今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 金子駿太 JCHO 東京山手メディカルセンター

監修: 金子礼志 国立健康危機管理研究機構(JIHS)国立国際医療センター 膠原病科

著者校正/監修レビュー済:2024/10/02
参考ガイドライン:
  1. 厚生労働科学研究費補助金難治性疾患政策研究事業 難治性血管炎の医療水準・患者QOL 向上に資する研究班 針谷正祥、難治性腎障害に関する研究班 成田一衛、びまん性肺疾患に関する研究班 須田隆文:ANCA関連血管炎診療ガイドライン2023
  1. 欧州リウマチ学会:EULAR recommendations for the management of ANCA-associated vasculitis: 2022 update
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 『ANCA関連血管炎診療ガイドライン2023』に基づき改訂した。
  1. 寛解導入療法で、リツキシマブ+グルココルチコイドがシクロホスファミド+グルココルチコイドと同列で提案された。
  1. 上記の場合、アバコバン併用が提案された。
  1. 寛解維持療法で、グルココルチコイド+アザチオプリンよりもグルココルチコイド+リツキシマブが提案された。

概要・推奨   

  1. 多発血管炎性肉芽腫症(granulomatosis with polyangiitisGPA患者ではANCA(anti-neutrophil cytoplasmic antibodies)の陽性率は高い。腎症を伴う全身型の場合は80~90%で陽性である。また、頭頚部または肺のみに病変を認める限局型の場合は約60%で陽性である。したがって、GPAを疑う患者でのPR3-ANCA(c-ANCA)、MPO-ANCA(p-ANCA)測定は推奨される(推奨度1)
  1. ANCA値の治療中のモニタリングは推奨される。ANCA上昇は血管炎再燃に先行することが多い。ただし、ANCA上昇を認めても血管炎が再燃しない症例も存在することから、ANCA上昇のみでは治療強化は行わない(推奨度1)
  1. 初期治療のステロイドは1 mg/kgで開始する。腎機能が保たれている比較的軽症の場合、ステロイドは0.5 mg/kgで開始できる可能性がある。急速進行性糸球体腎炎や広範な肺病変を伴う場合は、導入時にステロイドパルス併用が推奨される。シクロホスファミドやリツキシマブの併用が推奨される(推奨度1)
アカウントをお持ちの方はログイン
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となり

病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 多発血管炎性肉芽腫症とは、全身の血管炎と鼻と肺の肉芽腫、および壊死性半月体糸球体腎炎を示す疾患である。1939年にドイツの病理学者Wegenerが、全身の血管炎と鼻と肺の肉芽腫、および壊死性半月体糸球体腎炎を示した3剖検例を報告したためにウェゲナー肉芽腫症と呼ばれていたが、2011年granulomatosis with polyangiitis(GPA)と国際的には改称された。
  1. 発熱、体重減少などの全身症状とともに、①頭頚部の症状:膿性鼻漏、鼻出血、鞍鼻、中耳炎、視力低下、咽喉頭潰瘍など、②肺症状:血痰、呼吸困難など、③急速進行性腎炎、④その他:紫斑、多発関節痛、多発神経炎など――が生じる疾患である。通常、①→②→③の順序で起こることが多い。
  1. ①②③のすべての症状が揃っているときを全身型、いずれか2つの症状のみのときを限局型という。
  1. シクロホスファミド治療が導入されてから、血管炎のくすぶりと病巣の感染併発を繰り返し治癒は困難であるものの、予後は劇的に改善している。
  1. またGPAに難治性の中耳炎が合併することはよく知られているが、GPAを含めた顕微鏡的多発血管炎(microscopic polyangiitis、MPA)、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(eosinophilic granulomatosis with polyangiitis、EGPA)の診断基準に合致しないような、ANCA陽性を伴う難治性中耳炎が近年相次いで報告され、2012年の日本耳鼻科学会総会・学術講演会にて、ANCA関連血管炎性中耳炎(otitid media with ANCA associated vasculitis、OMAAV)という疾患概念が提唱された(診断基準<図表>)。
  1. GPAは、厚生労働省の難病に指定されており、2021年度は3,223人が登録されている。重症度分類3度以上を認める場合などでは、申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される([平成27年1月施行])。
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
問診・診察のポイント  
  1. 上気道症状を確認する。

これより先の閲覧には個人契約のトライアルまたはお申込みが必要です。

最新のエビデンスに基づいた二次文献データベース「今日の臨床サポート」。
常時アップデートされており、最新のエビデンスを各分野のエキスパートが豊富な図表や処方・検査例を交えて分かりやすく解説。日常臨床で遭遇するほぼ全ての症状・疾患から薬剤・検査情報まで瞬時に検索可能です。

まずは15日間無料トライアル
本サイトの知的財産権は全てエルゼビアまたはコンテンツのライセンサーに帰属します。私的利用及び別途規定されている場合を除き、本サイトの利用はいかなる許諾を与えるものでもありません。 本サイト、そのコンテンツ、製品およびサービスのご利用は、お客様ご自身の責任において行ってください。本サイトの利用に基づくいかなる損害についても、エルゼビアは一切の責任及び賠償義務を負いません。 また、本サイトの利用を以て、本サイト利用者は、本サイトの利用に基づき第三者に生じるいかなる損害についても、エルゼビアを免責することに合意したことになります。  本サイトを利用される医学・医療提供者は、独自の臨床的判断を行使するべきです。本サイト利用者の判断においてリスクを正当なものとして受け入れる用意がない限り、コンテンツにおいて提案されている検査または処置がなされるべきではありません。 医学の急速な進歩に鑑み、エルゼビアは、本サイト利用者が診断方法および投与量について、独自に検証を行うことを推奨いたします。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
金子駿太 : 講演料(日本イーライリリー(株))[2025年]
監修:金子礼志 : 特に申告事項無し[2025年]

ページ上部に戻る

多発血管炎性肉芽腫症(旧名Wegener肉芽腫症):(膠原病科)

戻る