製品名 マーカイン注0.125%
マーカイン注0.25%
マーカイン注0.5%

一般名
Bupivacaine Hydrochloride Hydrate
薬効分類
局所麻酔薬
 >局所麻酔薬(アミド型)
価格
0.125%10mLバイアル:12.9円/mLV
0.25%10mLバイアル:14.4円/mLV
0.5%10mLバイアル:19.4円/mLV

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • マーカイン注0.125%

    硬膜外麻酔
  • マーカイン注0.25%

    伝達麻酔、硬膜外麻酔
  • マーカイン注0.5%

    伝達麻酔、硬膜外麻酔

用法・用量

  • マーカイン注0.125%

    硬膜外麻酔に用いるが、その麻酔部位、年齢及び全身状態等により適宜用量を決定する。
    一般にブピバカイン塩酸塩水和物(無水物として)成人1回体重1kg当り2mg(注0.125%:1.6mL)までを使用する。
    • なお、マーカイン注0.125%は硬膜外麻酔による疼痛疾患の治療の目的に主として用いられる。〔1回10mL(12.5mg)〕
  • <血管収縮剤の添加について>

    • 本剤は、血管収縮剤を添加しなくても十分な作用時間がえられるが、さらに作用時間の延長を望む場合は血管収縮剤を適宜添加する。
  • マーカイン注0.25%

    伝達麻酔あるいは硬膜外麻酔に用いるが、その麻酔部位、年齢及び全身状態等により適宜用量を決定する。
    一般にブピバカイン塩酸塩水和物(無水物として)成人1回体重1kg当り2mg(注0.25%:0.8mL)までを使用する。

    <参考>麻酔方法別使用量一覧

    麻酔法濃度
    (%)
    注射剤としての用量
    (mL)
    ブピバカイン塩酸塩水和物(無水物として)の用量
    (mg)
    伝達麻酔
    [三叉神経ブロック]
    0.251~22.5~5
    伝達麻酔
    [星状神経節ブロック]
    0.255~1012.5~25
    伝達麻酔
    [腕神経叢ブロック(腋窩法)]
    0.2520~3050~75
    伝達麻酔注1)
    [肋間神経ブロック]
    0.255以下12.5以下
    伝達麻酔
    [腰部交感神経節ブロック]
    0.255~1012.5~25
    硬膜外麻酔
    [持続硬膜外麻酔]
    0.25最初10mLついで3~5~8mLを4~6時間ごと。この用量は、期待する鎮痛効果による分節の数及び患者の年齢による。最初25~50mgついで0.25%は7.5~12.5~20mgを4~6時間ごと。この用量は、期待する鎮痛効果による分節の数及び患者の年齢による。
    硬膜外麻酔
    [仙骨麻酔]
    0.2515~3037.5~75
    注1)この用量は各神経当りのものである。
  • <血管収縮剤の添加について>

    • 本剤は、血管収縮剤を添加しなくても十分な作用時間がえられるが、さらに作用時間の延長を望む場合は血管収縮剤を適宜添加する。
  • マーカイン注0.5%

    伝達麻酔あるいは硬膜外麻酔に用いるが、その麻酔部位、年齢及び全身状態等により適宜用量を決定する。
    一般にブピバカイン塩酸塩水和物(無水物として)成人1回体重1kg当り2mg(注0.5%:0.4mL)までを使用する。

    <参考>麻酔方法別使用量一覧

    麻酔法濃度
    (%)
    注射剤としての用量
    (mL)
    ブピバカイン塩酸塩水和物(無水物として)の用量
    (mg)
    伝達麻酔
    [腕神経叢ブロック(腋窩法)]
    0.510~2050~100
    伝達麻酔注1)
    [肋間神経ブロック]
    0.55以下25以下
    硬膜外麻酔0.515~2075~100
    硬膜外麻酔
    [持続硬膜外麻酔]
    0.5最初10mLついで3~5~8mLを4~6時間ごと。この用量は、期待する鎮痛効果による分節の数及び患者の年齢による。最初25~50mgついで0.5%は15~25~40mgを4~6時間ごと。この用量は、期待する鎮痛効果による分節の数及び患者の年齢による。
    硬膜外麻酔
    [仙骨麻酔]
    0.515~2075~100
    注1)この用量は各神経当りのものである。
  • <血管収縮剤の添加について>

    • 本剤は、血管収縮剤を添加しなくても十分な作用時間がえられるが、さらに作用時間の延長を望む場合は血管収縮剤を適宜添加する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • [共通(伝達麻酔・硬膜外麻酔)]

    • 本剤の成分又はアミド型局所麻酔薬に対し過敏症の既往歴のある患者
  • [硬膜外麻酔]

    • 大量出血やショック状態の患者[過度の血圧低下が起こることがある。]
    • 注射部位又はその周辺に炎症のある患者[化膿性髄膜炎症状を起こすことがある。]
    • 敗血症の患者[敗血症性の髄膜炎を生じるおそれがある。]
副作用
[共通(伝達麻酔・硬膜外麻酔)]
ショック
徐脈、不整脈、血圧低下、呼吸抑制、チアノーゼ、意識障害等を生じ、まれに心停止を来すことがある。
また、まれにアナフィラキシーショックを起こしたとの報告があるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。
意識障害、振戦、痙攣
意識障害、振戦、痙攣等の中毒症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「過量投与」の項参照)
異常感覚、知覚・運動障害
注射針又はカテーテルの留置時に神経(神経幹、神経根)に触れることにより一過性の異常感覚が発現することがある。また、神経が注射針や薬剤あるいは虚血によって障害を受けると、まれに持続的な異常感覚、疼痛、知覚障害、運動障害、硬膜外麻酔では膀胱直腸障害等の神経学的疾患があらわれることがある。
[硬膜外麻酔]
肝障害
持続硬膜外ブロックを長期間施行した場合、まれに黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

[共通(伝達麻酔・硬膜外麻酔)]
高齢者(「高齢者への投与」及び「重要な基本的注意」の項参照)
全身状態が不良な患者[生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下していることがある。](「重要な基本的注意」の項参照)
心刺激伝導障害のある患者[症状を悪化させることがある。]
重篤な肝機能障害又は腎機能障害のある患者[中毒症状が発現しやすくなる。]
[硬膜外麻酔]
中枢神経系疾患:髄膜炎、灰白脊髄炎、脊髄ろう等の患者及び脊髄・脊椎に腫瘍又は結核等のある患者[硬膜外麻酔により病状が悪化するおそれがある。]
血液凝固障害や抗凝血薬投与中の患者[出血しやすく、血腫形成や脊髄への障害を起こすことがあるので、やむを得ず投与する場合は観察を十分に行うこと。]
脊柱に著明な変形のある患者[脊髄や神経根の損傷のおそれがあり、また麻酔範囲の予測も困難であるので、やむを得ず投与する場合は患者の全身状態の観察を十分に行うこと。]
妊産婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
腹部腫瘤のある患者[仰臥位性低血圧を起こしやすく、麻酔範囲が広がりやすい。麻酔中はさらに増悪することがあるので、投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行うこと。]
重篤な高血圧症、心弁膜症等の心血管系に著しい障害のある患者[血圧低下や病状の悪化が起こりやすいので、患者の全身状態の観察を十分に行うこと。]

重要な基本的注意

[共通(伝達麻酔・硬膜外麻酔)]
まれにショックあるいは中毒症状を起こすことがあるので、本剤の投与に際しては、十分な問診により患者の全身状態を把握するとともに、異常が認められた場合に直ちに救急処置のとれるよう、常時準備をしておくこと。なお、事前の静脈路確保が望ましい。
本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために、次の諸点に留意すること。
患者の全身状態の観察を十分に行うこと。
できるだけ薄い濃度のものを用いること。
できるだけ必要最少量にとどめること。
必要に応じて血管収縮剤の併用を考慮すること。
注射の速度はできるだけ遅くすること。
注射針が、血管又はくも膜下腔に入っていないことを確かめること。
前投薬や術中に投与した鎮静薬、鎮痛薬等による呼吸抑制が発現することがあるので、これらの薬剤を使用する際は少量より投与し、必要に応じて追加投与することが望ましい。なお、高齢者、小児、全身状態が不良な患者、肥満者、呼吸器疾患を有する患者では特に注意し、異常が認められた際には、適切な処置を行うこと。
注射針又はカテーテルが適切に位置していない等により、神経障害が生じることがあるので、穿刺に際し異常を認めた場合には本剤の注入を行わないこと。
本剤に血管収縮剤(アドレナリン等)を添加して投与する場合には、血管収縮剤の添付文書に記載されている禁忌、慎重投与、重大な副作用等の使用上の注意を必ず確認すること。
[硬膜外麻酔]
本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために、次の諸点に留意すること。
試験的に注入(test dose)し、注射針又はカテーテルが適切に留置されていることを確認すること。
麻酔範囲が予期した以上に広がることにより、過度の血圧低下、徐脈、呼吸抑制を来すことがあるので、麻酔範囲に注意すること。
[伝達麻酔]
本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために、次の点に留意すること。
血管の多い部位(頭部、顔面、扁桃等)に注射する場合には、吸収が速いので、できるだけ少量を投与すること。
球後麻酔、眼球周囲麻酔施行時は次の諸点に留意すること。
持続性の眼筋運動障害が発現するおそれがあるので、できるだけ薄い濃度で、必要最少量を用いることとし、外眼筋内への注入は避けること。また、血管収縮剤は障害を悪化させることがあるので、必要な場合にのみ使用すること。
視神経鞘内への誤注入により、一過性の失明、心肺停止を起こすことがあるので、注射針はできるだけ短く、先の鈍いものを使用することが望ましい。

適用上の注意

使用目的
局所静脈内麻酔(Bier's block)として投与しないこと。
傍頸管ブロックとして投与しないこと。

高齢者への投与

[硬膜外麻酔]
一般に高齢者では、麻酔範囲が広がりやすく、生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下しているので、投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行う等、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

[共通(伝達麻酔・硬膜外麻酔)]
妊婦等
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
[硬膜外麻酔]
妊産婦
妊娠後期の患者には、投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行う等、慎重に投与すること。[妊娠末期は、仰臥位性低血圧を起こしやすく、麻酔範囲が広がりやすい。麻酔中はさらに増悪することがある。](「慎重投与」の項参照)

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。

薬物動態

吸収及び血中動態
外国人手術患者にブピバカイン塩酸塩(ブピバカインとして102mg)を硬膜外投与したとき、血漿中濃度は投与後約20分に最高濃度を示した後、7分(α相)、6時間(β相)の消失半減期で減少した。
パラメータCmax
(mg/L)
Tmax
(min)
T1/2α
(min)
T1/2β
(hr)
平均値±標準偏差(n=6)0.73±0.2518±57.0±4.66.0±2.4
高齢者にブピバカイン塩酸塩95mgを硬膜外投与したとき、若齢者に比べて終末相半減期は1.3倍に延長し、総クリアランスは減少(40%)した。
分布
蛋白結合
分娩患者にブピバカイン塩酸塩を硬膜外投与後の血漿におけるブピバカイン(濃度:0.1~1.2μg/mL)の蛋白結合率は、約90%であった。主な結合蛋白は、α1-酸性糖蛋白と血清アルブミンである。
胎盤通過性
分娩患者にブピバカイン塩酸塩を硬膜外投与したときの臍帯静脈血液中濃度/母体静脈血漿中濃度比は、投与量に依存せずほぼ一定の値を示し、約0.25であった。
乳汁への移行
授乳中の外国人患者の胸膜腔にブピバカイン塩酸塩を持続注入したとき、乳汁中未変化体の最高濃度は血液中最高濃度の約1/8であった。
代謝及び排泄
外国人患者の腕神経叢にブピバカイン塩酸塩を12~23mg/hrの速度で24時間持続注入したとき、血漿中代謝物として、脱ブチル体pipecolyxylidine、4位水酸化体が検出され、未変化体濃度の1/20~1/3であった。外国人健康人男子にブピバカイン塩酸塩を静脈内投与後24時間までの尿中に検出された未変化体は投与量の6%で、脱ブチル体は5%であった。
病態時における薬物動態
外国人慢性腎不全患者の鎖骨上部神経叢周辺にブピバカイン塩酸塩(0.5%、30mL)を投与後のCmax及びAUCは、健康人に比べて有意な差を認めなかった。