製品名 ブロクリン-Lカプセル5mg
ブロクリン-Lカプセル15mg
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- 一般名
- Pindolol
- 薬効分類
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降圧薬>β遮断薬(β1非選択性)
- 価格
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5mg1カプセル:24.7円/カプセル
15mg1カプセル:58.5円/カプセル
- 製薬会社
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- 製造販売:高田製薬株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
- 本態性高血圧症(軽症~中等症)
用法・用量
- 通常、成人にはピンドロールとして15mgを1日1回朝食後に経口投与する。
なお、年齢、体重、症状によっては通常量以下に適宜減量する。
- 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 本剤の成分及び他のβ遮断剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[喘息等の症状を誘発・悪化させるおそれがある。]
- 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[本症でみられる心筋収縮力抑制を増強するおそれがある。]
- 高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(2、3度)、洞房ブロック、洞不全症候群のある患者[心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
- 心原性ショック、肺高血圧による右心不全、うっ血性心不全の患者[心筋収縮力を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
- 異型狭心症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 重症の末梢循環障害(壊疽等)のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 未治療の褐色細胞腫の患者(<用法・用量に関連する使用上の注意>の項参照)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
- チオリダジンを投与中の患者[不整脈、QT延長等があらわれることがある。](「3.相互作用」の項参照)
- 副作用
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- 心不全(0.1~5%未満)、心胸比増大(0.1%未満)
- 心不全の誘発・悪化、また、心胸比増大がみられることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 喘息症状(0.1%未満)
- 喘息症状の誘発・悪化がみられることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 注意
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慎重投与
次の患者には慎重に投与すること
- うっ血性心不全のおそれのある患者[心筋収縮力を抑制し、症状を誘発するおそれがあるので、観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。]
- 低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者[低血糖症状を起こしやすく、かつ低血糖の前駆症状である頻脈等の症状をマスクしやすいので、血糖値に注意すること。]
- 重篤な肝・腎障害のある患者[代謝又は排泄が遅延するおそれがある。]
- 徐脈、房室ブロック(1度)のある患者[心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがあるので、心機能に注意すること。](【禁忌】の項参照)
- 甲状腺中毒症の患者[頻脈等の中毒症状をマスクすることがある。](「2.重要な基本的注意」の項参照)
- 末梢循環障害(レイノー症候群、間欠性跛行症等)のある患者[症状を悪化させるおそれがある。](【禁忌】の項参照)
- 高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)
- 小児等(「7.小児等への投与」の項参照)
重要な基本的注意
- 長期投与の場合は、心機能検査(脈拍・血圧・心電図・X線等)を定期的に行うこと。
特に徐脈になったとき及び低血圧を起こした場合には、減量又は中止すること。また、必要に応じアトロピンを投与するなど対症療法を行うこと。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
- 類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症の患者で急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合には、徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。
狭心症以外の適用で投与する場合でも、特に高齢者においては同様の注意をすること。
- 甲状腺中毒症の患者では急に投与を中止すると、症状を悪化させることがあるので、休薬を要する場合には、徐々に減量し、観察を十分に行うこと。
- 手術前24時間は投与しないことが望ましい。
- めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の作業に注意させること。
適用上の注意
- 薬剤交付時
- PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
- 褐色細胞腫の患者では、本剤の単独投与により急激に血圧が上昇することがあるので、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。
高齢者への投与
- 高齢者には、次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
- 高齢者では、一般に過度の降圧は好ましくないとされている。[脳梗塞等が起こるおそれがある。]
- 休薬を要する場合は、徐々に減量する。(「2.重要な基本的注意」の項参照)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
- 授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。[母乳中へ移行することが報告されている。]
小児等への投与
- 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)
薬物動態
- 血漿中濃度
- 本態性高血圧症入院患者17例を対象にピンドロール持続性カプセル15mgを1日1回(朝食後)、ピンドロール錠5mgを1日3回(毎食後)連続7日間クロスオーバーにて投与し、各製剤の投与第7日の血漿中ピンドロール濃度を測定した。血漿中ピンドロール濃度の時間推移は図1のとおりであり、ピンドロール持続性カプセル15mgでは投与6時間後に最高値を示した。また、このとき同一症例におけるピンドロール持続性カプセル15mg1日1回投与時の吸収量(AUC)は、ピンドロール錠5mg、1日3回投与時のそれとほぼ同様であった(図2)。(測定法:HPLC)
- 図1 投与第7日における血漿中ピンドロール濃度の時間推移
- 図2 投与第7日の各症例における両製剤についてのAUCの関係
- 排泄
- ピンドロール持続性カプセル15mgを経口投与したとき、24時間後までの尿中排泄率は25.4%であった。
- その他
- (外国人によるピンドロール使用時のデータ)
- 血漿蛋白結合率
- 50.6±2.5%(mean±S.E.)