製品名 イミグラン注3
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- 一般名
- Sumatriptan Succinate
- 薬効分類
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鎮痛・解熱薬>トリプタン系薬
- 価格
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3mg1mL1管:3023円/管
- 製薬会社
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- 製造販売元:グラクソ・スミスクライン株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
- 片頭痛、群発頭痛
用法・用量
- 片頭痛及び群発頭痛発作の頭痛発現時に、通常、成人にはスマトリプタンとして1回3mgを皮下投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
ただし、1回3mg、1日6mgを超えないこと。
片頭痛
- 1回の頭痛発作において、初回投与で頭痛が軽減した場合には、24時間以内に起こった次の発作に対して追加投与することができるが、2回の投与の間には少なくとも1時間の間隔をおくこと。
群発頭痛
- 1日2回の発作に投与することができるが、2回の投与の間には少なくとも1時間の間隔をおくこと。
- 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 心筋梗塞の既往歴のある患者、虚血性心疾患又はその症状・兆候のある患者、異型狭心症(冠動脈攣縮)のある患者[不整脈、狭心症、心筋梗塞を含む重篤な虚血性心疾患様症状があらわれることがある]
- 脳血管障害や一過性脳虚血性発作の既往のある患者[脳血管障害や一過性脳虚血性発作があらわれることがある]
- 末梢血管障害を有する患者[症状を悪化させる可能性が考えられる]
- コントロールされていない高血圧症の患者[一過性の血圧上昇を引き起こすことがある]
- 重篤な肝機能障害を有する患者[本剤は主に肝臓で代謝されるので、重篤な肝機能障害患者では血中濃度が上昇するおそれがある]
- エルゴタミン、エルゴタミン誘導体含有製剤、あるいは他の5-HT1B/1D受容体作動薬を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
- モノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAO阻害剤)を投与中、あるいは投与中止2週間以内の患者[「相互作用」の項参照]
- 副作用
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- アナフィラキシーショック、アナフィラキシー(1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
- 不整脈、狭心症あるいは心筋梗塞を含む虚血性心疾患様症状(1%未満)をおこすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。
- てんかん様発作(頻度不明注1))をおこすことがまれにあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。
- 薬剤の使用過多による頭痛(頻度不明注1))があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
- 発現頻度は承認時までの臨床試験及び使用成績調査の結果をあわせて算出した。
- 注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
- 注意
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慎重投与
次の患者には慎重に投与すること
- 虚血性心疾患の可能性のある患者(例えば、虚血性心疾患を疑わせる重篤な不整脈のある患者、閉経後の女性、40歳以上の男性、冠動脈疾患の危険因子を有する患者)[不整脈、狭心症、心筋梗塞を含む重篤な虚血性心疾患様症状があらわれるおそれがある]
- てんかん様発作の既往歴のある患者あるいはてんかん様発作発現を来す危険因子のある患者(脳炎等の脳疾患のある患者、痙攣の閾値を低下させる薬剤を使用している患者等)[てんかん様発作が発現したとの報告がある(「相互作用」の項参照)]
- 肝機能障害のある患者[本剤は主に肝臓で代謝されるので、重篤な肝機能障害患者では血中濃度が上昇するおそれがある]
- 腎機能障害のある患者[本剤は腎臓を介して排泄されるので、重篤な腎機能障害患者では血中濃度が上昇するおそれがある]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
- スルホンアミド系薬剤に過敏症の既往歴のある患者[本剤はスルホンアミド基を有するため、交叉過敏症(皮膚の過敏症からアナフィラキシーまで)があらわれる可能性がある]
- コントロールされている高血圧症患者[一過性の血圧上昇や末梢血管抵抗の上昇が少数の患者でみられたとの報告がある]
- 脳血管障害の可能性のある患者[脳血管障害があらわれるおそれがある]
重要な基本的注意
- 本剤投与後、胸痛、胸部圧迫感等の一過性の症状(強度で咽喉頭部に及ぶ場合がある)があらわれることがある。このような症状が虚血性心疾患によると思われる場合には、以後の投与を中止し、虚血性心疾患の有無を調べるための適切な検査を行うこと。
- 心血管系の疾患が認められない患者においても、重篤な心疾患が極めてまれに発生することがある。このような場合は以後の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 片頭痛あるいは本剤投与により眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械操作に従事させないよう十分注意すること。
- 本剤を含むトリプタン系薬剤により、頭痛が悪化することがあるので、頭痛の改善を認めない場合には、「薬剤の使用過多による頭痛」の可能性を考慮し、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
適用上の注意
- アンプルカット時
- 本剤は「ワンポイントカットアンプル」を使用しているので、カット部をエタノール綿等で清拭した後、ヤスリを用いず、アンプル枝部のマークの反対方向に折り取ること。
- 本剤は頭痛発現時にのみ使用し、予防的には使用しないこと。
- 本剤投与により全く効果が認められない場合は、その発作に対して追加投与をしないこと。このような場合は、再検査の上、頭痛の原因を確認すること。
- 本剤は皮下注射のみに使用し、静脈内投与はしないこと。[静脈内投与により血管攣縮をおこす可能性がある]
- スマトリプタン製剤を組み合わせて使用する場合には少なくとも以下の間隔をあけて投与すること。
- 注射液投与後に錠剤あるいは点鼻液を追加投与する場合には1時間以上
- 錠剤投与後に注射液を追加投与する場合には2時間以上
- 点鼻液投与後に注射液を追加投与する場合には2時間以上
- 本剤は国際頭痛学会による片頭痛、群発頭痛診断基準(「参考」の項参照)により「前兆のない片頭痛」、「前兆のある片頭痛」あるいは群発頭痛と確定診断が行われた場合にのみ投与すること。特に次のような患者は、くも膜下出血等の脳血管障害や他の原因による頭痛の可能性があるので、本剤投与前に問診、診察、検査を十分に行い、頭痛の原因を確認してから投与すること。
- 今までに片頭痛又は群発頭痛と診断が確定したことのない患者
- 片頭痛又は群発頭痛と診断されたことはあるが、片頭痛又は群発頭痛に通常見られる症状や経過とは異なった頭痛及び随伴症状のある患者
- 家族性片麻痺性片頭痛、孤発性片麻痺性片頭痛、脳底型片頭痛あるいは眼筋麻痺性片頭痛の患者には投与しないこと。
高齢者への投与
- 本剤は主として肝臓で代謝され、腎臓で排泄されるが、高齢者では肝機能あるいは腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあるので慎重に投与すること(「慎重投与」の項参照)。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
- 妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
- 授乳中の婦人には本剤投与後12時間は授乳を避けさせること[皮下投与後にヒト母乳中へ移行することが認められている]。
小児等への投与
- 小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
薬物動態
- 血中濃度
- 健康成人男性に3mgを単回皮下投与した時の血漿中スマトリプタン濃度は下記のとおりである。スマトリプタンは投与後約12分間で最高血漿中濃度に到達し、半減期(β相)は約1.5時間であった。
- 図1 健康成人における単回投与時の血漿中濃度
投与量 Tmax(hr) t1/2(β)(hr) Cmax(ng/mL) AUC0-∞(ng・hr/mL) 3mg 0.21 1.46 44.0 46.3
- 健康成人男性に3mgを単回皮下投与した時の血漿中スマトリプタン濃度は下記のとおりである。スマトリプタンは投与後約12分間で最高血漿中濃度に到達し、半減期(β相)は約1.5時間であった。
- 代謝・排泄
- 本剤は、主にモノアミンオキシダーゼAにより代謝されると考えられる。
健康成人男性に3mgを単回皮下投与した時の投与後24時間までの未変化体の尿中排泄率は約27%であった。
また、健康成人男性に6mgを皮下投与した時の投与後24時間までの未変化体及び代謝物の尿中排泄率は、未変化体約28%、インドール酢酸体約37%、インドール酢酸体のグルクロン酸抱合体約11%であった。
- 本剤は、主にモノアミンオキシダーゼAにより代謝されると考えられる。
- 相互作用(外国人のデータ)
- モノアミンオキシダーゼA阻害薬(モクロベミド)を予め経口投与することにより、本剤のAUCは約1.8倍増加し、消失半減期は約1.4倍延長した。
β遮断薬(プロプラノロール)、Ca拮抗薬(フルナリジン)あるいはアルコールとの併用投与において、本剤の薬物動態に変化は認められなかった。
- モノアミンオキシダーゼA阻害薬(モクロベミド)を予め経口投与することにより、本剤のAUCは約1.8倍増加し、消失半減期は約1.4倍延長した。
- その他の薬物速度論的パラメータ
- 血漿蛋白結合率
- 約34%(in vitro)