製品名 ハンプ注射用1000

一般名
Carperitide(Genetical Recombination)
薬効分類
昇圧・心不全・冠動脈・末梢血管疾患薬
 >心房性ナトリウム利尿ポリペプチド製剤
価格
1,000μg1瓶:1874円/瓶

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)

用法・用量

  • 本剤は日本薬局方注射用水5mLに溶解し、必要に応じて日本薬局方生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈し、カルペリチドとして1分間あたり0.1μg/kgを持続静脈内投与する。なお、投与量は血行動態をモニターしながら適宜調節するが、患者の病態に応じて1分間あたり0.2μg/kgまで増量できる。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 重篤な低血圧、又は心原性ショックのある患者[本剤は降圧作用を有するため、その病態を悪化させる可能性がある。]
  • 右室梗塞のある患者[一般的に、右室梗塞のある患者に対して血管拡張薬や利尿薬を用いると、静脈還流が減少し、低心拍出状態を増悪させるといわれている。]
  • 脱水症状の患者[本剤は利尿作用を有するので、循環血漿量の減少している患者に投与した場合、その病態を更に悪化させる可能性がある。]
副作用
血圧低下(8.6%)、低血圧性ショック(0.2%)、徐脈(0.2%)等があらわれることがある。
予防及び処置方法:本剤投与にあたっては観察を十分行い、上記のような症状があらわれた場合は減量又は中止等、また、血圧等の回復が不十分な場合あるいは徐脈を伴う場合には、輸液、アトロピン硫酸塩水和物の静注等の適切な処置を行うこと。
過剰利尿(脱水)により、電解質異常(1.8%)、心室性不整脈(心室頻拍(0.2%)、心室細動(0.1%)等)、赤血球増加(0.1%)、血小板増加(0.1%)が認められることがあるので、このような症状が認められた場合は、減量又は中止等、適切な処置を行うこと。
重篤な肝機能障害(頻度不明注1))が認められることがあるので、このような症状が認められた場合は、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重篤な血小板減少(0.1%)が認められることがあるので、このような症状が認められた場合は、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

低血圧の患者
右房圧が正常域にある患者(例えば5mmHg以下の患者:過度の血圧低下が発現する可能性がある)
利尿剤が投与されている患者[過剰の利尿により電解質異常、心室性不整脈(心室頻拍、心室細動等)、赤血球増加、血小板増加が認められることがある。]
脱水傾向にある患者
ネフローゼ症候群の患者[本邦で実施された臨床試験において尿蛋白が増加した例が認められた。]
ヘマトクリット値が著しく高い患者[ヘマトクリット値が上昇した例が報告されている。]
重篤な肝障害、腎障害を有する患者[肝障害、腎障害を有する患者に対する使用経験が少ない。なお、重症の腎障害患者では、血漿中濃度が健康人の2倍程度に上昇し、血漿中からの消失半減期はほぼ同様の値を示したという報告がある。]
PDE5阻害薬(シルデナフィルクエン酸塩等)を投与中の患者[過度の血圧低下を来すおそれがある。]
[1.~4.について:上記の患者に本剤を投与すると過剰の前負荷軽減、利尿効果が強く発現し、過度の血圧低下が起こる可能性が高い。]

重要な基本的注意

本剤投与中に過度の血圧低下、徐脈等がみられた場合には、過量投与の可能性があるので、このような場合には投与を中止すること。また、血圧等の回復が不十分な場合あるいは徐脈を伴う場合には、輸液、アトロピン硫酸塩水和物の静注等の適切な処置を行うこと。
本剤の投与は、血圧、心拍数、尿量、電解質又は可能な限り肺動脈楔入圧、右房圧、心拍出量等の患者の状態を十分監視しながら行うこと。
本剤の投与開始後60分経過しても血行動態、臨床症状に改善の傾向がみられない場合には、他の治療方法を施すこと。
本剤の投与により臨床症状が改善し、患者の状態が安定した場合(急性期の状態を脱した場合)には、他の治療方法に変更すること。
本剤とPDE5阻害薬(シルデナフィルクエン酸塩等)との併用により降圧作用が増強し、過度の血圧低下を来すおそれがあるので、本剤投与前にPDE5阻害薬を服用していないことを確認すること。

適用上の注意

調製時の注意
本剤は、他の注射剤と混合せず用いることが望ましい。
本剤を日本薬局方注射用水5mLに溶解後、下記の輸液に希釈して用いる場合、混合24時間までは配合変化を起こさないことが確認されている。
日本薬局方ブドウ糖注射液、日本薬局方生理食塩液、乳酸リンゲル液
配合変化
本剤は、アミノ酸輸液、亜硫酸塩(亜硫酸水素ナトリウム等)を含有する製剤、ヘパリンナトリウム製剤等と混合すると24時間までに外観変化・含量低下が認められるため、これらの製剤と混合せず別の静脈ラインから投与すること。

高齢者への投与

血圧、心拍数、尿量、電解質又は肺動脈楔入圧、右房圧、心拍出量等の患者の状態を十分監視し、過量投与にならないよう投与量に注意すること。[高齢者では、肝機能、腎機能が低下している場合が多く、副作用が発現しやすい。]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
参考(動物実験)
ラット及びウサギ胎児の器官形成期投与試験(Seg.II)において、カルペリチド10mg/kg/日を静脈内投与したとき、ラットで胎児体重及び胎盤重量の低下がみられたが、ウサギでは影響は認められなかった。また、ラット及びウサギのいずれにおいても催奇形性は認められなかった。
本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

薬物動態

血漿中濃度
急性心不全患者に0.1μg/kg/分の投与量で60分間持続静脈内投与したとき、血漿中カルペリチド濃度は投与後30分以内に定常状態に達したのち、投与終了とともに速やかに減衰した。その消失半減期はα相2.8分、β相25.3分であった。
血漿中カルペリチド濃度の推移(n=10、mean±SE)
参考(動物実験)
腎機能障害ラットにおける血漿中濃度推移
塩化水銀により誘発した腎障害ラットにおいて、カルペリチド0.1μg/kg/分の投与時の定常状態の血漿中濃度は、正常ラットに比べ約2倍の値を示した。このとき、血漿中からの消失半減期はほとんど変化せず、分布容積、全身クリアランスの減少(それぞれ正常ラットの約1/2)が観察されている。
分布
参考(動物実験)
ラットに125I標識カルペリチドを静脈内投与したとき、臓器中の放射能濃度を比較したところ、腎臓、肝臓、肺、副腎、小腸においては血液と同レベルであり、その他の臓器においては血液より低く、大脳、小脳、精巣ではほとんど認められなかった。
代謝、排泄
健康成人での体内動態試験において、尿中へのカルペリチドの排泄はほとんど認められなかった。