製品名 ラジカット注30mg

一般名
Edaravone
薬効分類
中枢神経薬(その他)
 >脳梗塞治療薬
価格
30mg20mL1管:4353円/管

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 脳梗塞急性期に伴う神経症候,日常生活動作障害,機能障害の改善
  • 筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制

用法・用量

  • 脳梗塞急性期に伴う神経症候,日常生活動作障害,機能障害の改善

    • 通常,成人に1回1管(エダラボンとして30mg)を適当量の生理食塩液等で用時希釈し,30分かけて1日朝夕2回の点滴静注を行う.
      発症後24時間以内に投与を開始し,投与期間は14日以内とする.
  • 筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制

    • 通常,成人に1回2管(エダラボンとして60mg)を適当量の生理食塩液等で用時希釈し,60分かけて1日1回点滴静注を行う.
    • 通常,本剤投与期と休薬期を組み合わせた28日間を1クールとし,これを繰り返す.第1クールは14日間連日投与する投与期の後14日間休薬し,第2クール以降は14日間のうち10日間投与する投与期の後14日間休薬する.
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 重篤な腎機能障害のある患者〔腎機能障害が悪化するおそれがある.筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者に使用する場合,「重要な基本的注意」の項(3)-3),4)参照〕
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
副作用
急性腎不全(0.26%),ネフローゼ症候群(0.02%)
急性腎不全,ネフローゼ症候群があらわれることがあるので,頻回に腎機能検査を実施し観察を十分に行うこと.腎機能低下所見や乏尿等の症状が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.(「重要な基本的注意」の項参照)
劇症肝炎(頻度不明),肝機能障害(0.24%),黄疸(頻度不明)
劇症肝炎等の重篤な肝炎,AST(GOT),ALT(GPT),Al-P,γ-GTP,LDH,ビリルビン等の著しい上昇を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,頻回に肝機能検査を実施し観察を十分に行うこと.異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.(「重要な基本的注意」の項参照)
血小板減少(0.08%),顆粒球減少(頻度不明)
血小板減少,顆粒球減少があらわれることがあるので,頻回に血液検査を実施し観察を十分に行うこと.異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.(「重要な基本的注意」の項参照)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(0.08%)
播種性血管内凝固症候群があらわれることがあるので,定期的に血液検査を行うこと.播種性血管内凝固症候群を疑う血液所見や症状があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
急性肺障害(頻度不明)
発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常を伴う急性肺障害があらわれることがあるので,患者の状態を十分に観察し,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行うこと.
横紋筋融解症(頻度不明)
横紋筋融解症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
ショック,アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
ショック,アナフィラキシー(蕁麻疹,血圧低下,呼吸困難等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
発現頻度は脳梗塞急性期患者を対象とした国内臨床試験,承認後の調査結果及び筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を対象とした国内臨床試験(効能追加承認時)に基づき算出した.
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

腎機能障害,脱水のある患者〔急性腎不全や腎機能障害の悪化を来すことがある.特に投与前のBUN/クレアチニン比が高い患者では致命的な経過をたどる例が多く報告されている.(「重要な基本的注意」の項参照)〕
感染症のある患者〔全身状態の悪化により急性腎不全や腎機能障害の悪化を来すことがある.(「重要な基本的注意」の項参照)〕
肝機能障害のある患者〔肝機能障害が悪化するおそれがある.(「重要な基本的注意」の項参照)〕
心疾患のある患者〔心疾患が悪化するおそれがある.また,腎機能障害があらわれるおそれがある.〕
高度な意識障害(Japan Coma Scale 100以上:刺激しても覚醒しない)のある患者〔致命的な経過をたどる例が多く報告されている.(「重要な基本的注意」の項参照)〕
高齢者〔致命的な経過をたどる例が多く報告されている.(「重要な基本的注意」の項参照)〕

重要な基本的注意

本剤の投与は,本剤に関する十分な知識及び適応疾患の治療経験を持つ医師との連携のもとで行うこと.
投与に際しては,患者又はそれに代わり得る適切な者に対して,本剤の副作用等について十分な説明を行うこと.
急性腎不全又は腎機能障害の増悪,重篤な肝障害,播種性血管内凝固症候群(DIC)があらわれ,致命的な経過をたどることがある.これらの症例では,腎機能障害,肝機能障害,血液障害等を同時に発現する重篤な症例が報告されている.
検査値の急激な悪化は,投与開始初期に発現することが多いので,投与前又は投与開始後速やかにBUN,クレアチニン,AST(GOT),ALT(GPT),LDH,CK(CPK),赤血球,血小板等の腎機能検査,肝機能検査及び血液検査を実施すること.本剤投与中も,腎機能検査,肝機能検査及び血液検査を頻回に実施し,検査値の異常や乏尿等の症状が認められた場合には,直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.また,投与後も継続して十分な観察を行うこと.
投与前にBUN/クレアチニン比が高いなど脱水状態が認められた患者では,致命的な経過をたどる例が多く報告されているので,投与に際し全身管理を徹底すること.
筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者では,病勢進展に伴う筋萎縮により血清クレアチニン値の低下を認める可能性があるため,一時点の血清クレアチニン値を基準値と比較するのではなく,血清クレアチニン値の推移を確認し,悪化傾向の有無を確認すること.また,BUN値は体内水分量等により変動するため,一時点のBUN値を基準値と比較するのではなく,BUN値の推移を確認し,悪化傾向の有無を確認すること.
筋萎縮のある患者では,投与開始前及び投与中定期的に,血清クレアチニン値・BUN値の測定に加えて,血清シスタチンCによる推定糸球体濾過量の算出や,蓄尿によるクレアチニンクリアランスの算出等,筋肉量による影響を受けにくい腎機能評価を実施すること.
投与中に腎機能障害が発現した場合は,直ちに投与を中止し,腎機能不全の治療に十分な知識と経験を有する医師との連携のもとで適切な処置を行うこと.
投与中に感染症等の合併症を発症し,抗生物質を併用した場合には,投与継続の可否を慎重に検討し,投与を継続する場合は特に頻回に検査を実施すること.また,投与終了後も頻回の検査を実施して観察を十分に行うこと.(「相互作用」の項参照)
感染症を合併した患者,高度な意識障害(Japan Coma Scale 100以上)のある患者においては,致命的な経過をたどる例が多く報告されているので,投与に際してはリスクとベネフィットを十分考慮すること.
特に高齢者においては,致命的な経過をたどる例が多く報告されているので注意すること.

適用上の注意

アンプルカット時
本剤の容器はワンポイントカットアンプルを使用しているので,丸印を上にして下方向へ折ること.なお,アンプルカット時の異物混入を避けるためエタノール綿等で清拭しカットすること.
調製時
本剤は原則として生理食塩液で希釈すること.〔各種糖を含む輸液と混合すると,その後エダラボンの濃度低下を来すことがある.〕
高カロリー輸液,アミノ酸製剤との混合又は同一経路からの点滴はしないこと.〔混合すると,その後エダラボンの濃度低下を来すことがある.〕
抗痙攣薬の注射液(ジアゼパム,フェニトインナトリウム等)と混合しないこと.〔白濁することがある.〕
カンレノ酸カリウムと混合しないこと.〔白濁することがある.〕
脳梗塞急性期の患者に使用する場合
症状に応じてより短期間で投与を終了することも考慮すること.
筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者に使用する場合
臨床試験に組み入れられた患者のALS重症度分類,呼吸機能等の背景及び試験ごとの結果を熟知し,本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で,適応患者の選択を行うこと.(【臨床成績】の項参照)
ALS重症度分類4度以上の患者及び努力性肺活量が理論正常値の70%未満に低下している患者における本剤の投与経験は少なく,有効性及び安全性は確立していない.これらの患者に本剤を投与することについては,リスクとベネフィットを考慮して慎重に判断すること.

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので,副作用があらわれた場合は投与を中止し,適切な処置を行うこと.特に高齢者においては,致命的な経過をたどる例が多く報告されているので注意すること.(「重要な基本的注意」の項参照)

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい.〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.〕
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること.〔動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている.〕

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない.(脳梗塞急性期:使用経験が少ない,ALS:使用経験がない.)

薬物動態

血中濃度
健康成人男子(5例)及び65歳以上の健康高齢者(5例)に本剤を体重1kg当たり0.5mg,30分かけて1日2回2日間反復点滴静脈内投与したときの血漿中未変化体濃度の推移及び初回投与時の血漿中未変化体濃度推移から求めたパラメータは次のとおりである.
(注)本剤の脳梗塞急性期で承認された1回用量は30mg,筋萎縮性側索硬化症(ALS)で承認された1回用量は60mgである.
(mean±S.D.)
薬物動態パラメータ健康成人男子(5例)健康高齢者(5例)
Cmax(ng/mL)888±1711041±106
t1/2α(h)0.27±0.110.17±0.03
t1/2β(h)2.27±0.801.84±0.17
健康成人男子及び健康高齢者いずれにおいても血漿中未変化体濃度はほぼ同様に消失し,蓄積性は認められなかった.
血清蛋白結合率
エダラボン(5μM及び10μM)のヒト血清蛋白及びヒト血清アルブミンに対する結合率は,92%及び89~91%であった(in vitro).
代謝
健康成人男子及び健康高齢者の血漿中における主代謝物は硫酸抱合体であり,グルクロン酸抱合体も検出された.一方,尿中においては主代謝物はグルクロン酸抱合体であり,硫酸抱合体も認められた.
排泄
健康成人男子及び健康高齢者に本剤を1日2回2日間反復点滴静脈内投与(0.5mg/kg/30分×2回/日)したとき,各回投与12時間までに尿中に未変化体として0.7~0.9%,代謝物として71.0~79.9%が排泄された.
(注)本剤の脳梗塞急性期で承認された1回用量は30mg,筋萎縮性側索硬化症(ALS)で承認された1回用量は60mgである.