今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 坂本和雄 神戸大学医学部附属病院 腎臓内科

監修: 岡田浩一 埼玉医科大学 腎臓内科

著者校正/監修レビュー済:2023/02/08
参考ガイドライン:
  1. 合同研究班参加学会:血管炎症候群の診療ガイドライン 2017年改訂版
  1. KDIGO:Clinical Practice Guideline for the Management of Glomerular Diseases 2021
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った(変更なし)。

概要・推奨   

  1. 疾患の背景、症候
  1. IgA血管炎はIgAを含む免疫複合体により全身の小血管に血管炎を生じる。紫斑、関節痛、腹痛、腎障害を4徴とする疾患である。
  1. 診断
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. IgA血管炎(Henoch–Schönlein purpura)とは、IgAを含む免疫複合体の沈着を全身の小血管に認め、その結果血管炎を生じる疾患である。皮膚、腸管、関節、糸球体が主に障害を受ける。
  1. 紫斑病性腎炎は、IgA血管炎の一症状としてみられる腎炎である。
  1. IgA血管炎自体は小児(4~10歳)に多く、男女比は2:1とされている。一方、成人でもIgA血管炎がみられるが、成人では腎症が重症化する頻度が高いとされている。
  1. IgA血管炎には4徴として、紫斑、関節痛、腹痛、腎障害がある。
  1. このうち腎障害は、小児では16~50%にみられるとされている。IgA血管炎の発症後1~2週から数カ月(約80%では1カ月以内)に腎症の発現を認める。
  1. 単独血尿程度から、蛋白尿を認めるもの、急性腎炎・ネフローゼを認めるものまでその程度はさまざまである。
  1. 高齢発症、発症時腎機能低下、病初期にネフローゼ症候群、血尿を伴うネフローゼ症候群を呈した例では、腎機能予後が悪いとされている。
  1. 発症時血尿のみ、軽度尿蛋白(1g/日未満)を呈した例では、腎機能予後が良いとされている。
  1. IgA腎症と同様に糖鎖構造に異常のあるIgA1が血中に増加していて、こうした糖鎖異常IgA1がメサンギウム領域に沈着しやすいことが病態の発生に関与していることが示されている。
  1. 紫斑病性腎炎は、指定難病であり、国際小児腎臓病研究班(ISKDC)による紫斑病性腎炎の組織分類でGradeIIIb以上の場合などでは、申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。(平成27年7月施行)
  1. 難病法に基づく医療費助成制度
 
  1. 臨床所見では、高齢発症、腎機能低下、病初期のネフローゼ症候群は腎機能予後不良と関連する発症時血尿のみであること、軽度尿蛋白(1g/日未満)であることが、それぞれ良好な腎機能予後と関連するS)。
  1. まとめ:本疾患の発症時臨床所見で、腎機能予後と関連するものが複数報告されている。
  1. 代表事例:1972年1月から2019年2月までの期間で、PubMed、Embase、Web of Scienceに収載されている研究を対象に実施された系統レビューおよびメタ解析の結果、9つの症例対照研究(内7つは質が高く、2つの質は中等度)が解析対象となった。腎機能予後不良([活動性腎臓病:高血圧または尿蛋白>40mg/m2または血清Cre上昇を含む]および[尿毒症/末期腎不全:透析または腎移植を含む])と関連する因子として、高齢発症(weighted mean difference: WMD 1.77, 95%CI 0.35-3.18, p=0.014)、糸球体濾過量低下(WMD -23.93, 95%CI -3378—14.09, p<0.0001)、発症時ネフローゼ症候群(OR 1.74, 95%CI 1.12-2.70, p=0.013)、血尿を伴うネフローゼ症候群(OR 4.55, 95%CI 2.89-7.15, p<0.0001)が示された。発症時血尿のみ(0.33 95%CI 0.16-0.69, p=0.003)、軽度尿蛋白(1g/日未満)(OR 0.46, 95%CI 0.28-0.75, p<0.0001)は良好な腎機能予後と関連していた。
  1. 結論:これまでの本疾患における腎機能予後に関する報告を統合した結果、腎機能予後不良因子として高齢発症、腎機能低下、病初期のネフローゼ症候群、腎機能予後良好因子として発症時血尿のみ、軽度尿蛋白(1g/日未満)が示された[1]
  1. 腎障害の経過はおおむね良好であるが、成人での腎機能予後は小児に比較すると不良であるO
  1. まとめ:本疾患は小児に多くみられる疾患であるが、小児ではおおむね予後は良好である。一方、成人では、小児に比較すると末期腎不全に至る頻度は高い。
  1. 代表事例:組織学的に軽症の患者も含んだ88人の紫斑病性腎炎患児について、平均9.9年観察した検討[2]では、3人(3.4%)が維持透析を必要としていた。イタリアの多施設共同観察研究でも、219人の紫斑病性腎炎(16歳未満の小児 83人、成人136人)を対象とし予後が検討されている。腎生検組織はISKDC gradeでGrade I 3.7%、II 54.3%、III 34.0%、IV 2.6%、V 0%であった。観察期間の中央値4.5年で、維持透析施行患者は小児で7.2% (6人)、 成人で 13.2% (18人)と成人で多い傾向にあった(log-rank p=0.082)。一方、クレアチンの倍化は有意に成人で多くみられた(小児 12人、成人 35人、log-rank p=0.014)[3]。フランスの11施設で腎生検を行われた15歳以上の紫斑病性腎炎患者250人を対象とした検討[4]では、14.8年の観察期間中に64人(26%)が中央値15年で死亡したが、27人(11%)が末期腎不全に至った。クレアチニンクリアランス30ml/分未満の高度腎不全の予測因子として、生検時のクレアチニン>120μmol/L (RR 4.27)、蛋白尿>1g/日 (RR 2.98)、壊死糸球体>10% (RR 1.83)、硬化糸球体>20% (RR 2.12)、間質の線維化>10% (RR 3.83)が選択された。
  1. 結論:いずれの報告でも、小児では、少なくとも末期腎不全に至る患者は比較的少なく、おおむね良好な予後が示された。一方、成人では小児に比較すると、末期腎不全に至る患者が多い傾向にあった。
問診・診察のポイント  
  1. 過去にIgA血管炎と診断されたことがないかを問診する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
坂本和雄 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:岡田浩一 : 講演料(アステラス製薬(株),協和キリン(株),第一三共(株),アストラゼネカ(株),日本ベーリンガーインゲルハイム(株),小野薬品工業(株),ファイザー(株),田辺三菱製薬(株),鳥居薬品(株)),研究費・助成金など(バイエル薬品(株),中外製薬(株))[2025年]

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紫斑病性腎炎

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