製品名 歯科用キシロカインカートリッジ

一般名
Lidocaine
Adrenaline
薬効分類
局所麻酔薬
 >局所麻酔薬(アミド型)
価格
1.8mL1管:78.2円/管

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 歯科領域における浸潤麻酔又は伝達麻酔

用法・用量

  • 浸潤麻酔又は伝達麻酔には,通常成人0.3~1.8mL(リドカイン塩酸塩として6~36mg,アドレナリンとして0.00375~0.0225mg)を使用する.口腔外科領域の麻酔には,3~5mL(リドカイン塩酸塩として60~100mg,アドレナリンとして0.0375mg~0.0625mg)を使用する.
    なお,年齢,麻酔領域,部位,組織,症状,体質により適宜増減するが,増量する場合には注意すること.
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分又はアミド型局所麻酔薬に対し過敏症の既往歴のある患者
原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが,特に必要とする場合には慎重に投与すること

  • 高血圧,動脈硬化,心不全,甲状腺機能亢進,糖尿病のある患者及び血管攣縮の既往のある患者〔これらの病状が悪化するおそれがある.〕
副作用
ショック
徐脈,不整脈,血圧低下,呼吸抑制,チアノーゼ,意識障害等を生じ,まれに心停止を来すことがある.また,まれにアナフィラキシーショックを起こしたとの報告があるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,適切な処置を行うこと.
意識障害,振戦,痙攣
意識障害,振戦,痙攣等の中毒症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.(「過量投与」の項参照)
異常感覚,知覚・運動障害
注射針の留置時に神経に触れることにより一過性の異常感覚が発現することがある.また,神経が注射針や薬剤あるいは虚血によって障害を受けると,まれに持続的な異常感覚,疼痛,知覚障害,運動障害等の神経学的疾患があらわれることがある.
悪性高熱
まれに原因不明の頻脈・不整脈・血圧変動,急激な体温上昇,筋強直,血液の暗赤色化(チアノーゼ),過呼吸,発汗,アシドーシス,高カリウム血症,ミオグロビン尿(ポートワイン色尿)等を伴う重篤な悪性高熱があらわれることがある.本剤を投与中,悪性高熱に伴うこれらの症状を認めた場合は,直ちに投与を中止し,ダントロレンナトリウムの静注,全身冷却,純酸素による過換気,酸塩基平衡の是正等,適切な処置を行うこと.また,本症は腎不全を続発することがあるので,尿量の維持を図ること.
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

高齢者又は全身状態が不良な患者〔生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下していることがある.〕(「高齢者への投与」及び「重要な基本的注意」の項参照)
心刺激伝導障害のある患者〔症状を悪化させることがある.〕
重症の肝機能障害又は腎機能障害のある患者〔中毒症状が発現しやすくなる.〕

重要な基本的注意

まれにショックあるいは中毒症状を起こすことがあるので,本剤の投与に際しては,十分な問診により患者の全身状態を把握するとともに,異常が認められた場合に直ちに救急処置のとれるよう,常時準備をしておくこと.
本剤の投与に際し,その副作用を完全に防止する方法はないが,ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために,次の諸点に留意すること.
患者の全身状態の観察を十分に行うこと.
できるだけ必要最少量にとどめること.
血管の多い部位(顔面等)に注射する場合には,吸収が速いので,できるだけ少量を投与すること.
注射針が,血管に入っていないことを確かめること.
注射の速度はできるだけ遅くすること.
前投薬や術中に投与した鎮静薬,鎮痛薬等による呼吸抑制が発現することがあるので,これらの薬剤を使用する際は少量より投与し,必要に応じて追加投与することが望ましい.なお,高齢者,小児,全身状態が不良な患者,肥満者,呼吸器疾患を有する患者では特に注意し,異常が認められた際には,適切な処置を行うこと.
注射針が適切に位置していないなどにより,神経障害が生じることがあるので,穿刺に際し異常を認めた場合には本剤の注入を行わないこと.
本剤の投与により,誤嚥・口腔内咬傷の危険性を増加させるおそれがあるので注意すること.

適用上の注意

使用回数
本品は一回限り使用のディスポーザブル製剤であるので,再度の使用は避けること.〔使用したカートリッジには,患者の体液が逆流している可能性がある.〕
注射速度
強圧をかけずにできるだけゆっくり注射すること.〔骨膜下への強圧注射は組織の損傷又はガラスチューブの破折注4)につながるおそれがある.〕
注4)注射器のプランジャーを20kgの力で押すと構造上約55kg/cm2の内圧がチューブに加わる.本品は使用に際して20kg以上の力が加わると,チューブが破損したりあるいは液もれを生じることがある.
使用目的
歯科用にのみ使用すること.

高齢者への投与

高齢者では本剤に含まれているアドレナリンの作用に対する感受性が高いことがあるので,患者の全身状態を観察しながら慎重に投与すること.

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.〕

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない.

薬物動態

吸収及び血中動態
健康人に2%リドカイン液2mL又は4mL(リドカイン塩酸塩40mg又は80mg)を単独あるいはアドレナリンを添加(1:80,000)して下顎孔伝達麻酔・頬側浸潤麻酔に用いたとき,アドレナリン添加時の血漿中濃度は,単独投与時に比べ最高濃度の有意な低下,最高濃度到達時間の有意な延長が認められた.
健康人に2%リドカイン液2mL又は4mL(40mg又は80mg)を伝達・浸潤麻酔したときの血漿中濃度推移
投与群\パラメータCmax(μg/mL)Tmax(min)
アドレナリン非添加0.93±0.1011.4±1.4
アドレナリン添加0.56±0.0518.9±2.2
高齢者にリドカイン塩酸塩50mgを静脈内投与後の終末相半減期は140分を示し,若齢者の81分に比べて延長した.
分布
リドカイン2μg/mLの血漿蛋白結合率は約65%で,α1-酸性糖蛋白及びアルブミンと結合する.血液/血漿中濃度比は約0.8であることから,血球への分布は少ないと考えられる.妊婦にリドカイン塩酸塩を硬膜外投与したとき,臍帯静脈血液中濃度と母体血漿中濃度の比は0.5~0.7で,胎盤を通過する.
代謝
リドカインは,主として肝臓でN-脱エチル体monoethyl glycinexylidide(MEGX)に代謝された後,glycinexylidide(GX),2,6-xylidineに代謝され,約70%が4-hydroxy-2,6-xylidineとして尿中に排泄される.
排泄
3H標識リドカイン250mgを外国人健康人に経口投与したとき,24時間の尿中放射能排泄率は投与量の83.8%,未変化体は投与量の2.8%であった.
病態時における薬物動態
外国人心不全患者及び腎不全患者にリドカイン塩酸塩50mgを静脈内投与後の消失半減期は,健康人に比べ有意な変動はないが,肝機能低下患者では約3倍に延長した.