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アロマシン錠25mg

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 閉経後乳癌

用法・用量

  • 通常、成人にはエキセメスタンとして1日1回25mgを食後に経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
  • 2.2 授乳婦[9.6参照]
  • 2.3 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎障害のある患者
本剤の重度の腎障害患者における長期安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝障害のある患者
本剤の重度の肝障害患者における長期安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。本剤は、閉経後の患者を対象とするため、妊婦に対する投与は想定されていないが、妊婦への投与の安全性については次の知見がある。動物実験(ラット)で、分娩障害、妊娠期間の延長、吸収胚数の増加及び生存胎児数の減少が認められている。また動物実験(ウサギ)で、流産、吸収胚数の増加及び胎児体重の低下が認められている。しかし両種による動物実験で、催奇形性は認められてはいない。本剤の妊婦又は妊娠している可能性のある女性における臨床使用経験はない。[2.1参照]
9.6 授乳婦
投与しないこと。本剤は、閉経後の患者を対象とするため、授乳婦に対する投与は想定されていないが、授乳婦への投与の安全性については次の知見がある。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。本剤の授乳中の女性における臨床使用経験はない。[2.2参照]

8.重要な基本的注意

8.1 本剤はホルモン療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用すること。
8.2 本剤は末梢アロマターゼを阻害することにより治療効果を発揮するものであり、活発な卵巣機能を有する閉経前の患者ではアロマターゼを阻害する効果は不十分であると予想されること、並びに閉経前の患者では使用経験がないことを考慮して、閉経前患者に対し使用しないこと。
8.3 本剤の投与によって、骨粗鬆症、骨折が起こりやすくなるので、骨密度等の骨状態を定期的に観察することが望ましい。
8.4 本剤の使用による嗜眠、傾眠、無力(症)及びめまいが報告されており、このような症状がある場合、機械操作や自動車の運転はさせないよう十分注意すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
日本人の閉経後進行乳癌患者にエキセメスタン25mgを1日1回反復投与したとき、tmaxは2.01±1.35時間、Cmaxは27.4±16.6ng/mL、AUCは115±76ng・h/mL、終末相のt1/2は20.2±11.7時間であった。血漿中エキセメスタン濃度推移を下図に示す。
図 日本人閉経後進行乳癌患者にエキセメスタン25mgを1日1回29日間反復投与した後の血漿中エキセメスタン濃度推移(n=15~16、平均値±標準偏差)
日本人の閉経後健康成人女性に単回及び反復経口投与(0.5~50mg)後のエキセメスタンのCmax及びAUCは用量比例的であった。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
エキセメスタン25mgを閉経後健康女性(欧米人)に高脂肪食摂取直後に投与した時、Cmax及びAUCの平均値は空腹投与時に比べそれぞれ25%及び39%上昇した。
16.3 分布
16.3.1 組織内濃度
雌性ラットに14C-エキセメスタン1mg/kgを単回経口投与した後、放射能は組織中に広範囲に分布し、大部分の組織で投与後1あるいは6時間に最高放射能濃度を示した。肝臓、腎臓及び皮膚を除いた他の組織からの放射能の消失は速やかであった。
16.3.2 胎児・胎盤移行性
妊娠ラットに14C-エキセメスタンを経口投与した後の放射能は、胎盤を通過し胎児に分布した。
16.3.3 蛋白結合率
健康成人女性の血漿を用いたin vitroにおけるエキセメスタンの蛋白結合率は約96%であった。結合蛋白質はヒト血清アルブミン及びα1-酸性糖蛋白質と考えられた。
16.4 代謝
本剤の主要代謝経路はCYP3A4による6位のメチレン基の酸化もしくはアルド-ケト還元酵素による17位のオキソの還元であり、その後加水分解又は抱合反応により代謝される。
CYP3A4阻害剤であるケトコナゾール(経口剤は国内未承認)との併用投与(欧米人閉経後健康女性対象)において、エキセメスタンの薬物動態に影響は認められず、CYP3A誘導剤であるリファンピシンとの併用投与(欧米人閉経後健康女性対象)において、エキセメスタンのCmax及びAUCは有意に低下したが、血漿中エストロゲン(エストロンスルフェート)濃度の低下率には変動は認められなかった。
16.5 排泄
16.5.1 14C標識したエキセメスタンを閉経後の外国人健康女性に投与後、168時間までの放射能の尿中及び糞中の累積排泄量はそれぞれ42±3%及び42±6%であった。尿中に未変化体として排泄された量は、投与量の1%未満であった。
16.5.2 分娩後の哺育中ラットに14C-エキセメスタン1mg/kgを経口投与した後の乳汁中放射能濃度は投与後6時間で最高濃度を示した。同時に測定した血漿中濃度と比較すると、6時間以降では乳汁中濃度の方が高濃度を示すものの、同様な推移で減少した。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者における体内動態
中等度又は重度の腎機能障害患者(欧米人の閉経後女性、クレアチニンクリアランス<60mL/min/1.73m2)にエキセメスタン25mgを単回経口投与した後のAUCは、欧米人の閉経後健康女性におけるAUCの約2~3倍であった。
16.6.2 肝機能障害患者における体内動態
中等度又は重度の肝機能障害患者(欧米人の閉経後女性、Child-Pugh分類でB又はC)にエキセメスタン25mgを単回経口投与した後のAUCは、欧米人の閉経後健康女性におけるAUCの約2~3倍であった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
エストロゲン含有製剤本剤の効果を減弱させる可能性がある。本剤の薬理作用はエストロゲン合成阻害によるものであるため。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 肝炎(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)
肝炎、AST、ALT、Al-P、γ-GTP等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満頻度不明
精神神経系多汗、めまいしびれ(感)、頭痛、知覚障害、ふらつき(感)、不眠(症)、抑うつ、不安、手根管症候群傾眠
消化器悪心食欲不振、腹痛、嘔吐、腸管閉塞、のどの通過障害感、胃もたれ感、心窩部痛(心窩部の疼痛)、下痢
肝臓肝機能異常、Al-P上昇
皮膚発疹、脱毛(症)、爪の変化蕁麻疹、そう痒症
筋骨格系関節痛、筋骨格痛骨折、骨粗鬆症、弾発指、狭窄性腱鞘炎
循環器高血圧動悸、低血圧
呼吸器鼻出血、かぜ症候群、肺炎
泌尿器膀胱炎、尿検査異常
生殖器不正(子宮)出血、帯下
その他ほてり、疲労疼痛、体重減少、倦怠(感)、体臭、浮腫、味覚異常、嗅覚障害過敏症
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