 更年期障害には確立した診断基準が存在しない。
  1. まとめ:閉経移行期および閉経後早期の女性に器質的変化に起因しない多種多様な自覚症状が出現し、日常生活に支障を来す病態を、更年期障害と呼ぶ。血清エストロゲン濃度は大きくゆらぎつつ低下する過程にあるので、時には異常高値を示すこともあり、測定は必ずしも診断に有用ではない。また、自記式症状質問票も確定診断のためのツールではなく、あくまで多種多様な症状およびそれに対する治療効果について効率よく把握する際の一助と考えるべきである。
  1. 結論:40~50歳代の月経不順な女性が多種多様な身体精神症状を呈するものの明らかな器質性疾患が認められない場合に、とりあえず更年期障害として取り扱っていく、というのが実情である。
  1. 心理社会的背景についても十分な情報を収集し、発症に至る複合的要因について理解する。
  1. 患者の心理社会的背景についても十分な情報を収集する(推奨度1)
  1. まとめ:更年期障害は器質的変化に起因しない多種多様な自覚症状に患者が悩まされる点において、「医学的に説明のつかない身体症状」「機能性身体症候群」「身体症状性障害」などとも重なるところの大きい疾患概念である。内分泌変動や加齢という身体的因子に加え、成育歴や性格などの心理的因子、家庭や職場における対人関係などの社会的因子が複合的に関与して、発症に至るBio-Psycho-Socialな疾患である。患者の身体的因子のみならず、心理社会的因子についても十分な情報を収集することが、医師患者関係を好転させ、症状の改善に結びつく可能性がある。
  1. 結論:患者の身体面だけでなく、心理社会的背景についても十分な情報を収集する。
 
更年期障害の成因

更年期障害は、内分泌変動や加齢という身体的因子に加え、成育歴や性格などの心理的因子、家庭や職場における対人関係などの社会的因子が複合的に関与して、発症に至るBio-Psycho-Socialな疾患である。

出典

著者提供

これより先の閲覧には個人契約のトライアルまたはお申込みが必要です。

最新のエビデンスに基づいた二次文献データベース「今日の臨床サポート」。
常時アップデートされており、最新のエビデンスを各分野のエキスパートが豊富な図表や処方・検査例を交えて分かりやすく解説。日常臨床で遭遇するほぼ全ての症状・疾患から薬剤・検査情報まで瞬時に検索可能です。

まずは15日間無料トライアル
本サイトの知的財産権は全てエルゼビアまたはコンテンツのライセンサーに帰属します。私的利用及び別途規定されている場合を除き、本サイトの利用はいかなる許諾を与えるものでもありません。 本サイト、そのコンテンツ、製品およびサービスのご利用は、お客様ご自身の責任において行ってください。本サイトの利用に基づくいかなる損害についても、エルゼビアは一切の責任及び賠償義務を負いません。 また、本サイトの利用を以て、本サイト利用者は、本サイトの利用に基づき第三者に生じるいかなる損害についても、エルゼビアを免責することに合意したことになります。  本サイトを利用される医学・医療提供者は、独自の臨床的判断を行使するべきです。本サイト利用者の判断においてリスクを正当なものとして受け入れる用意がない限り、コンテンツにおいて提案されている検査または処置がなされるべきではありません。 医学の急速な進歩に鑑み、エルゼビアは、本サイト利用者が診断方法および投与量について、独自に検証を行うことを推奨いたします。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
寺内公一 : 講演料(富士製薬工業(株),大塚製薬(株)),企業などが提供する寄付講座(茨城県,茨城県厚生農業協同組合連合会)[2025年]
監修:青木大輔 : 特に申告事項無し[2025年]

ページ上部に戻る

更年期障害

戻る