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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • シェーグレン症候群患者の口腔乾燥症状の改善

用法・用量

  • 通常、成人にはセビメリン塩酸塩として1回30mgを1日3回、食後に経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 重篤な虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症等)の患者[冠状動脈硬化に伴う狭窄所見を冠状動脈攣縮により増強し、虚血性心疾患の病態を悪化させるおそれがある。]
  • 2.2 気管支喘息及び慢性閉塞性肺疾患の患者[気管支収縮作用及び気管支粘液分泌亢進のため、症状を悪化させるおそれがある。]
  • 2.3 消化管及び膀胱頸部に閉塞のある患者[消化管又は膀胱筋を収縮又は緊張させ、症状を悪化させるおそれがある。]
  • 2.4 てんかんのある患者[てんかん発作を起こすおそれがある。]
  • 2.5 パーキンソニズム又はパーキンソン病の患者[パーキンソニズム又はパーキンソン病の症状を悪化させるおそれがある。]
  • 2.6 虹彩炎のある患者[縮瞳が症状を悪化させるおそれがある。]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 高度の唾液腺腫脹及び唾液腺の疼痛を有する患者
症状を悪化させるおそれがある。
9.1.2 間質性肺炎の患者
間質性肺炎を増悪する可能性がある。[11.1.1参照]
9.1.3 膵炎の患者
膵液の分泌が亢進し、症状を悪化させるおそれがある。
9.1.4 過敏性腸疾患の患者
腸管運動が亢進し、症状を悪化させるおそれがある。
9.1.5 消化性潰瘍の患者
消化液の分泌が亢進し、症状を悪化させるおそれがある。
9.1.6 胆のう障害又は胆石のある患者
胆管を収縮させ、症状を悪化させるおそれがある。
9.1.7 尿路結石又は腎結石のある患者
尿管及び尿道を収縮させ、症状を悪化させるおそれがある。
9.1.8 前立腺肥大に伴う排尿障害のある患者
膀胱筋を収縮又は緊張させ、排尿障害を悪化させるおそれがある。
9.1.9 甲状腺機能亢進症の患者
心血管系に作用し、不整脈又は心房細動を起こすおそれがある。
9.1.10 全身性進行性硬化症の患者
心血管系、消化器系に作用し、症状を悪化させるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
高い血中濃度が持続し、副作用の発現率が高まるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
高い血中濃度が持続し、副作用の発現率が高まるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で出生児の体重減少が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
慎重に投与すること。肝・腎機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがある。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤投与により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
8.2 縮瞳を起こすおそれがあるので、投与中の患者には夜間の自動車の運転及び暗所での危険を伴う機械の操作に注意させること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
<健康成人>
健康成人(男性、平均体重66.2kg)6例に本剤(セビメリン塩酸塩30mg)を空腹時に単回経口投与したとき、本剤は速やかに吸収され、投与後1.5時間で70.9ng/mLのCmaxに達した後、約4時間のt1/2で消失した。AUC0~∞は435.7ng・hr/mLであった。
セビメリン塩酸塩単回経口投与時の血漿中濃度推移
<シェーグレン症候群患者>
シェーグレン症候群患者(女性、平均体重43.4kg)6例に本剤(セビメリン塩酸塩30mg)を空腹時に単回経口投与したとき、本剤は速やかに吸収され、投与後1.5時間で91.6ng/mLのCmaxに達した後、約5時間のt1/2で消失した。AUC0~∞は711.1ng・hr/mLであった。シェーグレン症候群患者では健康成人男性と比較して、Tmaxは同じ値を示したが、Cmax及びAUC0~∞はそれぞれ1.3倍及び1.6倍高い値を示した。
単回経口投与におけるセビメリン塩酸塩の薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)AUC0~∞(ng・hr/mL)CL/F(L/hr/kg)Vd/F(L/kg)
健康成人a),70.9±17.31.5±0.63.9±1.2435.7±165.11.00±0.375.2±0.8
患者b),91.6±23.01.5±0.85.1±1.6711.1±270.70.97±0.486.7±2.4
(mean±SD,n=6)a)男性:平均年齢30.5歳、平均体重66.2kgb)女性:平均年齢53.8歳、平均体重43.4kg
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男性6例に本剤(セビメリン塩酸塩30mg)を食後又は空腹時に単回経口投与したとき、未変化体のTmaxは食後及び空腹時でそれぞれ2.5及び1.2時間であり、食事により有意に遅延した。Cmax及びAUC0~24は食後及び空腹時でほとんど変化しなかった。
16.3 分布
本剤の血漿蛋白に対する結合率は、50~1,000ng/mLの添加濃度で17.4~19.5%であり、結合率の濃度依存性は認められなかった(in vitro)。
16.4 代謝
主な代謝物はトランススルホキシド体及びシススルホキシド体であった。これらの代謝物は主として肝代謝酵素チトクロームP450の分子種CYP2D6及びCYP3A4によって生成することが示された(in vitro)。
16.5 排泄
本剤の主排泄経路は尿であった。健康成人男性6例に本剤(セビメリン塩酸塩30mg)を単回経口投与したとき、投与後24時間までの未変化体の尿中排泄率は18.2±8.6%であった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
コリン作動薬
アセチルコリン塩化物
ベタネコール塩化物等
コリンエステラーゼ阻害薬
ネオスチグミン
アンベノニウム塩化物等
アセチルコリン放出促進作用を有する薬剤
モサプリド等
本剤又はこれらの薬剤の作用が増強されることがある。併用によりムスカリン様作用が増強されると考えられている。
抗コリン作動薬
アトロピン硫酸塩水和物
スコポラミン臭化水素酸塩水和物等
本剤又はこれらの薬剤の作用が減弱されることがある。本剤の作用と拮抗的に作用すると考えられている。
抗コリン作用を有する薬剤
フェノチアジン系抗精神病薬
クロルプロマジン等
三環系抗うつ薬
アミトリプチリン塩酸塩
イミプラミン塩酸塩等
本剤の作用が減弱されることがある。本剤の作用と拮抗的に作用すると考えられている。
チトクロームP450CYP2D6の阻害薬
キニジン硫酸塩水和物等
チトクロームP450CYP3A4の阻害薬
イトラコナゾール
エリスロマイシン等
チトクロームP450の非特異的阻害薬
シメチジン等
本剤の作用が増強される可能性がある。本剤の代謝酵素が阻害されるため、本剤の血中濃度が上昇すると考えられている。
チトクロームP450の誘導薬
フェノバルビタール
リファンピシン等
本剤の作用が減弱される可能性がある。本剤の代謝酵素が誘導されるため、本剤の血中濃度が低下すると考えられている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 間質性肺炎の増悪(0.2%)
異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与など適切な処置を行うこと。[9.1.2参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上1~5%未満1%未満頻度不明
精神神経系頭痛めまい、振戦、不眠、うつ病傾眠
感覚器霧視
消化器嘔気、腹痛下痢、嘔吐、食欲不振、唾液腺痛、唾液腺腫大消化不良、鼓腸放屁、便秘胃部不快感
循環器心悸亢進、心電図異常脈拍不整、高血圧、頻脈
呼吸器呼吸困難、肺浸潤
血液赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値低下、白血球減少
泌尿器頻尿
皮膚多汗発疹、そう痒
肝臓ALT上昇、AST上昇、γ-GTP上昇、ALP上昇LAP上昇、LDH上昇、総ビリルビン上昇、肝機能異常
腎臓尿中NAG上昇尿蛋白陽性、BUN上昇
その他血清アミラーゼ上昇、胸痛、倦怠感、中性脂肪上昇血清カリウム低下、味覚異常、総コレステロール上昇、悪寒、筋肉痛浮腫、熱感
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