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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○高血圧症、腎実質性高血圧症
  • ○狭心症

用法・用量

  • <高血圧症、腎実質性高血圧症>

    • 通常、成人にはエホニジピン塩酸塩エタノール付加物として1日20~40mgを1~2回分割経口投与する。
      年齢、症状に応じて適宜増減する。
      なお、十分な降圧効果が得られない場合でも1日最大量は60mgまでとする。
  • <狭心症>

    • 通常、成人にはエホニジピン塩酸塩エタノール付加物として1日40mgを1回(食後)経口投与する。
      年齢、症状に応じて適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 過度に血圧の低い患者
さらに血圧が下降するおそれがある。
9.1.2 洞機能不全のある患者
洞性徐脈、洞停止等を悪化・誘発させるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
血中濃度が上昇することがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物試験(ラット)で親動物、出生児に体重増加の抑制が報告されている。[2.参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物試験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
低用量(20mg/日)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与し、過度の降圧作用や副作用が認められた場合には投与量を1/2にするなどの減量の処置を行うこと。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。

8.重要な基本的注意

8.1 カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
8.2 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
(1)健康成人男性に本剤10、20、40mg(20mg錠×2)を空腹時に単回経口投与した時の血漿中未変化体濃度は、投与後1.4~2.2時間で最高濃度に達し、T1/2は約2時間であった。血漿中未変化体濃度推移は図1の通りである。
図1 血漿中未変化体濃度
(2)健康成人男性14例に本剤20mg錠を2錠及び40mg錠1錠を空腹時に単回経口投与した時のエホニジピン塩酸塩の血漿中未変化体濃度を図2に、薬物動態パラメータを表1に示す。
図2 血漿中未変化体濃度
表1 薬物動態パラメータ
記号投与量nCmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC(ng・hr/mL)
20mg錠2錠1415.29±8.922.71±1.1443.73±24.61
40mg錠1錠1414.23±8.313.07±0.9241.56±21.52
(測定法:液体クロマトグラフ法)(mean±S.D.)
算出したCmax、AUCを分散分析した結果、両製剤における生物学的同等性が認められた。
16.1.2 反復投与
健康成人男性6例に本剤40mg(20mg錠×2)を食後に7日間連続投与した時の連続投与終了時の最高血中濃度到達時間は2.7±0.33時間であり、最高血中濃度は14.1±2.48ng/mLであった。未変化体の濃度推移は1回目経口投与後と最終投与後でほとんど差がなく、反復投与によって薬物動態学的パラメータに大きな変動は認められなかった。
16.3 分布
ヒト血清蛋白との結合をゲル濾過法で測定した結果、14C-エホニジピン塩酸塩エタノール付加物を200~2000ng/mLになるように添加した血清における蛋白結合率は99.4~99.8%であった。
16.5 排泄
健康成人男性6例に本剤40mg(20mg錠×2)を単回経口投与したとき、尿中には未変化体は検出されず、投与後24時間までに投与量の約1.6%が代謝物として排泄された。糞中には未変化体はほとんど検出されなかった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
血清クレアチニン2.0mg/dl未満の軽症・中等症本態性高血圧症患者(EH群)と血清クレアチニン値2.0mg/dl以上、かつ持続的な尿蛋白陽性を示す腎機能障害を伴う高血圧症患者(RH群)を対象に本剤の腎機能障害による薬物動態に及ぼす影響について検討した。試験方法は、1週間以上の入院観察期間の後、本剤20mgを空腹時単回経口投与した。さらに、1日以上の観察期間をおき、本剤30mgを単回経口投与した。EH群とRH群でそれぞれ20mg投与6例及び30mg投与5例を対象に解析した結果、両群の薬物動態学的パラメータ(Cmax、AUC、T1/2)に有意な差は認められなかった。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 グレープフルーツジュース
健康成人男性19例に本剤40mg(20mg錠×2)を空腹時に水又はグレープフルーツジュースで単回経口投与したときのエホニジピン塩酸塩の血漿中未変化体濃度を図3に、薬物動態パラメータを表2に示す。
図3 血漿中未変化体濃度
表2 薬物動態パラメータ
記号投与nCmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC(ng・hr/mL)
20mg錠2錠+水1918.5±7.42.4±0.967.0±28.3
20mg錠2錠+グレープフルーツジュース1928.6±10.33.3±1.0112.1±43.7
(測定法:液体クロマトグラフ法)(mean±S.D.)
算出した薬物動態パラメータを検定(paired t-test)した結果、グレープフルーツジュースでの投与において有意なCmax、AUCの増加及びTmaxの延長が認められた(各p<0.001、p<0.001、p=0.007)。[10.2参照]

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
他の降圧剤
β遮断剤
降圧作用が増強することがある。定期的に血圧を測定し、両剤の用量を調節する。相加的に作用(降圧作用)を増強させる。
シメチジン他のカルシウム拮抗剤(ニフェジピン等)でシメチジンとの併用により、カルシウム拮抗剤の血中濃度上昇による副作用があらわれることが報告されているため、本剤においても血中濃度上昇による副作用(顔面潮紅・顔のほてり等)があらわれる可能性がある。
定期的に臨床症状を観察し、異常が認められた場合には、本剤の減量もしくは投与を中止する。
シメチジンがカルシウム拮抗剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、カルシウム拮抗剤の血中濃度を上昇させる。
グレープフルーツジュース
[16.7.1参照]
本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されるおそれがある。
患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下等の症状が認められた場合には、本剤を減量するなど適切な処置を行う。また、グレープフルーツジュースとの同時服用をしないように指導する。
発現機序の詳細は不明であるが、グレープフルーツジュースに含まれる成分がカルシウム拮抗剤の代謝酵素(チトクロームP450)を抑制し、クリアランスを低下させるためと考えられている。
タクロリムスタクロリムスの血中濃度上昇による症状(腎機能障害等)があらわれることがある。患者の状態を注意深く観察し、異常が認められた場合にはタクロリムスの用量を調節又は本剤の投与を中止するなど適切な処置を行う。発現機序の詳細は不明であるが、本剤がタクロリムスの代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより、タクロリムスの血中濃度を上昇させると考えられる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 洞不全症候群、房室接合部調律、房室ブロック(いずれも頻度不明)
11.1.2 ショック(頻度不明)
過度の血圧低下によりショックを起こすことがある。
注)発現頻度の算出には使用成績調査を含む

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
肝臓AST、ALT、LDH、Al-Pの上昇ビリルビンの上昇
腎臓BUN、血清クレアチニン、尿蛋白の上昇
血液ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少、赤血球減少好酸球増多、白血球減少、血小板減少
過敏症発疹、そう痒感
循環器顔のほてり、顔面潮紅、動悸、胸痛、血圧低下熱感、徐脈、発汗、頻脈、心房細動、期外収縮
精神神経系頭痛、頭重、めまい、立ちくらみ、ふらつき眠気、しびれ感、耳鳴
消化器悪心、胃部不快感、腹痛嘔吐、便秘下痢
口腔歯肉肥厚
その他全身倦怠感、血清総コレステロール上昇、CK上昇、尿酸上昇、血清カリウム低下頻尿、浮腫、トリグリセライド上昇

注)発現頻度の算出には使用成績調査を含む

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