製品名 ビ・シフロール錠0.125mg
ビ・シフロール錠0.5mg

一般名
Pramipexole Hydrochloride Hydrate
Pramipexole
薬効分類
パーキンソン病・認知症治療薬
 >ドパミンアゴニスト:非麦角系
価格
0.125mg1錠:42.5円/錠
0.5mg1錠:144.1円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • パーキンソン病
  • 中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)

用法・用量

  • パーキンソン病

    • 通常、成人にはプラミペキソール塩酸塩水和物として1日量0.25mgからはじめ、2週目に1日量を0.5mgとし、以後経過を観察しながら、1週間毎に1日量として0.5mgずつ増量し、維持量(標準1日量1.5~4.5mg)を定める。1日量がプラミペキソール塩酸塩水和物として1.5mg未満の場合は2回に分割して朝夕食後に、1.5mg以上の場合は3回に分割して毎食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減ができるが、1日量は4.5mgを超えないこと。
  • 中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)

    • 通常、成人にはプラミペキソール塩酸塩水和物として0.25mgを1日1回就寝2~3時間前に経口投与する。投与は1日0.125mgより開始し、症状に応じて1日0.75mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。
禁忌

【警告】

  • 前兆のない突発的睡眠及び傾眠等がみられることがあり、また突発的睡眠等により自動車事故を起こした例が報告されているので、患者に本剤の突発的睡眠及び傾眠等についてよく説明し、本剤服用中には、自動車の運転、機械の操作、高所作業等危険を伴う作業に従事させないよう注意すること。[「重要な基本的注意」、「副作用」の項参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[動物(ラット)を用いた生殖発生毒性試験で、妊娠率の低下、生存胎児数の減少及び出生児体重の低下が認められている。(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)]
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
副作用
突発的睡眠(1.0%)
前兆のない突発的睡眠があらわれることがあるので、このような場合には、減量、休薬又は投与中止等の適切な処置を行うこと。
幻覚(7.1%)、妄想(1.7%)、せん妄(1.4%)、激越(0.3%)、錯乱(0.3%)
幻覚(主に幻視)、妄想、せん妄、激越、錯乱があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止するとともに、必要に応じて抗精神病薬を使用するなどの適切な処置を行うこと。
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
悪性症候群(0.1%)
パーキンソン病患者において、本剤の急激な減量又は中止により、悪性症候群があらわれることがある。観察を十分に行い、発熱、意識障害、無動無言、高度の筋硬直、不随意運動、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗、血清CK(CPK)の上昇等があらわれた場合には悪性症候群の症状である可能性があるため、再投与後、漸減し、体冷却、水分補給等の適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
肝機能障害(0.1%未満)
AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH、γ-GTP、総ビリルビン上昇等の肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

幻覚、妄想等の精神症状又はそれらの既往歴のある患者[症状が増悪又は発現しやすくなることがある。(「重要な基本的注意」、「副作用」の項参照)]
腎機能障害のある患者[副作用が発現しやすくなるおそれがあり、また、本剤は主に尿中に未変化体として排泄される。(「用法・用量に関連する使用上の注意」、「副作用」、「薬物動態」の項参照)]
重篤な心疾患又はそれらの既往歴のある患者[副作用が発現しやすくなるおそれがある。(「重要な基本的注意」、「副作用」の項参照)]
低血圧症の患者[症状が悪化することがある。(「重要な基本的注意」、「副作用」の項参照)]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

重要な基本的注意

突発的睡眠等により自動車事故を起こした例が報告されている。突発的睡眠を起こした症例の中には、傾眠や過度の眠気のような前兆を認めなかった例あるいは投与開始後1年以上経過した後に初めて発現した例も報告されている。患者には本剤の突発的睡眠及び傾眠等についてよく説明し、自動車の運転、機械の操作、高所作業等危険を伴う作業に従事させないよう注意すること。[「警告」、「副作用」の項参照]
特に投与初期には、めまい、立ちくらみ、ふらつき等の起立性低血圧に基づく症状が見られることがあるので、本剤の投与は少量から開始し、血圧等の観察を十分に行うこと。また、これらの症状が発現した場合には、症状の程度に応じて、減量又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。[「副作用」の項参照]
臨床試験において、本剤を他の抗パーキンソン剤(レボドパ、抗コリン剤、アマンタジン塩酸塩、ドロキシドパ)と併用した場合、ジスキネジア、幻覚、錯乱等の副作用が発現しやすいことが認められている。これらの副作用があらわれた場合には、減量又は投与を中止するとともに、精神症状が見られた場合には、抗精神病薬の投与を考慮すること。[「相互作用」、「副作用」の項参照]
パーキンソン病患者において、本剤の急激な減量又は中止により、悪性症候群を誘発することがあるので、減量・中止が必要な場合は漸減すること。[「副作用」の項参照]
なお、特発性レストレスレッグス症候群患者においては、パーキンソン病患者よりも用量が低いため、漸減しなくてもよい。[「臨床成績」の項参照]
レボドパ又はドパミン受容体作動薬の投与により、病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されているので、このような症状が発現した場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、患者及び家族等にこのような衝動制御障害の症状について説明すること。
レストレスレッグス症候群患者において、本剤を含めたドパミン受容体作動薬の投与によりAugmentation(夜間の症状発現が2時間以上早まる、症状の増悪、他の四肢への症状拡大)が認められることがあるため、このような症状が認められた場合には、減量又は投与を中止するなどの適切な措置を講じること。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
本剤は光に対して不安定なため、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。
パーキンソン病
本剤の投与は、少量から開始し、幻覚等の精神症状、消化器症状、血圧等の観察を十分に行い、慎重に維持量(標準1日量1.5~4.5mg)まで増量すること。[「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「副作用」の項参照]
腎機能障害患者に対する投与法
本剤は主に尿中に未変化体のまま排泄される。腎機能障害患者(クレアチニンクリアランスが50mL/min未満)に本剤を投与すると、腎クリアランスの低下により本剤の消失半減期が延長するため、次のような投与法を目安に投与回数を調節し腎機能に注意しながら慎重に漸増すること。なお、腎機能障害患者に対する最大1日量及び最大1回量は下表のとおりとする。また、透析患者あるいは非常に高度な腎機能障害患者での十分な使用経験はないので、このような患者に対しては状態を観察しながら慎重に投与すること。[「慎重投与」、「高齢者への投与」、「薬物動態」の項参照]
クレアチニンクリアランス
(mL/min)
投与法初回1日投与量最大1日量
クレアチニンクリアランス≧501日量として1.5mg未満:1日2回投与0.125mg×2回4.5mg
(1.5mg×3回)
1日量として1.5mg以上:1日3回投与
50>クレアチニンクリアランス≧201日2回投与0.125mg×2回2.25mg
(1.125mg×2回)
20>クレアチニンクリアランス1日1回投与0.125mg×1回1.5mg
(1.5mg×1回)
中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)
特発性レストレスレッグス症候群における1日最大投与量(0.75mg)は、パーキンソン病患者よりも低いため、クレアチニンクリアランスが20mL/min以上の腎機能障害患者では減量の必要はないが、透析中あるいはクレアチニンクリアランスが20mL/min未満の高度な腎機能障害患者における本剤の有効性及び安全性は確立していないため、これらの患者に対する本剤の投与については、治療上の有益性と危険性を考慮して慎重に判断すること。[「慎重投与」、「高齢者への投与」、「薬物動態」の項参照]
レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)の診断は、国際レストレスレッグス症候群研究グループの診断基準及び重症度スケールに基づき慎重に実施し、基準を満たす場合にのみ投与すること。

高齢者への投与

パーキンソン病患者を対象とした臨床試験において65歳以上の高齢者で非高齢者に比し、幻覚等の精神症状の発現率が高い傾向が認められているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。幻覚等の精神症状があらわれた場合には、減量又は投与を中止するとともに、必要に応じて抗精神病薬を使用するなどの適切な処置を行うこと。
本剤は主に尿中に未変化体のまま排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いので、少量(1日1回0.125mg)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[「薬物動態」の項参照]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、投与しないこと。[妊娠中の婦人に対する使用経験がなく、安全性は確立していない。なお、動物(ラット)を用いた生殖発生毒性試験で、次のことが認められている。]
受胎能及び一般生殖能試験(Seg.I)(2.5mg/kg)で、血清プロラクチン濃度の低下に基づく妊娠率の低下が認められている。
器官形成期投与試験(Seg.II)(1.5mg/kg)で、血清プロラクチン濃度の低下に基づく生存胎児数の減少が認められている。
周産期及び授乳期投与試験(Seg.III)(0.5mg/kg以上)で、血清プロラクチン濃度の低下に基づく出生児体重の低下が認められている。
授乳中の婦人には投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[ヒトにおいてプロラクチン分泌を抑制することが報告されており、乳汁分泌を抑制する可能性がある。なお、動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)

薬物動態

血中濃度
単回投与
健康成人に本剤0.1、0.2、0.3mgを空腹時に単回経口投与したときの、血漿中未変化体の薬物動態パラメータを次表に、また、血漿中未変化体濃度推移を次図で示す。Cmax及びAUCは用量直線性を示した。
プラミペキソール塩酸塩水和物 単回投与時の薬物動態パラメータ値(空腹時投与)
薬物動態パラメータ0.1mg0.2mg0.3mg
Cmax(pg/mL)294.6±46.3583.2±69.9766.3±88.8
tmax(h)1.5±0.51.4±0.52.3±1.2
t1/2(h)7.71±1.906.36±1.466.94±1.09
AUC0-∞(pg・h/mL)3139.2±548.55642.5±681.69135.8±1422.2
(平均値±S.D.,n=8)
プラミペキソール塩酸塩水和物 単回投与時の血漿中濃度推移
(空腹時投与、平均値±S.D.,n=8)
反復投与
<血漿中未変化体濃度推移>
健康成人に本剤0.1mgを第1日目は1日1回、2日目は1日2回、3~6日目は1日3回、7日目は1回食後反復経口投与したときの、血漿中未変化体濃度推移を次図で示す。血漿中未変化体濃度は1日3回投与開始後3日で定常状態に達した。また、単回投与後の薬物動態パラメータから予測される以上の反復投与による蓄積性はなかった。
プラミペキソール塩酸塩水和物0.1mg 反復投与時の血漿中濃度推移
(食後投与、平均値±S.D.,n=8)
<維持量に対する血漿中濃度>
パーキンソン病患者に、本剤1.0~4.5mgを反復経口投与後の定常状態(維持量投与開始後4日目以降)において、次図に示すとおり血漿中濃度のトラフ値は投与量に対して直線的に増加することが示唆された。同一被験者における定常状態のトラフ値に大きな変化は認められず、本剤反復投与後の定常状態における蓄積は認められなかった。
プラミペキソール塩酸塩水和物 反復投与時の維持量に対する血漿中濃度
(定常状態におけるトラフ値(142試料)、パワーモデルy=axb
生物学的利用率(外国人のデータ、健康成人)
本剤の生物学的利用率は90~93%であった。
食事の影響
健康成人に本剤0.25mgを空腹時又は食後に単回経口投与したときの血漿中未変化体の薬物動態パラメータを比較した。その結果、薬物動態パラメータに有意な差は認められず、本剤の吸収に対する食事の影響は少ないものと考えられた。(外国人のデータ)なお、国内で実施された健康成人に対する単回投与(空腹時投与)及び反復投与の第1日目(食後投与)の薬物動態パラメータを比較した。その結果、tmaxは食後投与で3.1時間と空腹時投与(1.5時間)に比し延長する傾向が認められたが、Cmax、AUC及びt1/2はいずれも類似しており、本剤の吸収に対する食事の影響は少ないものと考えられた。
分布、代謝、排泄
分布(血清蛋白結合率)
ヒト血清蛋白結合率は17~26%であった(in vitro)。
代謝、排泄
健康成人に14C-プラミペキソール塩酸塩水和物0.3mgを経口投与したとき、血漿中及び尿中には大部分が未変化体として存在する。また、投与後96時間までに87.6%が尿中に、1.6%が糞中に排泄された。本剤は尿中排泄が主排泄経路と考えられた(外国人のデータ)。
シメチジン、アマンタジン塩酸塩との薬物相互作用
健康成人12例を対象に本剤0.25mg及びシメチジン300mgを併用経口投与し、本剤の薬物動態に及ぼすシメチジンの影響を検討した。その結果、本剤単独投与に比し併用投与では本剤の尿中未変化体総排泄量に有意な変化は認めなかったが、腎クリアランス(CLr)は30~39%有意に低下し、t1/2は延長した。このことから、本剤も腎臓の有機カチオン輸送系を介して尿細管分泌されることが示唆された。(外国人のデータ)
また、パーキンソン病患者に本剤1.0~4.5mgを反復経口投与し、定常状態(維持量投与開始後4日目以降)における血漿中濃度(52例)から、探索的にポピュレーションファーマコキネティクス解析によりアマンタジン塩酸塩との併用(28例)による影響を検討した結果、本剤のクリアランスが低下することが確認された。
腎機能障害患者における薬物動態
健康成人、軽度(50≦クレアチニンクリアランス<80mL/min)、中等度(30≦クレアチニンクリアランス<50mL/min)及び高度(5≦クレアチニンクリアランス<30mL/min)の腎機能障害患者並びに透析患者計26例を対象に本剤0.25mgを投与し、薬物動態を検討した。その結果、Cmax、tmax及びVd/Fに有意な差は認められなかったが、次表に示すとおりt1/2は中等度及び高度の腎機能障害患者において、健康成人の約3倍に延長した。なお、透析されたプラミペキソール塩酸塩水和物は投与量の約9%であった(外国人のデータ)。
プラミペキソール塩酸塩水和物0.25mg 単回投与時の薬物動態パラメータ値(健康成人、腎機能障害患者)
投与対象クレアチニンクリアランス(mL/min)例数AUC0-∞(ng・h/mL)t1/2(h)CLtot/F(mL/min)CLr(mL/min)
健康成人>8067.33±1.4911.3±2.72411±85.9277±59.0
軽度腎機能障害患者50~79610.2±2.2915.3±3.82297±57.2206±79.0注1)
中等度腎機能障害患者30~49516.4±5.4536.3±18.8192±52.5105±43.9注2)
高度腎機能障害患者5~29322.6±3.4838.4±12.7131±22.232.8±15.6
(注1)n=5、注2)n=4、平均値±S.D.)
また、日本人を含む早期パーキンソン病患者に本剤及びプラミペキソール塩酸塩水和物の徐放錠を投与して得られた血漿中濃度データを用いた母集団薬物動態解析の結果、クレアチニンクリアランスが80mL/minから30mL/minに低下すると経口クリアランスは約53%低下した。