大腸癌 :トップ    
監修: 杉原健一 東京医科歯科大学大学院
猪股雅史 大分大学医学部 消化器・小児外科学講座

概要

疾患のポイント:
  1. 大腸癌とは、大腸(盲腸、結腸、直腸)に発生する悪性腫瘍である。
  1. 日本において、大腸癌の罹患数・死亡数はともに増加しており、2015年の罹患数はワースト1位、死亡数は肺癌に次いでワースト2位である。また2020年の罹患率に関して、男性は肺癌に次いでワースト2位、女性は乳癌に次いでワースト2位になると予想されている。
  1. 50歳過ぎから加齢とともに罹患率が高まる。
  1. 大腸癌の90%以上は腺癌である。大腸癌の発生部位は、S状結腸癌と直腸癌だけで全体の半分近くを占める。また大腸癌では、同時性多発癌を3~5%に認める。
 
存在診断: >詳細情報 
  1. 便の免疫学的潜血反応(感度:72~78%、特異度:98%)、注腸造影検査(感度:84%で、特異度:97.5%)、全大腸内視鏡検査(感度:96.7%で、特異度:98%)などで大腸癌の存在を疑う。大腸腫瘍(ポリープを含む)の担癌率は5mm以下で0.65%、10~15mmでは35%、21mm以上では85%である。
 
確定診断: >詳細情報 
  1. 大腸内視鏡検査では、内腔の観察と直視下での生検を行う。
 
病期・ステージング: >詳細情報 
  1. 大腸癌は、進行度によってStage 0 - Stage IVに分類される(大腸癌取扱い規約[第8版])
  1. CT、MRI、FDG-PET、内視鏡的超音波検査などを用いて、病期を決定する。
 
予後: >詳細情報 
  1. 大腸癌の治療成績は、大腸癌全国登録によると、5年生存率は、Stage 0:94.3%、Stage I:90.6%、Stage II:81.2%、Stage IIIa:71.4%、Stage IIIb:56.0%、Stage IV:13.2%である。
 
治療: >詳細情報 
  1. Stage 0に対しては、内視鏡的切除術が行われる場合が多い。
  1. Stage I~IIIに対しては外科的切除が行われ、リンパ節転移を有するStage IIIには術後補助化学療法が行われる。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時、ステージング、合併症の確認方法例
  1. 各種画像検査で病期診断を行う。注腸造影の役割は全大腸内視鏡検査が困難であった症例のスクリーニングと、手術を前提とした場合の病変の位置確認である。大腸内視鏡検査で明らかに進行大腸癌であった場合は、局所の進展と遠隔転移の有無をCT検査などで診断する。
  1. 進行直腸癌の周囲臓器への浸潤度の評価にはMRIが有用である。
  1. FDG-PETは通常は施行しない。
○ 診断・ステージングには、3)4)または5)、6)~9)を行い、直腸癌では10)も行う。手術の場合には、1)2)も行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

Stage 0~Stage III大腸癌の手術治療方針
Stage IV大腸癌の治療方針
再発大腸癌の治療方針
大腸癌のステージ分類
Stage 0~III大腸癌の治療方針
Stage IV再発大腸癌に対する化学療法
大腸癌の遠隔転移、肝転移、腹膜転移、肺転移
大腸癌の病期分類
2型進行大腸癌
著者校正/監修レビュー済
2018/05/16


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