後頭神経痛 :トップ    
監修: 高橋裕秀 みどり野リハビリテーション病院
山口啓二 一宮西病院神経内科

概要

疾患のポイント:
  1. 後頭神経痛とは、大後頭神経、小後頭神経または第3後頭神経のいずれかの神経痛である。
  1. 後頭部の痛みを訴えた場合に本症を想起する。
  1. 大後頭神経、小後頭神経または第3後頭神経の支配領域において、鋭く突き刺すような間欠的な痛みを来す場合には本症を疑う。
 
診察: >詳細情報 
  1. 診察で罹患神経上の誘発点に圧痛が認められれば本症が強く疑われる。
  1. 診断は国際頭痛分類第3版beta版の診断基準に準拠して行う(下記)。実臨床では、問診と理学的所見で診断とすることも多いが、確定診断には、局所麻酔薬を用いた神経ブロックで痛みが軽減することを確認する必要がある。
  1. 後頭蓋窩腫瘍やクモ膜下出血、椎骨動脈解離で同様の頭痛を来しうる。これらの疾患を見逃すと、生命に関わることから、頭部CT、MRI、MRAなどを施行して除外する。
  1. 後頭神経痛の診断アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 後頭神経痛の誘発点:<図表>
  1. 診断基準:
  1. A) 片側性または両側性の痛みであり、基準B~Eを満たす
  1. B) 痛みは大後頭神経、小後頭神経または第3後頭神経のいずれか1つ以上の支配領域に分布する
  1. C) 痛みは以下の3つの特徴のうち少なくとも2項目を満たす
  1. 1:数秒から数分間持続する疼痛発作を繰り返す
  1. 2:激痛
  1. 3:ズキンとするような、刺すような、または鋭い痛み
  1. D)痛みは次の両者を伴う
  1. 1:頭皮または頭髪(あるいはその両方)への非侵害刺激によって、異常感覚またはアロディニア(あるいはその両方)が出現する
  1. 2:以下のいずれかまたは両方
  1.    a) 障害神経枝上の圧痛
  1.    b) 大後頭神経の出口部あるいはC2領域のトリガーポイントがある
  1. E)痛みは障害神経の局所麻酔薬によるブロックで一時的に改善する

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の対応と特に大事な検査例
  1. 頭部画像検査で生命に関わる鑑別疾患を除外する。
  1. 椎骨動脈解離の除外には頭部MRI、MRAを行う。
○ クモ膜下出血、椎骨動脈解離、後頭蓋窩腫瘍などを疑う場合は適宜下記を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

後頭神経痛の診断アルゴリズム
後頭神経痛の誘発点
著者校正/監修レビュー済
2016/05/27