製品名 ラニラピッド錠0.1mg
ラニラピッド錠0.05mg

一般名
Metildigoxin
薬効分類
昇圧・心不全・冠動脈・末梢血管疾患薬
 >ジギタリス製剤
価格
0.1mg1錠:8.1円/錠
0.05mg1錠:5.6円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 次の疾患に基づくうっ血性心不全

    • 先天性心疾患、弁膜疾患、高血圧症、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症など)
  • 心房細動・粗動による頻脈、発作性上室性頻拍

用法・用量

  • ラニラピッド錠0.1mgの場合

    • 急速飽和療法(飽和量:0.6~1.8mg)

      初回0.2~0.3mg(2~3錠)、以後、1回0.2mg(2錠)を1日3回経口投与し、十分効果のあらわれるまで続ける。
      なお、比較的急速飽和療法、緩徐飽和療法を行うことができる。
    • 維持療法

      1日0.1~0.2mg(1~2錠)を経口投与する。
  • ラニラピッド錠0.05mgの場合

    • 急速飽和療法(飽和量:0.6~1.8mg)

      初回0.2~0.3mg(4~6錠)、以後、1回0.2mg(4錠)を1日3回経口投与し、十分効果のあらわれるまで続ける。
      なお、比較的急速飽和療法、緩徐飽和療法を行うことができる。
    • 維持療法

      1日0.1~0.2mg(2~4錠)を経口投与する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 房室ブロック、洞房ブロックのある患者[刺激伝導系を抑制し、これらを悪化させることがある。]
  • ジギタリス中毒の患者[中毒症状が悪化する。]
  • 閉塞性心筋疾患(特発性肥大性大動脈弁下狭窄等)のある患者[心筋収縮力を増強し、左室流出路の閉塞を悪化させることがある。]
  • 本剤の成分又はジギタリス剤に対し過敏症の既往歴のある患者
原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること

  • 本剤投与中の患者にカルシウム注射剤を投与すること(「相互作用」の項参照)。
  • 本剤投与中の患者にスキサメトニウム塩化物水和物を投与すること(「相互作用」の項参照)。
副作用
ジギタリス中毒(頻度不明)
高度の徐脈、二段脈、多源性心室性期外収縮、発作性心房性頻拍等の不整脈があらわれることがある。また、さらに重篤な房室ブロック、心室性頻拍症あるいは心室細動に移行することがある。初期症状として消化器、眼、精神神経系症状[「その他の副作用」の項参照]があらわれることが多いが、それらの症状に先行して不整脈が出現することもある。このような症状があらわれた場合には、減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。[処置法は「過量投与」の項参照。]
非閉塞性腸間膜虚血(頻度不明)
非閉塞性腸間膜虚血があらわれることがあり、腸管壊死に至った例も報告されているので、観察を十分に行い、激しい腹痛、血便等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

急性心筋梗塞のある患者[心筋収縮力増強により心筋虚血を悪化させるおそれがある。]
心室性期外収縮のある患者[中毒が発現した場合、鑑別ができないおそれがある。]
心膜炎、肺性心のある患者[少量で中毒を起こすおそれがある。]
WPW症候群のある患者[副伝導路の伝導速度を速め、不整脈が悪化するおそれがある。]
電解質異常(低カリウム血症、高カルシウム血症、低マグネシウム血症等)のある患者[少量で中毒を起こすおそれがある。]
腎疾患のある患者[本剤の排泄が遅延し、中毒を起こすおそれがある。]
血液透析を受けている患者[本剤の排泄が遅延する。また、透析により、血清カリウム値が低下する可能性があるため、中毒を起こすおそれがある。]
甲状腺機能低下症のある患者[本剤の血中濃度が高くなり、作用が増強し、中毒を起こすおそれがある。]
甲状腺機能亢進症のある患者[本剤の血中濃度が低くなり、作用が減弱し、大量投与を要することがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

本剤を投与する場合には観察を十分に行い、過去2~3週間以内にジギタリス剤又はその他の強心配糖体が投与されているか否かを確認したのち、慎重に投与量を決定すること。
本剤の至適投与量は患者により個人差があるので、少量から投与を開始し、観察を十分に行い投与量を調節すること。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
飽和療法は過量になりやすいので、緊急を要さない患者には治療開始初期から維持療法による投与も考慮すること。

高齢者への投与

高齢者へ投与する場合には少量から投与を開始し、血中濃度等を監視するなど、観察を十分に行い、慎重に投与すること。[ジギタリス中毒があらわれやすい。]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

小児等への投与

小児等へ投与する場合には少量から投与を開始し、血中濃度や心電図等を監視するなど、観察を十分に行い、慎重に投与すること。[ジギタリス中毒があらわれやすい。]

薬物動態

<日本人における成績>
血中濃度
健康成人男子4例にメチルジゴキシン及びジゴキシンとして各0.25mgを単回経口投与後、各投与群における血中ジゴキシン濃度の推移をradioimmunoassay法で測定した結果、メチルジゴキシンの吸収は速やかで、血中濃度はジゴキシン投与群の約2倍の高値を示した。
図 メチルジゴキシン及びジゴキシン単回投与後の血中ジゴキシン濃度
tmax(h)Cmax(ng/mL)
メチルジゴキシン11.11
ジゴキシン20.58
また、メチルジゴキシン0.1mg/日で維持療法中の患者(16例、23回)とジゴキシン0.25mg/日で維持療法中の患者(25例、33回)の血中ジゴキシン濃度を比較した。メチルジゴキシン0.1mg/日維持群の血中ジゴキシン濃度は最高2.0ng/mL、最低0.3ng/mLで平均1.20±0.11ng/mLであり、ジゴキシン0.25mg/日維持群のそれは、最高2.5ng/mL、最低0.5ng/mL、平均1.38±0.12ng/mLであった。
代謝・排泄
本剤は消化管から吸収され、主として脱メチル化によりジゴキシンに代謝される。その他の代謝物はdigoxigenin、digoxigenin-bis-digitoxiside及びdigoxigenin-mono-digitoxisideである。主な代謝酵素は肝薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)3Aが考えられている。腎排泄を主経路とし、糸球体濾過とP糖蛋白質を介する尿細管分泌により尿中に排泄される。
<外国人における成績(参考)>
排泄
心肺疾患のない成人各5例に12α-3H-methyldigoxin 0.2mgを単回経口投与及び単回静脈内投与後、7日目までの尿、糞中排泄量を測定した結果、経口投与では7日間に尿中に52.9%、糞中に31.5%が排泄され、静脈内投与では尿中に59.7%、糞中に32.5%が排出された。経口投与時と静脈内投与時の排泄パターンがほとんど一致したことから、腸管からほぼ100%吸収されることが示唆された。また、健康成人3例に3H-β-methyldigoxin 0.3あるいは0.6mgを単回経口投与した場合、144時間までの蓄積尿中の未変化体は40.6%、ジゴキシンは45.2%であった。