今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 内山真 東京足立病院・日本大学医学部精神医学系

監修: 上島国利 昭和医科大学

著者校正済:2025/11/12
現在監修レビュー中
参考ガイドライン:
 
  1. 一般医療機関における睡眠障害スクリーニングガイドライン 2008
  1. 睡眠薬の適正使用・休薬ガイドライン 2014
  1. 睡眠薬・抗不安薬のエキスパートコンセンサス 2023
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、以下について加筆・修正した。
  1. 健康づくりのための睡眠指針の改訂版として、厚生労働省健康局より『健康づくりのための睡眠ガイド2023』が2024年2月に発表された。これに基づき、患者への睡眠衛生指導などについて改訂した。
  1. 2024年に新たな睡眠薬「クービビック錠」が日本において販売開始されたため、これについて加筆した。
  1. 2025年に日本開発の新たな睡眠薬「ボルズィ錠」が承認されたため、不眠症の薬剤治療例に追加した。「ボルズィ錠」は消失半減期が短く、日本で初めて「翌朝以降の自動車の運転などの禁止」とならなかった薬剤であり、運転の可能性がある場合でも「慎重投与」での処方が可能である。
  1. ガイドラインや診断基準に関する大きな改訂はなかった。
  1. 症例を追加した。
  1. 関連疾患として、レム睡眠行動障害(REM sleep behavior disorder:RBD)、睡眠時驚愕症(夜驚症)と睡眠時遊行症(夢中遊行)、睡眠関連摂食障害等のねぼけを呈する睡眠時随伴症についての紹介を加えた。

概要・推奨   

  1. 不眠症の治療には、睡眠薬の投与が行われるが、それに先だってレストレスレッグス(むずむず脚)症候群、周期性四肢運動障害、概日リズム睡眠・覚醒障害(睡眠・覚醒相前進障害、睡眠・覚醒相後進障害)、睡眠時無呼吸症候群などの夜間の睡眠困難(不眠)をもたらし得る原発性睡眠障害、およびうつ病などの精神疾患を鑑別することが重要である。
  1. レストレスレッグス症候群、周期性四肢運動障害、睡眠時無呼吸症候群などの原発性睡眠障害が疑われた場合、終夜睡眠ポリグラフ検査による客観的な睡眠評価が必要となる。
  1. 精神疾患に併存する不眠の可能性を考え、日中の症状について注意深く問診する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
内山真 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:上島国利 : 特に申告事項無し[2024年]

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