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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 循環器疾患、呼吸器疾患、消化器疾患、代謝性疾患等の基礎疾患を持ち、医師により禁煙が必要と診断された禁煙意志の強い喫煙者が、医師の指導の下に行う禁煙の補助

用法・用量

  • ニコチネルTTS10(ニコチンとして17.5mg含有)、ニコチネルTTS20(ニコチンとして35mg含有)又はニコチネルTTS30(ニコチンとして52.5mg含有)を1日1回1枚、24時間貼付する。通常、最初の4週間はニコチネルTTS30から貼付し、次の2週間はニコチネルTTS20を貼付し、最後の2週間はニコチネルTTS10を貼付する。なお、最初の4週間に減量の必要が生じた場合は、ニコチネルTTS20を貼付する。
    本剤は10週間を超えて継続投与しないこと。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には使用しないこと

  • 非喫煙者〔本剤の使用が不必要であるため。また、副作用があらわれやすい。〕
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人、授乳婦〔動物で催奇形性及びヒトで乳汁中移行が報告されている。〕
  • 不安定狭心症、急性期の心筋梗塞(発症後3ヵ月以内)、重篤な不整脈のある患者又は経皮的冠動脈形成術直後、冠動脈バイパス術直後の患者〔カテコラミン放出促進による血管収縮、血圧上昇をきたし症状が悪化するおそれがある。〕
  • 脳血管障害回復初期の患者〔脳血管の攣縮・狭窄を起こし症状が悪化するおそれがある。〕
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に使用すること

心筋梗塞、狭心症(異型狭心症等)の既往歴のある患者、又は狭心症で症状の安定している患者〔症状が再発又は悪化するおそれがある。〕
高血圧、不整脈、脳血管障害、心不全、末梢血管障害(バージャー病等)のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫等の内分泌疾患のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
糖尿病(インスリンを使用している)患者〔症状が悪化するおそれがある。また、本剤の使用にかかわらず、禁煙によりインスリンの皮下吸収が増加することが知られているので、インスリンの用量調節が必要となる場合がある。〕
消化性潰瘍のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
肝・腎機能障害のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
アトピー性皮膚炎あるいは湿疹性皮膚炎等の全身性皮膚疾患の患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
てんかん又はその既往歴のある患者〔痙攣を引き起こすおそれがある。〕
神経筋接合部疾患(重症筋無力症、イートン・ランバート症候群)又はその既往歴のある患者〔筋力低下等の症状が悪化するおそれがある。〕

重要な基本的注意

禁煙の成功は、禁煙指導の質及び頻度に依存するので、本剤は、医師等による適切な禁煙指導の下に禁煙計画・指導の補助として用いること。
また、本剤使用後も禁煙を維持させるため、禁煙指導を実施すること。
本剤使用中の喫煙により循環器系等への影響が増強されることがあるので、本剤使用中は喫煙させないこと。
本剤は禁煙意志が強く、循環器疾患、呼吸器疾患、消化器疾患、代謝性疾患等の基礎疾患を持つ患者であって、禁煙の困難な喫煙者に使用すること。
本剤の使用開始にあたって、本剤の使用に関する説明書を患者に与えること。

適用上の注意

貼付部位は、上腕部、腹部あるいは腰背部とする。
貼付部位の皮膚を拭い、清潔にしてから本剤を貼付すること。なお、入浴後に貼付する場合は、水分を十分に取り除き、乾燥させてから貼付すること。
皮膚刺激を避けるため、毎回貼付部位を変え、繰り返し同一箇所には貼付しないこと。
内袋を開封後は、1ヵ月以内に使用すること。

用法用量に関連する使用上の注意

減量する場合は、予定の貼付期間を変更せず、一段階ニコチン含量の少ない同一製剤を使用すること。
本剤は24時間貼付するため、就寝中に不眠等の睡眠障害があらわれることがあるので、このような場合には本剤を中止すること。

効能効果に関連する使用上の注意

心疾患患者に本剤を使用する場合、問診、心電図、血圧測定、運動負荷試験等により症状が安定であることを確認すること。
本剤の使用は禁煙意志の強い喫煙者の禁煙補助を目的としている。このことを患者に十分説明し、禁煙宣誓書等により禁煙意志の強いことを確認してから使用すること。

高齢者への使用

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への使用

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には使用しないこと。〔ニコチンでは、動物実験で、マウスにおいて、催奇形作用(四肢の骨格異常)、胎児死亡増加、胎児体重減少、ラットにおいて、胎児死亡増加、胚の発育遅延、着床遅延、分娩開始遅延、出生児発育遅延、出生児の行動異常等が報告されている。〕
授乳中の婦人には使用しないこと。〔ヒト母乳中へ移行することが報告されている。〕

薬物動態

血中濃度
健康成人喫煙者にニコチネルTTS10、20、30を単回24時間貼付したとき、血漿中ニコチン濃度は貼付7~24時間後に最高濃度に達し、用量依存的であった。ニコチネルTTS30の血漿中ニコチン濃度推移は、1時間ごとに1本タバコを喫煙したときの各喫煙直前濃度推移と同様であった。本剤除去後の血漿中ニコチン濃度の消失半減期は6~7時間であった。
図 ニコチネルTTS貼付時ならびに1時間ごと1本喫煙時の血漿中ニコチン濃度推移
本剤からニコチンは含量の40~47%が放出され、その絶対生物学的利用率はおよそ80%であった。また、本剤を腰背部、腹部及び上腕部に貼付したときの生物学的利用能に差は認められなかった。
代謝・排泄
ニコチンの主代謝部位は肝臓であり、主にコチニンに代謝された後、更に広範に代謝を受ける。ニコチン並びに代謝物は大部分が尿中に排泄される。
蓄積性
健康成人喫煙者にニコチネルTTS30を5日間反復貼付したときの血漿中ニコチン濃度に蓄積性は認められなかった。
腎機能障害患者における薬物動態
喫煙習慣のある軽度~中等度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス:10~40mL/min)6名にニコチネルTTS30(52.5mg)を単回24時間貼付した。腎機能障害患者における血漿中ニコチン濃度のAUC0-48、Cmaxは健康成人喫煙者と同様であった。(外国人のデータ)

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アドレナリン遮断薬本剤との併用により、アドレナリン遮断性の薬剤の作用を減弱させるおそれがある。
必要に応じてアドレナリン遮断性の薬剤を増量するなど用量に注意すること。
ニコチンにより血中コルチゾール、カテコラミンの量が増加する。
アドレナリン作動薬本剤との併用により、アドレナリン作動性の薬剤の作用を増強させるおそれがある。
必要に応じてアドレナリン作動性の薬剤を減量するなど用量に注意すること。
ニコチンにより血中コルチゾール、カテコラミンの量が増加する。

重大な副作用 

アナフィラキシー様症状(頻度不明)
低血圧、頻脈、呼吸困難、蕁麻疹、血管浮腫等の全身症状を伴うアナフィラキシー様症状があらわれることがある。このような場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

頻度不明5%以上0.1%~5%未満0.1%未満
皮膚注1)一次刺激性の接触皮膚炎(紅斑、そう痒)一次刺激性の接触皮膚炎(丘疹、腫脹注2)、小水疱、刺激感)、皮膚剥離、色素沈着一次刺激性の接触皮膚炎(熱感等)
精神神経系神経過敏、錯感覚、振戦、不安、抑うつ気分不眠注3)頭痛注4)、めまい、けん怠感、異夢注3)、悪夢注3)、集中困難疲労、しびれ、眠気、易刺激性、感情不安定
消化器嘔気、嘔吐、腹痛、口内炎、下痢、食欲不振胸やけ、便秘、消化不良
肝臓ALT(GPT)、LDH、γ-GTP、総ビリルビン値の上昇AST(GOT)上昇
循環器血圧上昇、動悸不整脈
自律神経系口渇、ほてり、多汗顔面蒼白、唾液過多
感覚器系霧視味覚倒錯(口中苦味感、味覚異常)耳鳴
呼吸器系咳嗽息苦しさ、咽頭違和感
筋・骨格系背部痛筋肉痛、肩こり、関節痛
過敏症そう痒、発疹、アレルギー性接触皮膚炎、全身性蕁麻疹粃糠疹(ふけの増加)
その他疼痛、ニコチン臭、トリグリセリド上昇、不快感胸痛、浮腫、寒気、無力症、貼付上肢の重感

注1)重症又は持続する皮膚症状があらわれた場合には、中止すること。
注2)症状があらわれた場合は中止すること。必要に応じてステロイド軟膏剤(ベタメタゾン吉草酸エステル・ゲンタマイシン硫酸塩配合剤等)等の使用を考慮すること。
注3)症状があらわれた場合は中止すること。
注4)症状があらわれた場合は減量又は中止すること。

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