今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 許智栄 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科

監修: 徳田安春 一般社団法人 群星沖縄臨床研修センター

著者校正/監修レビュー済:2022/04/27
参考ガイドライン:
  1. 英国老年医学会(British Geriatric Society):Concise guide to good practice. Number 12. Advance Care Planning National Guidelines. February 2009
  1. 厚生労働省:人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン 改訂 平成30年3月
  1. 日本老年医学会:「Advance Care Planning推進に関する提言」エンドオブライフに関する小委員会の合意声明(Japan Geriatrics Society “Recommendations for the Promotion of Advance Care Planning”: End-of-Life Issues Subcommittee consensus statement 2020)
  1. ヨーロッパ緩和ケア学会(European Association for Palliative Care):Definition and recommendations for advance care planning: an international consensus supported by the European Association for Palliative Care. 2017
  1. 米国緩和ケア学会(American Academy of Hospice and Palliative Care):Defining Advance Care Planning for Adults: Consensus Definition From a Multidisciplinary Delphi Panel. 2016
 
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、概要・推奨を加筆し、推奨度およびエビデンスレベルの見直しを行った。
  1. 日本老年医学会および日本医師会によるガイドラインを参考にして、日本におけるACPの定義について加筆した。
  1. 緊急時のACPについて、本人の意思がわからない場合の代理意思決定者との話し合いの仕方について加筆した。

概要・推奨   

  1. アドバンスケアプラニング(Advance Care Planning:ACP)は意思決定能力がある患者に対するものであり、決定能力に疑問を認める場合は、その正確な評価が必要である(推奨度1 JG)
  1. ACPとは、話し合いの過程・プロセスであり、その過程において最も重要視されることは、患者の価値観・人生の目標を認識・共有し、それに基づいた患者が受けたい将来の医療について、その家族及び医療従事者と話し合うことである(推奨度1 JG)
  1. 患者が自分で意思決定できなくなる場合を考慮して、代理意思決定者の選定及び患者の希望の記録と定期的な見直しがACPで求められる(推奨度1 JG)
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病態・疫学・診察 

イントロダクション  
  1. 日本の高齢化率は世界1位であり、平成28年の高齢化率は27.3%となった。今後も増加すると考えられており、2065年には国民の2.6人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上の高齢者という社会が訪れると予想されている。これに伴い死亡率も上昇を認めており、年間死亡者数がピークに達すると予想される2040年頃まで、今後20年以上にわたって死亡数は増加を続けると見込まれている。
  1. このように高齢化・多死社会を迎えた状況において、患者、特に高齢患者が、人生の最後を迎える過程で医師の果たすべき役割が、問われている。国民の約半数が、自宅で人生の最後を迎えることを希望しているにも関わらず、約80%の人が病院で最後を迎えているという、希望と現実の乖離がある中で、医師の果たすべき役割は非常に大きいと考えられる。
  1. 患者の希望に沿った人生の最終局面を、医療はどのように実現できるのか?その確実な方法の1つとして注目されているのがACPであり、患者が希望する人生の最終局面での医療に関して話し合いが行われ、その希望と実際に受けた医療がより一致していたという効果が2014年のレビューで確認されている(S/M)[1]
定義  
  1. 厳密な意味で世界的に共通する定義は存在しない。2017年にヨーロッパ緩和医療学会が公表した定義は以下の通りである。(参考文献:[2])
  1. アドバンスケアプラニングは、意思決定能力を備えた個人を対象としており、これによって、その個人が価値を置くものを認識し、重篤な病気を抱えることの意味や影響を配慮して将来の治療やケアのゴール及び希望を決定することができるとともに、その決定したことを家族および医療者と話し合うことが実現できる。ACPでは個人の身体的、心理的、社会的およびスピリチュアルな関心事が取り上げられる。また、ある時点で、自分自身で意思決定をすることができなくなったときに、その希望が考慮されるように、ACPでは、個人が代理意思決定者を特定し、その希望を記録して定期的に見直すことを促している。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
許智栄 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:徳田安春 : 特に申告事項無し[2025年]

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