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新鮮凍結血漿-LR「日赤」120、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 血液凝固因子の補充

    • ○複合性凝固障害で、出血、出血傾向のある患者又は手術を行う患者
    • ○血液凝固因子の減少症又は欠乏症における出血時で、特定の血液凝固因子製剤がないか又は血液凝固因子が特定できない場合

用法・用量

  • 容器のまま30~37℃で融解し、ろ過装置を具備した輸血用器具を用いて、静脈内に必要量を輸注する。
    通常、使用量は1日200~400mL、重篤(ショック、敗血症など)の場合は800mLまでを基準とする。ただし、年齢及び症状に応じて適宜増減する。

禁忌 

【警告】

  • 1.1 次の点について留意して輸血療法を行うこと。
    • 1.1.1 輸血について十分な知識・経験を持つ医師のもとで使用すること。
    • 1.1.2 輸血に際しては副作用発現時に救急処置をとれる準備をあらかじめしておくこと。

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 本剤の成分に対し、ショック等の免疫学的副作用の既往歴がある患者[11.1.1参照]
9.1.2 IgA等の血漿蛋白の欠損症のある患者
欠損蛋白に対する抗体を保有する患者では、アナフィラキシーがあらわれることがある。[8.6、11.1.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ輸血を実施すること。妊婦へのヒトパルボウイルスB19の感染によって、胎児への障害がまれに報告されている。[11.1.2参照]
9.7 小児等
腎機能、心機能等の未発達な低出生体重児、新生児への輸血は患者の状態を観察しながら慎重に行うこと。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に輸血すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

8.重要な基本的注意

8.1 輸血は、血液製剤の使用指針、輸血療法の実施に関する指針及び血液製剤保管管理マニュアルに基づき、適切に行うこと。
8.2 輸血を行う場合は、その必要性とともに感染症・副作用等のリスクについて、患者又はその家族等に文書にてわかりやすく説明し、同意を得ること。
8.3 本剤は、ABO血液型、RhD血液型及び赤血球不規則抗体の検査を行っている。本剤を輸血する場合は、ABO血液型は原則として患者と同型のものを使用すること。また、患者がRhD抗原陰性の場合にはRhD抗原陰性の製剤を使用することが望ましい。
8.4 輸血中は患者の様子を適宜観察すること。少なくとも輸血開始後約5分間は患者の観察を十分に行い、約15分経過した時点で再度観察すること。[7.2参照]
8.5 短時間に大量輸血した場合、クエン酸による血中カルシウム濃度の低下による症状(手指のしびれ、嘔気等)、アシドーシスがあらわれることがある。輸血開始後は適宜患者の血清pH及び電解質等を測定するとともに、これらの症状があらわれた場合には輸血を中止し、適切な処置を行うこと。
8.6 本剤の使用により、同種免疫による血漿蛋白、白血球、血小板、赤血球等に対する抗体が産生され、ショック、過敏症等の免疫学的副作用があらわれることがある。[9.1.2参照]
8.7 本剤は、問診等の健診により健康状態を確認した国内の献血者から採血し、梅毒トレポネーマ、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV-1及びHIV-2)、ヒトTリンパ球向性ウイルス1型(HTLV-1)及びヒトパルボウイルスB19についての血清学的検査、肝機能(ALT)検査、HBV-DNA、HCV-RNA、HIV-RNA及びE型肝炎ウイルス(HEV)-RNAについての核酸増幅検査に適合した献血血液を原料としている。しかし、このような措置によっても、これら及びその他血液を介するウイルス、細菌、原虫等に感染することがある。[8.8、11.1.2参照]
8.8 本剤は、HBV、HCV、HIV-1・HIV-2等のウイルスについての検査には適合しているが、供血者がウインドウ期等にあることによる感染リスクを考慮し、感染が疑われる場合等には、患者の輸血前後の肝炎ウイルスマーカー検査あるいはHIV抗体検査等を実施し、患者の経過観察を行うこと。[8.7、11.1.2参照]
8.9 輸血による変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)伝播が疑われる報告がある。本剤の使用によるvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、使用の際には患者への説明を十分に行い、治療上の必要性を十分検討の上使用すること。
8.10 血液バッグの可塑剤(フタル酸ジ-2-エチルヘキシル:DEHP)が製剤中に溶出し、保存に伴い増加することが確認されているが、溶出したDEHPにより直接的健康被害が発生したとの報告は現在までにない。

14.適用上の注意

14.1 輸血準備時の注意
14.1.1 患者との適合性の確認
事務的な過誤による血液型不適合輸血を防ぐために、本剤の受け渡し時、輸血準備時及び輸血実施時にそれぞれ、患者氏名(同姓同名に注意)、血液型、製造番号、有効期限、交差適合試験の検査結果などについて、交差試験適合票等の記載事項と輸血用血液バッグの本体及び添付伝票とを照合し、該当患者に適合しているものであることを確認すること。麻酔時など患者本人による確認ができない場合、当該患者に相違ないことを必ず複数の者により確認すること。
14.1.2 融解時の注意
(1)本剤を恒温水槽等で融解する際に、輸血用器具との接続部が汚染しないように注意すること。
(2)本剤の温度が融解温度に達していること及び完全に融解していることを目視及び触感等で確認し、不溶物が認められる場合は使用しないこと。
(3)本剤を37℃を超える温度で融解した場合、蛋白変性を起こすことがあるので、温度管理を厳重に行うこと。
14.1.3 融解後の注意
(1)融解後は直ちに使用すること。直ちに使用できない場合は、2~6℃で保存し、融解後24時間以内に使用すること。融解後24時間の保存により血液凝固第VIII因子の活性は約3~4割低下するが、その他の凝固因子等の活性に大きな変化は認められない。
(2)本剤を融解後2~6℃で保存した場合であっても、通常の輸血では加温の必要はない。ただし、急速大量輸血、新生児交換輸血等の場合は、体温の低下や血圧低下、不整脈等があらわれることがあるので本剤の加温(37℃を超えない)が必要である。
(3)一度融解したものを再凍結して使用しないこと。
14.2 輸血実施時の注意
14.2.1 外観確認
外観上異常を認めた場合は使用しないこと。
14.2.2 用時開封等
細菌汚染を避けるため、本剤は使用するまで輸血口を開封しないこと。また、小児等への輸血で全量を使用しなかった場合、本剤の残りを再度保存して使用しないこと。
14.2.3 他の薬剤との混注
本剤と他の薬剤との混注は避けること。
14.2.4 輸血用器具の目詰まり
輸血中は輸血用器具の目詰まりに注意すること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 輸血用器具
生物学的製剤基準・通則44に規定する輸血に適当と認められた器具であって、そのまま直ちに使用でき、かつ、1回限りの使用で使い捨てるものを用いる。
7.2 輸血速度
成人の場合は、通常、最初の10~15分間は1分間に1mL程度で行い、その後は1分間に5mL程度で行うこと。なお、輸血中は患者の様子を適宜観察すること。[8.4参照]

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 輸血は補充療法であって、根治的な療法ではない。
5.2 輸血には同種免疫等による副作用やウイルス等に感染する危険性があり得るので、他に代替する治療法等がなく、その有効性が危険性を上回ると判断される場合にのみ実施すること。

重大な副作用 

次の副作用・感染症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には輸血を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、チアノーゼ、皮膚潮紅、血管浮腫、喘鳴等のアナフィラキシーがあらわれることがある(初期症状は全身違和感、皮膚潮紅、腹痛、頻脈等で、アナフィラキシーの多くは輸血開始後10分以内に発現する)。[9.1.1、9.1.2参照]
11.1.2 感染症(頻度不明)
HBV、HCV等の肝炎ウイルス、HIV-1、HIV-2に感染し、発症することがある。また、HTLV-1、エプスタイン・バーウイルス(EBV)、ヒトパルボウイルスB19、マラリア原虫、HEV等に感染することがあり、その他血液を介するウイルス、細菌、原虫等に感染する危険性も否定できない。[8.7、8.8、9.5参照]
11.1.3 呼吸障害・輸血関連急性肺障害(TRALI:transfusion-related acute lung injury)(頻度不明)
輸血中あるいは輸血後に喘鳴、低酸素血症、チアノーゼ、肺水腫、TRALI等を生じることがある。特にTRALIは輸血中あるいは輸血終了後6時間以内に、急激な肺水腫、低酸素血症、頻脈、低血圧、チアノーゼ、呼吸困難を伴う呼吸障害で、時に死亡に至ることがある。これらの症状があらわれた場合には直ちに輸血を中止し、酸素投与、呼吸管理等の適切な処置を行うこと。
11.1.4 輸血後紫斑病(PTP:post transfusion purpura)(頻度不明)
輸血後約1週間経過して、急激な血小板減少、粘膜出血、血尿等があらわれることがある。
11.1.5 心機能障害・不整脈(頻度不明)
心不全、心筋障害、心房細動・心室細動等の重篤な心機能障害や不整脈があらわれることがある。
11.1.6 腎機能障害(頻度不明)
急性腎障害等の重篤な腎機能障害があらわれることがある。
11.1.7 肝機能障害(頻度不明)
AST、ALTの著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用・感染症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には輸血を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
過敏症蕁麻疹、発疹、発赤、そう痒感
血液白血球数の変動
肝・胆道系黄疸、血中ビリルビンの上昇
腎臓血尿、ヘモグロビン尿、BUN・クレアチニンの上昇
消化器悪心、嘔吐
精神神経系痙攣
循環器血圧の上昇又は低下、頻脈又は徐脈
電解質異常アシドーシス注)、血中カリウム濃度の上昇、クエン酸による血中カルシウム濃度の低下による症状注)(手指のしびれ、嘔気等)
全身状態発熱、悪寒、戦慄、頭痛・胸痛その他痛み、チアノーゼ、倦怠感

注)短時間に大量に輸血した場合にあらわれることがある。

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