平成30年度 診療報酬点数 医科第2章 特掲診療料第8部 精神科専門療法第1節 精神科専門療法料 > I002 通院・在宅精神療法(1回につき)

I002 通院・在宅精神療法(1回につき)

  1.   1 通院精神療法
  2.   イ 精神保健福祉法第29条又は第29条の2の規定による入院措置を経て退院した患 者であって、都道府県等が作成する退院後に必要な支援内容等を記載した計画に 基づく支援期間にあるものに対して、当該計画において療養を担当することとさ れている保険医療機関の精神科の医師が行った場合
    660点
  3.   ロ 区分番号A000に掲げる初診料を算定する初診の日において、60分以上行っ た場合
    540点
  4.   ハ イ及びロ以外の場合
  5.   ( 1 ) 30分以上の場合
    400点
  6.   ( 2 ) 30分未満の場合
    330点
  7.   2 在宅精神療法
  8.   イ 精神保健福祉法第29条又は第29条の2の規定による入院措置を経て退院した患 者であって、都道府県等が作成する退院後に必要な支援内容等を記載した計画に 基づく支援期間にあるものに対して、当該計画において療養を担当することとさ れている保険医療機関の精神科の医師が行った場合
    660点
  9.   ロ 区分番号A000に掲げる初診料を算定する初診の日において、60分以上行っ た場合
    600点
  10.   ハ イ及びロ以外の場合
  11.   ( 1 ) 60分以上の場合
    540点
  12.   ( 2 ) 30分以上60分未満の場合
    400点
  13.   ( 3 ) 30分未満の場合
    330点

1 入院中の患者以外の患者について、退院後4週間以内の期間に行われる場合にあっては1と2を合わせて週2回、その他の場合にあっては1と2を合わせて週 1回に限り算定する。ただし、区分番号B000に掲げる特定疾患療養管理料を 算定している患者については算定しない。

2 通院・在宅精神療法は、診療に要した時間が5分を超えたときに限り算定する。 ただし、区分番号A000に掲げる初診料を算定する初診の日において通院・在 宅精神療法を行った場合は、診療に要した時間が30分を超えたときに限り算定す る。

3 20歳未満の患者に対して通院・在宅精神療法を行った場合(当該保険医療機関 の精神科を最初に受診した日から1年以内の期間に行った場合に限る。)は、350 点を所定点数に加算する。ただし、注4に規定する加算を算定した場合は、算定 しない。

4 特定機能病院若しくは区分番号A311-4に掲げる児童・思春期精神科入院 医療管理料に係る届出を行った保険医療機関又は当該保険医療機関以外の保険医 療機関であって別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地 方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、通院・在宅精神療法を行った場 合は、児童思春期精神科専門管理加算として、次に掲げる区分に従い、いずれか を所定点数に加算する。ただし、ロについては、1回に限り算定する。

イ 16歳未満の患者に通院・在宅精神療法を行った場合(当該保険医療機関の精 神科を最初に受診した日から2年以内の期間に行った場合に限る。) 500点

ロ 20歳未満の患者に60分以上の通院・在宅精神療法を行った場合(当該保険医 療機関の精神科を最初に受診した日から3 月以内の期間に行った場合に限 る。) 1,200点

5 1のハの( 1 )並びに2のハの( 1 )及び( 2 )については、抗精神病薬を服用している 患者について、客観的な指標による当該薬剤の副作用の評価を行った場合は、特 定薬剤副作用評価加算として、月1回に限り25点を所定点数に加算する。ただし、 区分番号I002-2に掲げる精神科継続外来支援・指導料の注4に規定する加 算を算定する月は、算定しない。

6 当該患者に対して、1回の処方において、3種類以上の抗うつ薬又は3種類以 上の抗精神病薬を投与した場合であって、別に厚生労働大臣が定める要件を満た さない場合、所定点数の100分の50に相当する点数により算定する。

7 1のイを算定する患者に対し、医師の指示を受けた看護師、准看護師又は精神 保健福祉士が、月に1回以上、療養の状況等を踏まえ、治療及び社会生活等に係 る助言又は指導を継続して行った場合に、措置入院後継続支援加算として、3月 に1回に限り275点を所定点数に加算する。

通知

(1) 通院・在宅精神療法とは、入院中の患者以外の患者であって、精神疾患又は精神症状 を伴う脳器質性障害(患者の著しい病状改善に資すると考えられる場合にあっては当該 患者の家族)に対して、精神科を担当する医師(研修医を除く。)が一定の治療計画の もとに危機介入、対人関係の改善、社会適応能力の向上を図るための指示、助言等の働 きかけを継続的に行う治療方法をいう。

(2) 通院・在宅精神療法は、精神科を標榜する保険医療機関の精神科を担当する医師が行 った場合に限り算定する。

(3) 通院・在宅精神療法は、同時に複数の患者又は複数の家族を対象に集団的に行われた 場合には算定できない。

(4) 通院・在宅精神療法の「1」のイ及びハの(2)並びに「2」のイ及びハの(3)は、診 療に要した時間が5分を超えたときに限り算定する。

(5) 通院・在宅精神療法の「1」のロ及び「2」のロは、区分番号「A000」初診料を 算定する初診の日(区分番号「A000」の初診料の「注5」のただし書に規定する初 診を含む。)は、診療に要した時間が 60 分以上の場合に限り算定することとし、「1」のハの(1)及び「2」のハの(2)は、診療に要した時間が 30 分以上の場合に、「2」のハの(1)は、診療に要した時間が 60 分以上の場合に限り算定する。この場合において、 診療に要した時間とは、医師が自ら患者に対して行う問診、身体診察(視診、聴診、打 診及び触診をいう。)及び当該通院・在宅精神療法に要する時間をいい、これら以外の 診療に要する時間は含まない。

(6) 通院・在宅精神療法の「1」のイ及び「2」のイについては、当該患者の退院後支援 についての総合調整を担う都道府県、保健所を設置する市又は特別区(以下「都道府県等」という。)が、精神障害者の退院後支援に関する係る指針を踏まえて作成する退院 後支援に関する計画に基づく支援期間にある患者に対し、当該計画において外来又は在 宅医療を担うこととされている保険医療機関の精神科の医師が実施した場合に限り算定 できる。

(7) 通院・在宅精神療法の「1」のイ又はロ及び「2」のイ又はロを算定する保険医療機 関においては、以下のいずれかの要件に該当していること等、標榜時間外において、所 属する保険医療機関を継続的に受診している患者に関する電話等の問合せに応じる体制 を整備するとともに、必要に応じてあらかじめ連携している保険医療機関に紹介できる 体制を有していることが望ましい。

ア 区分番号「A001」再診料の時間外対応加算1の届出を行っていること。

イ 精神科救急情報センター、都道府県、市町村、保健所、警察、消防(救急車)、救 命救急センター、一般医療機関等からの患者に関する問合せ等に対し、原則として当 該保険医療機関において、常時対応できる体制がとられていること。また、やむを得 ない事由により、電話等による問合せに応じることができなかった場合であっても、 速やかに折り返して電話することができる体制がとられていること。

(8) 通院・在宅精神療法を算定するに当たっては、診療録に当該診療に要した時間を記載 すること。ただし、当該診療に要した時間が明確でない場合には、当該診療に要した時 間が 5 分、30 分又は 60 分を超えたことが明らかであると判断される精神療法を行った場 合に限り、「○分超」などの記載でも差し支えない。また、通院・在宅精神療法の「1」のロ又は「2」のロ又はハを算定する場合にあっては、診療報酬明細書の摘要欄 に当該診療に要した時間を記載する。

(9) 当該患者の家族に対する通院・在宅精神療法は、家族関係が当該疾患の原因又は増悪 の原因と推定される場合に限り算定する。ただし、患者の病状説明、服薬指導等一般的 な療養指導である場合は、算定できない。家族に対して通院・在宅精神療法を行った場合は、診療報酬明細書の摘要欄に家族と記載する。

(10) 通院・在宅精神療法を行った場合(家族に対して行った場合を含む。)は、その要点 を診療録に記載する。

(11) 患者に対して通院・在宅精神療法を行った日と同一の日に家族に対して通院・在宅精 神療法を行った場合における費用は、患者に対する通院・在宅精神療法の費用に含まれ、 別に算定できない。

(12) 入院中の患者以外の精神疾患を有する患者に対して、通院・在宅精神療法に併せて区 分番号「I004」心身医学療法が算定できる自律訓練法、森田療法等の療法を行った 場合であっても、通院・在宅精神療法のみにより算定する。

(13) 当該患者に対する通院・在宅精神療法を算定した場合は、同じ日に区分番号「I00 3」標準型精神分析療法は算定できない。

(14) 通院・在宅精神療法は、精神科を標榜する保険医療機関の精神科を担当する医師が、 訪問診療又は往診による診療を行った際にも算定できる。

(15) 「注3」に規定する加算は、必要に応じて児童相談所等と連携し、保護者等へ適切な 指導を行った上で、20 歳未満の患者に対して、通院・在宅精神療法を行った場合(当該 保険医療機関の精神科を初めて受診した日から起算して1年以内の期間に行った場合に限る。)に、所定点数に加算する。

(16) 「注4」に規定する児童思春期精神科専門管理加算は、児童思春期精神科の専門の医師(精神保健指定医に指定されてから5年以上にわたって主に 20 歳未満の患者に対する 精神医療に従事した医師であって、現に精神保健指定医である医師をいう。)又は当該 専門の医師の指導の下、精神療法を実施する医師が、20 歳未満の患者(イについては 16 歳未満の患者に限る。)に対し、専門的な精神療法を実施した場合に算定する。

(17) 「注4」のロについては、発達障害や虐待の有無等を含む精神状態の総合的な評価、鑑 別診断及び療育方針の検討等が必要な者に対し、発達歴や日常生活の状況の聴取・行動観 察等に基づく、60 分以上の専門的な精神療法を実施すること。なお、実施に当たっては、 以下の要件をいずれも満たすこと。

ア 発達障害の評価に当たっては、ADI-R(Autism Diagnostic Interview‒ Revised)や DI SCO(The Diagnostic Interview for Social and Communication Disorders)等で採用 されている診断項目を考慮すること。

イ 患者及び患者の家族に、今後の診療計画について文書及び口頭で説明すること。説 明に用いた診療計画の写しを診療録に添付すること。

(18) 「注5」に定める特定薬剤副作用評価加算は、抗精神病薬を服用中の患者について、 精神保健指定医又はこれに準ずる者が、通常行うべき薬剤の副作用の有無等の確認に加 え、更に薬原性錐体外路症状評価尺度を用いて定量的かつ客観的に薬原性錐体外路症状 の評価を行った上で、薬物療法の治療方針を決定した場合に、月に1回に限り算定する。 この際、別紙様式 33 に準じて評価を行い、その結果と決定した治療方針について、診療 録に記載すること。なお、同一月に区分番号「I002-2」精神科継続外来支援・指 導料の「注4」に規定する特定薬剤副作用評価加算を算定している患者については、当 該加算は算定できない。

(19) 「注6」に定める所定点数には、注3から注5までの加算を含まないこと。また、別に 厚生労働大臣が定める要件は、特掲診療料の施設基準等別表第十の二の四に掲げるものを 全て満たすものをいう。なお、その留意事項は以下のとおりである。

ア 「当該保険医療機関において、3種類以上の抗うつ薬及び3種類以上の抗精神病薬 の投与の頻度が一定以下であること」とは、当該保険医療機関において抗うつ薬又は 抗精神病薬のいずれかを処方された患者のうち、3種類以上の抗うつ薬又は3種類以 上の抗精神病薬を処方された患者の割合が1割未満であるか、その数が 20 名未満であ ることをいう。なお、抗うつ薬及び抗精神病薬の種類数は区分番号「F100」処方 料における計算方法に準じる。抗うつ薬又は抗精神病薬を処方された患者のうち、3 種類以上の抗うつ薬又は3種類以上の抗精神病薬を処方された患者の割合は、区分番 号「F100」処方料(3)ウにより報告したもののうち、直近のものを用いること とする。また、抗不安薬を3種類以上、睡眠薬を3種類以上、抗うつ薬を3種類以上 又は抗精神病薬を3種類以上投与(以下この部において「向精神薬多剤投与」とい う。)していないために当該報告を行わなかった保険医療機関については、当該要件 を満たすものとして扱う。

イ 「当該患者に対し、適切な説明や医学管理が行われていること」とは、当該月を含 む過去3か月以内に以下の全てを行っていることをいう。

(イ) 患者又はその家族等の患者の看護や相談に当たる者(以下イにおいて「患者 等」という。)に対して、当該投与により見込む効果及び特に留意する副作用等 について説明し、診療録に説明内容及び患者等の受け止めを記載していること。 ただし、説明を行うことが診療上適切でないと考える場合は、診療録にその理由 を記載することで代替して差し支えない。

(ロ) 服薬状況(残薬の状況を含む。)を患者等から聴取し、診療録に記載している こと。

(ハ) 3種類以上の抗精神病薬を投与している場合は、「注5」に掲げる客観的な指 標による抗精神病薬の副作用評価を行っていること。

(ニ) 減薬の可能性について検討し、今後の減薬計画又は減薬計画が立てられない理 由を患者等に説明し、診療録に説明内容及び患者等の受け止めを記載しているこ と。

ウ 「当該処方が臨時の投薬等のもの又は患者の病状等によりやむを得ないものである こと」とは、区分番号「F100」処方料(3)のアの(イ)から(ニ)までのいずれかに 該当するものであることをいう。

(20) 「注7」に規定する措置入院後継続支援加算は、通院・在宅精神療法の「1」のイを 算定する患者に対し、医師の指示を受けた看護職員又は精神保健福祉士が、対面又は電 話で、月 1 回以上の指導を行った上で、3月に1回以上の頻度で当該患者の退院後支援 について総合調整を担う都道府県等に対し、当該患者の治療や生活の状況及びより一層 の支援が必要と考えられる課題について、文書で情報提供している場合に、3月に1回 に限り算定できる。診療録等において、毎回の指導内容を記載するとともに、都道府県 等への情報提供の写しを記録すること。なお、指導等を実施した月の翌月以降に通院・ 在宅精神療法を行った場合に算定しても差し支えないこととし、指導等を行った月と算 定する月が異なる場合には、診療報酬明細書の摘要欄に指導等を行った月を記載するこ と。

(公開日:2018/04/01)