製品名 バクトラミン注

一般名
Trimethoprim
Sulfamethoxazole
薬効分類
抗菌薬
 >抗菌薬(ST合剤)
価格
5mL1管:476円/管

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 適応菌種

    • ニューモシスチス・カリニ
  • 適応症

    • カリニ肺炎

用法・用量

  • 通常、トリメトプリムとして1日量15~20mg/kgを3回に分け、1~2時間かけて点滴静注する。
    なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。
禁忌

【警告】

  • ショック及び重篤な皮膚障害、肝障害、血液障害等の副作用が報告されている。本剤の投与によりこのような症状が発現した場合には投与を中止すること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分又はサルファ剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
  • 低出生体重児、新生児(「小児等への投与」の項参照)
原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること

  • 血液障害又はその既往歴のある患者[血液障害を悪化させることがある。]
  • 本人又は両親、兄弟が気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者又は他の薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
副作用
次のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
再生不良性貧血、巨赤芽球性貧血、メトヘモグロビン血症、血小板減少症(以上頻度不明)、無顆粒球症、溶血性貧血(以上0.16%)、汎血球減少(2.45%)
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、溶血性尿毒症症候群(HUS)(以上頻度不明)
TTP(主徴:血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、精神神経症状、発熱、腎機能障害)、HUS(主徴:血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、急性腎障害)があらわれることがあるので、血液検査(血小板、赤血球等)及び腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、血漿交換等の適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー(頻度不明)、ショック(0.16%)(初期症状:不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、浮腫等)
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(以上頻度不明)
薬剤性過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらに肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
急性膵炎(頻度不明)
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(頻度不明)(腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。)
重度の肝障害(頻度不明)
急性腎障害(1.31%)、間質性腎炎(頻度不明)
無菌性髄膜炎、末梢神経炎(以上頻度不明)
間質性肺炎、PIE症候群(以上頻度不明)(発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等)
低血糖発作(頻度不明)
高カリウム血症(4.57%)、低ナトリウム血症(4.57%)
これらの電解質異常があらわれることがある。異常が認められた場合には投与を中止し、電解質補正等の適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。これに伴い急激に腎機能が悪化し、急性腎障害等の重篤な症状にいたることがある。
注意

次の患者には慎重に投与すること

肝障害のある患者[肝障害を悪化させることがある。]
腎障害のある患者[血中濃度が持続するので、減量等を考慮すること(【薬物動態】の項参照)。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
葉酸欠乏又は代謝異常のある患者(既往に胃の摘出術を受けている患者、他の葉酸代謝拮抗剤を投与されている患者、分娩後、先天性葉酸代謝異常症等)[葉酸欠乏を悪化させ、巨赤芽球性貧血を起こすことがある。]
グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G-6-PD)欠乏患者[溶血を起こすおそれがある。]
使用上の注意、効能・効果及び用法・用量に特に留意すること。
血液障害、ショック等を予測するため十分な問診を行うこと。
ショック発現時に救急処置のとれる準備をしておくこと。また、投与後患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。
本剤投与中は、副作用の早期発見のため必ず臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査、血中電解質等)を行うこと。
調製時
本剤の投与に際しては日局5%ブドウ糖注射液又は日局生理食塩液を使用し、本剤1アンプルあたり輸液125mLの割合で十分に混合して用いること。なお、溶液の注入量に制限がある患者には本剤1アンプルあたり日局5%ブドウ糖注射液又は日局生理食塩液75mLに混合すること。
保存時
溶解後は結晶析出が認められるため、なるべく速やかに使用すること。
なお、保存する必要がある場合には、本剤1アンプルあたり日局5%ブドウ糖注射液又は日局生理食塩液75mLに混合した場合は2時間以内、日局5%ブドウ糖注射液又は日局生理食塩液125mLに混合した場合は6時間以内に使用を終了すること。
その他
本剤はワンポイントカットアンプルであるが、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。
本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、副作用が認められた場合には減量等の適切な処置を行うこと。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中に本剤を単独又は併用投与された患者の児において、先天異常があらわれたとの報告がある。また、動物実験で催奇形作用が報告されている。ラットで、胎児に外形異常、骨格異常、内臓異常(1,200mg/kg/日以上、経口投与)が、マウスで、口蓋裂(3,000mg/kg/日、経口投与)が報告されている。]
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[母乳を通じて薬物が移行し、低出生体重児、新生児に高ビリルビン血症を起こすことがある(「小児等への投与」の項参照)。]
低出生体重児、新生児には投与しないこと。[高ビリルビン血症を起こすことがある。]
乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
<外国人における成績(参考)>
血中濃度
健康成人への投与
健康成人4例にバクトラミン注3アンプル(トリメトプリム:240mg、スルファメトキサゾール:1,200mg)を1.5時間かけて点滴静注したときのスルファメトキサゾールとトリメトプリムの血中濃度は以下のとおりであり、高い血中濃度が長時間持続した。
図 単回投与後の血中濃度(健康成人)
投与量例数Cmax(μg/mL)t1/2(hr)
SMX3アンプル482.011.3
TMP3アンプル42.910.0
腎機能障害患者への投与
<経口投与時の成績>
クレアチニン・クリアランスが4mL/分以下の尿毒症患者4例にバクトラミン2錠(トリメトプリム:160mg、スルファメトキサゾール:800mg)を経口投与したときトリメトプリムとスルファメトキサゾールの平均血清中半減期は非透析時には各々22.8時間、28.4時間であり、透析時には各々9.4時間、11.1時間であった。
また、腎機能障害のある患者では血清中半減期が延長するので、クレアチニン・クリアランス値を指標として適宜用量を調整する。
クレアチニン・クリアランス値(mL/分)用量
>30通常用量
15~30通常の1/2量
<15投与しないことが望ましい
血液透析患者への投与
<点滴静注時の成績>
血液透析患者16例にバクトラミン注2アンプル(トリメトプリム:160mg、スルファメトキサゾール:800mg)を45分間かけて点滴静注したところ、いずれの成分も血液透析により排泄が促進された(半減期トリメトプリム:6.0時間、スルファメトキサゾール:3.1時間)。また、血液透析中に、トリメトプリムは投与量の44%、スルファメトキサゾールは投与量の57%が排泄された。
腹膜透析患者への投与
<点滴静注時の成績>
腹膜透析患者10例にバクトラミン注4アンプル(トリメトプリム:320mg、スルファメトキサゾール:1,600mg)を30分間かけて点滴静注したところ、トリメトプリムの半減期の延長が認められた(半減期トリメトプリム:28.6時間、スルファメトキサゾール:13.0時間)。また、腹膜透析中に、トリメトプリムは投与量の3%未満、スルファメトキサゾールは投与量の6%未満が排泄されたに過ぎなかった。
排泄
健康成人6例にバクトラミン注2.5アンプル(トリメトプリム:200mg、スルファメトキサゾール:1,000mg)を単回点滴静注し、投与後48時間までの尿中排泄率を測定したところ、スルファメトキサゾールの総排泄率は78.6%で、うち未変化体は23%であり、代謝物は主としてN4-アセチルスルファメトキサゾールであった。また、トリメトプリムの総排泄率は64.1%であった。
<相互作用(in vitro)>
トリメトプリムは肝代謝酵素CYP2C8と有機カチオントランスポーター2(OCT2)を阻害する。
スルファメトキサゾールはCYP2C9を阻害する。
(参考)動物実験の結果
組織内分布
雄ラットにトリメトプリムを25mg/kg単回静脈内投与したとき、各組織への移行は速やかで、組織内濃度は前立腺で最も高く、次いで肺であった。
また、雄ラットにスルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤を120mg/kgあるいはスルファメトキサゾールを100mg/kg単回経口投与したときのスルファメトキサゾールの組織内濃度は腎臓で最も高く、次いで肝臓、脾臓、肺の順であった。

エルゼビアは医療の最前線にいらっしゃる
すべての医療従事者の皆様に敬意を表します。
人々の健康を守っていただき、ありがとうございます。
Thank you for serving us!