今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 加藤厚1) 千葉県がんセンター 肝胆膵外科

著者: 宮崎勝2) 国際医療福祉大学附属三田病院

監修: 田妻進 JR広島病院/広島大学

著者校正/監修レビュー済:2025/02/12
患者向け説明資料

改訂のポイント:
主に下記について加筆を行った。
  1. JCOG1113試験によりゲムシタビン+シスプラチン併用療法(GC療法)に対するゲムシタビン+S-1併用療法(GS療法)の非劣性が証明され、GS療法も切除不能胆のう癌に対する化学療法のレジメンとして導入されている。
  1. 国際共同第Ⅲ相試験(TOPAZ-1 試験)において、切除不能胆道癌患者に対するゲムシタビン+シスプラチン+デュルバルマブ療法が、GC療法と比較して有意に予後が延長したことから、ゲムシタビン+シスプラチン+デュルバルマブ(イミフィンジ)療法が2022年12月に保険適用となった。
  1. KHBO1401試験においてゲムシタビン+シスプラチン+S-1併用療法(GCS療法)とGC療法の比較試験においてGCS療法の優越性が証明され、この結果GCS療法が切除不能胆のう癌に対する一次治療として有用である。
  1. ASCOT試験(JCOG1202試験)の結果、手術単独群に比較してS-1投与群が術後の生存期間を延長させるとの結果から、進行胆のう癌に対する術後化学療法としてS-1療法が推奨されている。

概要・推奨   

  1. 膵・胆管合流異常は胆のう癌の危険因子であり、予防的な手術が必要である。胆管非拡張型には胆のう摘出術が、胆管拡張型には胆のう摘出術+胆外胆管切除+胆道再建が推奨される(推奨度2)
  1. 胆のうポリープは大きさが10mm以上、大きさにかかわらず広基性、画像上増大傾向を認める場合には胆のう癌の可能性があり、胆のう摘出術が推奨される(推奨度2)
  1. 胆のう癌の鑑別診断および進展度診断には、超音波内視鏡(EUS)が有用である(推奨度2)
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 胆のう癌は(肝外)胆管癌、(十二指腸)乳頭部癌とともに胆道癌取扱い規約で胆道癌として扱われている。
  1. 好発年齢は70歳代で、男女比は3:4と女性に多い。
  1. 胆のう癌に胆のう結石症を合併する頻度は高く40~75%と報告されているが、胆のう結石症の長期観察症例において、胆のう癌の発生頻度が増加しないという報告もあり、胆石症と胆のう癌の直接的因果関係は証明されていない。
  1. 膵・胆管合流異常は胆のう癌発症の危険因子の1つである。
  1. 胆のうポリープは大きさが10mm以上、大きさにかかわらず広基性、画像上増大傾向を認める場合には胆のう癌の可能性がある。
  1. 黄色肉芽腫性胆のう炎、胆のう腺筋症、慢性胆のう炎など、しばしば胆のう癌との鑑別が困難な場合がある。
  1. 胆のう結石症に対する胆のう摘出術により偶然、胆のう癌と診断される頻度は0.2~1.0%と報告されている。
  1. 治療は外科切除が唯一の根治的治療法であり、症例ごとにその進展様式に応じた術式を選択して、根治切除を目指すことが重要である。
  1. 胆のう癌切除後の予後因子として壁深達度、占拠部位、リンパ節転移の有無、壁外進展とくに肝十二指腸間膜浸潤の有無、リンパ管・神経周囲浸潤の有無、根治度、術中胆汁漏出などがあげられる。
  1. 切除不能胆のう癌に対しては化学療法が治療の主体となる。
 
  1. 胆のうポリープは大きさが10mm以上、大きさにかかわらず広基性、画像上増大傾向を認める場合には胆のう癌の可能性があり、胆のう摘出術が推奨される(推奨度2)
  1. まとめ:胆のう癌の発生母地病変として腺腫や異型上皮、腸上皮化生の関与が報告されており、胆のうポリープは異型上皮を認めることがあり、また径が大きいものはがん化しているものが多かったことが報告されている。
  1. 事例:胆のう癌周囲の胆のう粘膜には高率に異型上皮や腸上皮化生が存在することが報告されており、こうした病変が胆のう癌の発生母地として関与していることが示唆されている。また胆のう切除例1,280例の検討で、15例に腺腫を認め、このうちがん化は径が0.7cmから6.5cmのものにみられ、2cmを超えるとほとんどはがん化していたことが報告されている。また、胆のうポリープの形状が広基性、径が10mm以上、増大傾向を認める場合には癌の可能性が高いと報告されている。一方、胆嚢のポリープ様病変36例の検討で、大きさが5mm未満の11例には癌を認めなかったと報告されている。
  1. 結論:胆のうポリープは径が10mm以上、増大傾向、広基性の場合には胆のう癌の頻度が高く、胆のう摘出術が推奨される。
  1. 追記:胆のう癌と異型上皮、腸上皮化生などの関連を検討するために、遺伝子変異が基礎的、臨床的に検討されている。
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 併存する胆のう結石症や胆のう炎による症状が現れることがあるが、初期においては特有の症状はないため、進行した状態で発見されることが多い。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
加藤厚 : 特に申告事項無し[2024年]
宮崎勝 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:田妻進 : 特に申告事項無し[2024年]

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