今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 圷 宏一 日本医科大学 循環器内科

監修: 辻田賢一 熊本大学大学院生命科学研究部循環器内科学

著者校正/監修レビュー済:2024/09/04
参考ガイドライン:
  1. 【翻訳版】WHO心血管疾患予防ガイドライン
  1. 日本循環器学会大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2020年改訂版)
  1. American College of Cardiology / American Heart Association:2022 ACC/AHA Guideline for the Diagnosis and Management of Aortic Disease
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、下記の点を加筆・修正した。
  1. 細かい文言の修正を行った。
  1. 急性期合併症のないB型大動脈解離の退院後の胸部ステントグラフト内挿術(TEVAR)の至適時期に関してコメントした。

概要・推奨   

  1. 最初の治療方針の決定に、Stanford A型/ B型の評価を行うと同時に、合併症(破裂、臓器血流障害)の評価を行い、治療の優先順位を決定する(推奨度1)
  1. 急性A型解離であっても上行大動脈に対する手術よりも、必要に応じて合併症への治療を優先する(推奨度2)
  1. 胸部ステントグラフト内挿術(TEVAR)を合併症のある急性B型大動脈解離に対して用いる(推奨度1)
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
急性大動脈解離は死亡率の高い循環器救急疾患であり、胸痛患者の最も重要な鑑別疾患である。本疾患において特異度の高い生化学マーカーは存在せず、確定診断はCTによってなされる。症状が多彩であるため、誤診率も高く、また見落としが患者の生死につながる疾患であるため、胸痛患者を帰宅させる際には本疾患の除外が必須である。
 
  1. 大動脈解離とは、“血液が大動脈内膜の破綻部分から外膜方向に向かって入り込み、中膜のおよそ外1/3のレベルで大動脈を長軸方向に引き裂きながら進行した結果、大動脈が2腔になった状態”を指す。
 
大動脈解離の発症、進行と偽腔の形成

エントリーから流入した血流は偽腔を形成しながら末梢側へ進行していく。ときとして中枢側へ進行することもある。

 
大動脈解離の病態

エントリーから流入した血液は中膜のレベルで大動脈を割きながら進行し、結果として偽腔を形成する。よってflap(中隔)の構成成分は内膜と中膜の一部である。

 
  1. 本疾患の病態における問題点は、①破裂、②分枝血流障害である。
  1. 破裂は、急性期において胸腔内または腹腔内へは少なく、上行大動脈を覆っている心膜腔への破裂、すなわち心タンポナーデが多い。心タンポナーデは血行動態の急速な破綻を来し、急性期の死因の第1位である[1]
 
急性大動脈解離の死因

出典

著者提供
 
  1. 分枝血流障害に関しては、①偽腔による近位の真腔への圧排が遠位の血流を低下させること、②分枝部における大動脈の真腔が狭小化していること、③あるいは解離が分枝に直接及ぶこと――などによって生じる。心筋虚血、脳虚血、上肢虚血、対麻痺、腸管虚血、腎不全、下肢虚血などがあるが、特に心筋虚血[2]、脳虚血[3]、腸管虚血[4]は重要な予後不良因子である。
  1. 本疾患の急性期院内死亡率は15.7%(2020年東京都大動脈スーパーネットワーク)であり、急性心筋梗塞の死亡率7.1%よりはるかに多い[5]。また、急性期の診断率が43%との報告もあり[6]、胸(背部)痛を主とする患者に対し、必ず本疾患を鑑別の対象とすることが重要である。
問診・診察のポイント  
問診のポイント:
  1. 痛みに関しての詳細な質問:

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
圷 宏一 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:辻田賢一 : 講演料(アムジェン(株),アボットメディカルジャパン合同会社,大塚製薬(株),興和(株),第一三共(株),武田薬品工業(株),テルモ(株),日本ベーリンガーインゲルハイム(株),ノバルティスファーマ(株),バイエル薬品(株),ファイザー(株)),研究費・助成金など(第一三共(株),バイエル薬品(株),ブリストル・マイヤーズスクイブ(株),持田製薬(株),EAファーマ(株),(株)タウンズ,PRAヘルスサイエンス(株),ノボノルディスクファーマ(株)),奨学(奨励)寄付など(アイティーアイ(株),日本ベーリンガーインゲルハイム(株),大塚製薬(株),アボットメディカルジャパン合同会社,ボストン・サイエンティフィックジャパン(株)),企業などが提供する寄付講座(心血管治療先端医療寄附講座;アイティーアイ(株),アボットジャパン(株),(株)カネカメディックス,ジーエムメディカル(株),テルモ(株),ニプロ(株),(株)フィデスワン,(株)フィリップスジャパン,ボストン・サイエンティフィックジャパン(株),オーバスネイチメディカル(株),ゲティンゲグループ・ジャパン(株),不整脈先端医療寄附講座;アボットメディカルジャパン(株),ニプロ(株),日本ベーリンガーインゲルハイム(株),日本メドトロニック(株),日本ライフライン(株),バイオトロニックジャパン(株),フクダ電子(株),ボストン・サイエンティフィックジャパン(株))[2025年]

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急性大動脈解離

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