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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記患者における高リン血症の改善
    • 透析中の慢性腎不全患者

用法・用量

  • 通常、成人には、セベラマー塩酸塩として1回1~2gを1日3回食直前に経口投与する。
    なお、年齢、症状、血清リン濃度の程度により適宜増減するが、最高用量は1日9gとする。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 腸閉塞の患者[8.1、9.1.1、11.1.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 腸管狭窄のある患者又は便秘のある患者
本剤が腸管内で膨潤し、腸閉塞、腸管穿孔を起こすおそれがある。[2.2、8.1、11.1.1参照]
9.1.2 腸管憩室のある患者
腸管穿孔を起こした例が報告されている。[8.1、11.1.1、11.1.2参照]
9.1.3 腹部手術歴のある患者
腸閉塞を起こした例が報告されている。[8.1、11.1.1参照]
9.1.4 痔疾患のある患者
本剤が腸管内で膨潤し、症状を悪化させるおそれがある。[8.1参照]
9.1.5 消化管潰瘍又はその既往歴のある患者
本剤が腸管内で膨潤し、症状を悪化又は再発させるおそれがある。[8.1、11.1.3、11.1.5参照]
9.1.6 重度の消化管運動障害を有する患者
本剤が腸管内で膨潤し、症状を悪化させるおそれがある。[8.1、11.1.5参照]
9.1.7 出血傾向を有する患者
ビタミンKの吸収阻害により出血傾向を増強するおそれがある。[8.4参照]
9.1.8 胃又は腸切除術の既往歴のある患者
これらの患者は臨床試験では除外されている。
9.1.9 嚥下障害を有する患者
これらの患者は臨床試験では除外されている。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
消化器症状等の副作用に注意すること。高齢者において認められた副作用の種類及び副作用発現率は、非高齢者との間に差は認められていないが、一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 腸管穿孔、腸閉塞があらわれることがあるので、以下の点に留意すること。[2.2、9.1.1-9.1.6、11.1.1、11.1.5参照]
・投与開始に先立ち、患者の日常の排便状況を確認すること。
・患者には排便状況を確認させるとともに、便秘の悪化、腹部膨満感等の症状があらわれた場合には、医師等に相談するように指導すること。
8.2 本剤の使用にあたっては、定期的に血清リン及び血清カルシウム濃度を測定すること。低カルシウム血症の発現あるいは発現のおそれがある場合には、ビタミンD製剤やカルシウム製剤の投与を考慮すること。
8.3 本剤の使用にあたっては、定期的に血清クロル濃度及び血清重炭酸濃度を測定すること。過塩素血症性アシドーシスの発現あるいは発現のおそれがある場合にはその補正を考慮すること。
8.4 脂溶性ビタミン(A、D、E、K)あるいは葉酸塩の吸収阻害が起こる可能性があるので、観察を十分に行い、長期間投与の際にはこれらの補給を考慮すること。[9.1.7参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.1.2 口中に長く留めていると膨潤するため、咀嚼せず速やかに嚥下させること。なお、粉砕しての服用は避けること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 沈降炭酸カルシウムを使用していない場合
血清リン濃度が8.0mg/dL未満の場合は1回1gから、8.0mg/dL以上の場合は1回2gから投与を開始し、その後血清リン濃度の程度により適宜増減する。
7.2 沈降炭酸カルシウムから切り替える場合
沈降炭酸カルシウムの投与量が1日3g未満の場合は1回1gから、1日3g以上の場合は1回2gから投与を開始し、その後血清リン濃度の程度により適宜増減する。
7.3 投与量の増減方法
投与量は血清リン濃度が6.0mg/dL未満となるよう、以下の基準を目安に適宜増減する。
血清リン濃度投与量増減方法
6.0mg/dL以上1回0.25~0.5g(1~2錠)増量する
4.0~6.0mg/dL投与量を維持する
4.0mg/dL未満1回0.25~0.5g(1~2錠)減量する

5.効能又は効果に関連する注意

本剤は血中リンの排泄を促進する薬剤ではないため、食事療法等によるリン摂取制限を考慮すること。

16.薬物動態

16.2 吸収
高齢者を含む外国人健康成人男女16例に14C-セベラマー塩酸塩2375mgを単回経口投与したとき、血液中に放射能は検出されず、投与7日後までに投与放射能の99%以上が糞中に検出された。これらのことからセベラマー塩酸塩は、消化管から吸収されないものと推察された。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 その他の薬剤
外国人健康成人を対象として、セベラマー塩酸塩を併用した時のメトプロロール、エナラプリル、ワルファリン、ジゴキシン及び鉄剤の体内動態への影響を検討した。その結果、これら薬剤の吸収に対してセベラマー塩酸塩の影響は認められなかった。

併用注意 

本剤は同時に経口投与された場合に、併用薬の吸収を遅延あるいは減少させるおそれがある。抗てんかん剤、不整脈用剤等安全性及び有効性に臨床上重大な影響を及ぼす可能性のある経口薬剤を併用する場合は、可能な限り間隔をあけて投与し、併用薬の作用の変化についても慎重に観察すること。
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
シプロフロキサシン健康成人における本剤とシプロフロキサシンの同時経口投与試験の結果、シプロフロキサシンのバイオアベイラビリティが低下したとの報告がある。機序は不明である。
甲状腺ホルモン製剤
レボチロキシン等
本剤とレボチロキシンとの併用患者において、甲状腺刺激ホルモン(TSH)濃度が上昇したとの報告がある。消化管内で左記薬剤と結合し、吸収を抑制すると考えられている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 腸管穿孔、腸閉塞(いずれも頻度不明)
腸管穿孔、腸閉塞の病態を疑わせる高度の便秘、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には、速やかに投与を中止し、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を実施し、適切な処置を行うこと。[2.2、8.1、9.1.1-9.1.3参照]
11.1.2 憩室炎、虚血性腸炎(いずれも頻度不明)
憩室炎、虚血性腸炎の病態が進行し腸管穿孔等の重篤な状態に至らぬよう、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。[9.1.2参照]
11.1.3 消化管出血(0.3%)、消化管潰瘍(0.1%)
吐血、下血及び胃、十二指腸、結腸、直腸等の潰瘍があらわれることがある。[9.1.5参照]
11.1.4 肝機能障害(頻度不明)
AST、ALT、γ-GTPの著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。
11.1.5 便秘・便秘増悪(24.9%)、腹痛(3.2%)、腹部膨満(7.9%)[8.1、9.1.5、9.1.6参照]
注)発現頻度は、使用成績調査、特別調査及び市販後臨床試験を含む。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1~5%未満0.5~1%未満0.5%未満頻度不明
消化器悪心、腹部不快感、下痢・軟便、消化不良、嘔吐食欲不振、胃炎・胃炎増悪痔核、おくび、嚥下障害
肝臓肝機能異常(ALT、LDH、総胆汁酸の上昇)
代謝血中カルシウム減少Al-Pの上昇血中重炭酸塩減少、血液pH低下、ビタミンK上昇、ビタミンK減少、血中亜鉛減少、血中銅減少、ビタミンA上昇、低比重リポ蛋白減少、トリグリセリド上昇、PO2上昇、鉄代謝障害水分過負荷
血液貧血
皮膚そう痒症、発疹
内分泌上皮小体ホルモン上昇
骨格・筋関節痛

注)発現頻度は、使用成績調査、特別調査及び市販後臨床試験を含む。

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