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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • HIV-1感染症

用法・用量

  • 通常,成人にはテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩として1回300mg(テノホビル ジソプロキシルとして245mg)を1日1回経口投与する。なお,投与に際しては必ず他の抗HIV薬と併用すること。

禁忌 

【警告】

  • B型慢性肝炎を合併している患者では,本剤の投与中止により,B型慢性肝炎が再燃するおそれがあるので,本剤の投与を中断する場合には十分注意すること。特に非代償性の場合,重症化するおそれがあるので注意すること。[9.1.1参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 B型肝炎ウイルス感染を合併している患者
本剤の投与を中断する場合には十分注意すること。B型慢性肝炎を合併している患者では,本剤の投与中止により,B型慢性肝炎が再燃するおそれがある。特に非代償性の場合,重症化するおそれがある。[1.参照]
9.1.2 腎機能障害のリスクを有する患者
血清リンの検査を実施すること。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 中等度及び重度の腎機能障害のある患者
本剤の血中濃度が上昇する。[7.1,8.3,10.2,11.1.1,16.6.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験(サル)においてテノホビルの胎児への移行が報告されている。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。テノホビルのヒト乳汁への移行が報告されており,動物実験(ラット)において,乳汁中への移行が報告されている。また,女性のHIV感染症患者は,乳児のHIV感染を避けるため,乳児に母乳を与えないことが望ましい。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の肝,腎及び心機能の低下,合併症,併用薬等を十分に考慮すること。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の使用に際しては,国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に,患者又はそれに代わる適切な者に次の事項についてよく説明し同意を得た後,使用すること。
8.1.1 本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから,日和見感染症を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので,本剤投与開始後の身体状況の変化についてはすべて担当医に報告すること。
8.1.2 本剤の長期投与による影響については現在のところ不明であること。
8.2 本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で,免疫再構築炎症反応症候群が報告されている。投与開始後,免疫機能が回復し,症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス,サイトメガロウイルス,ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある。また,免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症,多発性筋炎,ギラン・バレー症候群,ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので,これらの症状を評価し,必要時には適切な治療を考慮すること。
8.3 本剤投与前にクレアチニンクリアランス,尿糖及び尿蛋白の検査を実施すること。また,本剤投与後も定期的な検査等により患者の状態を注意深く観察すること。[7.1,9.2.1,10.2,11.1.1,16.6.1参照]
8.4 テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含む多剤併用療法を長期間行った患者において,骨粗鬆症が現れ,大腿骨頚部等の骨折を起こした症例が報告されている。長期投与時には定期的に骨密度検査を行う等骨密度減少に注意し,異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。なお,本剤の試験において,144週間の投与により腰椎と大腿骨頚部の骨密度の減少が見られている。骨密度の減少した患者の大部分は,投与開始後24~48週目にかけて発現し,以降は144週目まで持続していた。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 腎機能障害のある患者では本剤の血中濃度が上昇するので,腎機能の低下に応じて,次の投与方法を目安とする。[8.3,9.2.1,10.2,11.1.1,16.6.1参照]
クレアチニンクリアランス(CLcr)投与方法
50mL/min以上本剤1錠を1日1回投与
30~49mL/min本剤1錠を2日間に1回投与
10~29mL/min本剤1錠を1週間に2回投与
血液透析患者本剤1錠を1週間に1回投与注1)又は累積約12時間の透析終了後に本剤1錠を投与
注1)血液透析実施後
7.2 本剤の有効成分であるテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含む製剤と併用しないこと。また,テノホビル アラフェナミドフマル酸塩を含む製剤についても併用しないこと。
7.3 核酸系逆転写酵素阻害薬(NRTI)3成分のみを用いる一部の治療は,NRTI2成分に非核酸系逆転写酵素阻害薬又はHIV-1プロテアーゼ阻害薬を併用する3成分併用療法と比べて,概して効果が低いことが報告されている。また,抗ウイルス薬の使用経験がない患者に対し,本剤とジダノシン,ラミブジン又は本剤とラミブジン,アバカビルの3剤併用1日1回投与により,初期のウイルス学的応答の欠如が高頻度に認められたとの報告があるので,抗ウイルス薬の使用経験がない患者及び既治療患者に対して本剤を使用する場合には,これらの組み合わせのみによる治療は避けること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 日本人健康成人男性に本剤300mgを空腹時に経口投与した場合,本剤の活性成分であるテノホビルの血清中濃度は1.2±0.5時間後に最高値に達し,Cmax及びAUCはそれぞれ212±43ng/mL及び2,197±516ng・hr/mLであった。テノホビルの消失は二相性を示し,最終相の半減期は15.1±2.3時間であった。
16.1.2 外国人健康成人に本剤300mgを空腹時単回経口投与した場合,テノホビルの血清中濃度は1.0±0.4時間後に最高値に達し,Cmax及びAUCは,それぞれ296±90ng/mL及び2,287±685ng・hr/mLであった。テノホビルの薬物動態は,本剤の投与量が75~600mgの範囲において用量に比例し,また,反復投与による影響を受けなかった。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
本剤を軽食とともに服用した場合の薬物動態は,空腹時投与に比較し有意な変動はなかったが,高脂肪食(約700~1,000kcal,40~50%が脂肪由来)摂取後に本剤を服用した場合には,テノホビルのAUC及びCmaxは,それぞれ約40%及び約14%上昇した。本剤300mgを1日1回食後反復投与した場合の,テノホビルのCmax及びAUCは,それぞれ326±119ng/mL及び3,324±1,370ng・hr/mLであった(外国人における成績)。
16.3 分布
テノホビル1.0mg/kg及び3.0mg/kgを静脈内投与後の定常状態での分布容積は,それぞれ1.3±0.6L/kg及び1.2±0.4L/kgであった。テノホビルのヒト血漿及び血清蛋白結合率(in vitro)は,0.01~25μg/mLのテノホビル濃度範囲においてそれぞれ0.7%未満及び7.2%未満であった(外国人における成績)注1)
注1)本剤の承認された1日用量は経口投与300mgである。
16.4 代謝
本薬は活性成分をテノホビルとするジエステル化プロドラッグであり,経口投与後,速やかにテノホビルに代謝され,その後細胞内でテノホビル二リン酸に代謝される。また,in vitro試験から,テノホビル ジソプロキシル及びテノホビルはいずれもチトクロームP450の基質ではないことが示されている(外国人における成績)。
16.5 排泄
本剤300mgを空腹時に経口投与した際,投与後48時間までのテノホビルの尿中排泄率は24±4%であり,CLrenalは287±64mL/minであった(日本人における成績)。本剤300mgを1日1回食後反復経口投与した際,投与量の32±10%(テノホビル換算)が24時間以内に尿中に回収された。また,テノホビルを静脈内投与した場合は,投与量の70~80%が72時間までに,テノホビルとして尿中に回収された。テノホビルは,糸球体濾過と尿細管への能動輸送により腎排泄される(外国人における成績)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎不全患者(919試験)
腎機能障害を有する患者を対象に,本剤300mgを単回投与した場合,クレアチニンクリアランス(CLcr)が50mL/min未満の患者あるいは透析を必要とする末期腎不全患者において,テノホビルのCmax及びAUCが上昇した(外国人における成績)(表1)。[7.1,8.3,9.2.1,10.2,11.1.1,13.1参照]
表1 腎機能障害を有する患者における本剤の単回投与後の薬物動態パラメータ
CLcr(mL/min)例数Cmax(ng/mL)AUC(ng・hr/mL)CL/F(mL/min)CLrenal(mL/min)
>803335.5±31.82,184.5±257.41,043.7±115.4243.5±33.3
50-8010330.4±61.03,063.8±927.0807.7±279.2168.6±27.5
30-498372.1±156.16,008.5±2,504.7444.4±209.8100.6±27.5
<30(12-28)注2)11601.6±185.315,984.7±7,223.0177.0±97.143.0±31.2
平均値±標準偏差注2)CLcrが10mL/min未満で,透析を行っていない患者における薬物動態は検討されていない。
なお,血液透析による除去率は54%で,本剤300mg単回投与時には4時間の血液透析により投与量の約10%が除去された。
16.7 薬物相互作用
In vivoにおいて認められる濃度よりもはるかに高濃度(約300倍)において,テノホビルはヒトチトクロームP450分子種(CYP3A4,CYP2D6,CYP2C9又はCYP2E1)を阻害しなかったが,CYP1Aをわずかに(6%)阻害した。
本剤と主な薬剤との併用による,薬物動態への影響を下表に示す(表2及び表3)。
また,表4に本剤とジダノシンとの相互作用を示す。[10.2参照]
表2 併用薬投与時のテノホビル(本剤300mg,1日1回投与)の薬物動態パラメータ変化率
併用薬併用薬の用量例数他剤併用時/非併用時のテノホビルの薬物動態パラメータ変化率(%)(90%信頼区間)
CmaxAUCCmin
アバカビル300mg1回8
ラミブジン150mg1日2回,7日間15
ジダノシン(腸溶剤)[10.2参照]400mg1回25
ジダノシン(制酸剤含有)[10.2参照]250あるいは400mg注3)1日1回,7日間14
インジナビル800mg1日3回,7日間13↑14(↓3~↑33)
ロピナビル・リトナビル[10.2参照]400/100mg1日2回,14日間24↑32(↑25~↑38)↑51(↑37~↑66)
エファビレンツ600mg1日1回,14日間29
アタザナビル[10.2参照]400mg1日1回,14日間33↑14(↑8~↑20)↑24(↑21~↑28)↑22(↑15~↑30)
アデホビルピボキシル10mg1回22
エムトリシタビン200mg1日1回,7日間17
ネルフィナビル1,250mg1日2回,14日間29
サキナビル+リトナビル1,000/100mg1日2回,14日間35↑23(↑16~↑30)
ダルナビル+リトナビル[10.2参照]300/100mg1日2回12↑24(↑8~↑42)↑22(↑10~↑35)↑37(↑19~↑57)
レジパスビル・ソホスブビル注4)[10.2参照]90/400mg1日1回,10日間24↑47(↑37~↑58)↑35(↑29~↑42)↑47(↑38~↑57)
レジパスビル・ソホスブビル注5)[10.2参照]23↑64(↑54~↑74)↑50(↑42~↑59)↑59(↑49~↑70)
レジパスビル・ソホスブビル注6)[10.2参照]90/400mg1日1回,14日間15↑79(↑56~↑104)↑98(↑77~↑123)↑163(↑132~↑197)
レジパスビル・ソホスブビル注7)[10.2参照]90/400mg1日1回,10日間14↑32(↑25~↑39)↑40(↑31~↑50)↑91(↑74~↑110)
レジパスビル・ソホスブビル注8)[10.2参照]90/400mg1日1回,10日間29↑61(↑51~↑72)↑65(↑59~↑71)↑115(↑105~↑126)
上昇:↑,低下:↓,不変:⇔,未算出:-注3)体重60kg未満:250mg,60kg以上:400mg注4)アタザナビル硫酸塩,リトナビル,エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩配合錠との併用注5)ダルナビル エタノール付加物,リトナビル,エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩配合錠との併用注6)エファビレンツ・エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩配合錠との併用注7)リルピビリン塩酸塩・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩・エムトリシタビン配合錠との併用注8)ドルテグラビル+エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を用いた薬物動態試験
表3 本剤(300mg,1日1回)投与時の併用薬の薬物動態パラメータ変化率
併用薬併用薬の用量例数他剤併用時/非併用時の併用薬の薬物動態パラメータ変化率(%)(90%信頼区間)
CmaxAUCCmin
アバカビル300mg1回8↑12(↓1~↑26)
ラミブジン150mg1日2回,7日間15↓24(↓34~↓12)
経口避妊薬エチニルエストラジオール・ノルゲスチメート1日1回,7日間20
インジナビル800mg1日3回,7日間12↓11(↓30~↑12)
ロピナビル・リトナビル[10.2参照]400/100mg1日2回,14日間24
エファビレンツ600mg1日1回,14日間30
アタザナビル[10.2参照]400mg1日1回,14日間34↓21(↓27~↓14)↓25(↓30~↓19)↓40(↓48~↓32)
アタザナビル+リトナビル[10.2参照]300/100mg1日1回,42日間10↓28(↓50~↑5)↓25注9)(↓42~↓3)↓23注9)(↓46~↑10)
リバビリン600mg1回22
アデホビルピボキシル10mg1回22
エムトリシタビン200mg1日1回,7日間17↑20(↑12~↑29)
ネルフィナビル1,250mg1日2回,14日間29
M8代謝物
サキナビル1,000/100mg1日2回,14日間32↑22(↑6~↑41)↑29(↑12~↑48)↑47(↑23~↑76)
リトナビル↑23(↑3~↑46)
ダルナビル[10.2参照]300/100mg1日2回12↑16(↓6~↑42)↑21(↓5~↑54)↑24(↓10~↑69)
上昇:↑,低下:↓,不変:⇔,算出不能:-注9)HIV感染症患者において,本剤にアタザナビル300mg及びリトナビル100mgを併用した場合,アタザナビルのAUC及びCminは,アタザナビル400mgを単独投与した場合と比較してそれぞれ2.3倍及び4倍上昇した。
表4 本剤(300mg,1日1回)併用時のジダノシンの薬物動態パラメータ変化率
ジダノシンの用量/投与方法注10)本剤の投与方法注10)例数ジダノシン空腹時400mg投与時に対する薬物動態パラメータ変化率(%)(90%信頼区間)
CmaxAUC
制酸剤含有製剤400mg注11)1日1回,7日間空腹時
ジダノシン投与後1時間
14↑28(↑11~↑48)↑44(↑31~↑59)
腸溶剤空腹時
400mg,1回
食後
ジダノシン投与後2時間
26↑48(↑25~↑76)↑48(↑31~↑67)
食後
400mg,1回
ジダノシンと同時投与26↑64(↑41~↑89)↑60(↑44~↑79)
空腹時
250mg,1回
食後
ジダノシン投与後2時間
28↓11(↓22~↑3)
空腹時
250mg,1回
ジダノシンと同時投与28↑14(0~↑31)
食後
250mg,1回
ジダノシンと同時投与28↓29(↓39~↓18)↓11(↓23~↑2)
上昇:↑,低下:↓,不変:⇔注10)食後投与の食事は軽食(約373kcal,20%が脂肪由来)注11)体重60kg以下の症例4例含む(ジダノシンは250mg投与)

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
逆転写酵素阻害剤
ジダノシン
[16.7参照]
ジダノシンによる有害事象を増強するおそれがあるので,ジダノシンの減量を考慮すること。ジダノシンのAUC及びCmaxが上昇する。
HIVプロテアーゼ阻害剤
アタザナビル硫酸塩
[16.7参照]
アタザナビルの治療効果が減弱するおそれがあるので,本剤とアタザナビル硫酸塩を併用する場合には,本剤とアタザナビル300mgをリトナビル100mgとともに投与することが望ましい。また,本剤による有害事象を増強するおそれがある。アタザナビルのAUCが25%,Cmaxが21%,Cminが40%低下し,テノホビルのAUCが24%,Cmaxが14%,Cminが22%上昇する。
HIVプロテアーゼ阻害剤
ロピナビル・リトナビル
[16.7参照]
本剤による有害事象を増強するおそれがある。テノホビルのAUCが32%,Cminが51%上昇する。
HIVプロテアーゼ阻害剤
ダルナビル+リトナビル
[16.7参照]
本剤による有害事象を増強するおそれがある。テノホビルのAUC,Cmax及びCminが上昇する。
抗HCV剤
レジパスビル・ソホスブビル
[16.7参照]
本剤による有害事象を増強するおそれがある。テノホビルのAUC,Cmax及びCminが上昇する。
抗ウイルス化学療法剤
アシクロビル,バラシクロビル塩酸塩
抗サイトメガロウイルス化学療法剤
ガンシクロビル,バルガンシクロビル塩酸塩等
これらの薬剤又は本剤による有害事象を増強するおそれがある。尿細管への能動輸送により排泄される薬剤と併用する場合,排泄経路の競合により,排泄が遅延し,これらの薬剤又は本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
腎毒性を有する薬剤
[7.1,8.3,9.2.1,11.1.1,16.6.1参照]
併用は避けることが望ましい。腎毒性を有する薬剤は腎機能障害の危険因子となる。

重大な副作用 

次の副作用が現れることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 腎不全又は重度の腎機能障害(1.2%)
腎機能不全,腎不全,急性腎障害,近位腎尿細管機能障害,ファンコニー症候群,急性腎尿細管壊死,腎性尿崩症又は腎炎等の重度の腎機能障害が現れることがあるので,臨床検査値に異常が認められた場合には,投与を中止する等,適切な処置を行うこと。特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤が投与されている患者では注意すること。[7.1,8.3,9.2.1,10.2,16.6.1参照]
11.1.2 膵炎(0.2%)
血中アミラーゼ,リパーゼ,血中トリグリセリド等の検査値の上昇がみられた場合には,投与を中止する等,適切な処置を行うこと。
11.1.3 乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)(頻度不明)
乳酸アシドーシス又は肝細胞毒性が疑われる臨床症状又は検査値異常(アミノトランスフェラーゼの急激な上昇等)が認められた場合には,本剤の投与を一時中止すること。特に肝疾患の危険因子を有する患者においては注意すること。類薬(ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬)の単独投与又はこれらの併用療法により,重篤な乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)が,女性に多く報告されている。

その他の副作用 

次の副作用が現れることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

2%以上2%未満頻度不明注1)
代謝及び栄養障害食欲減退(3.2%),体重減少(2.1%),体脂肪の再分布/蓄積(2.1%)高コレステロール血症,高脂血症低リン酸血症,低カリウム血症,糖尿病,高尿酸血症
精神障害うつ病,睡眠障害,リビドー減退,神経過敏,不安
神経系障害頭痛(5.6%),錯感覚(3.7%),浮動性めまい(3.4%)不眠症,末梢性ニューロパチー,味覚異常,異常な夢,傾眠,ニューロパチー,思考異常,振戦感覚鈍麻
呼吸器,胸郭及び縦隔障害気管支炎,鼻炎,咽頭炎呼吸困難
胃腸障害悪心(10.5%),下痢(9.1%),腹痛(5.2%),嘔吐(4.4%),鼓腸(3.0%),消化不良(2.3%)口内乾燥,胃腸障害,便秘,アフタ性潰瘍,胃炎,おくび,腹部膨満
肝胆道系障害肝炎脂肪肝,肝機能異常
皮膚及び皮下組織障害発疹(3.3%)そう痒症,多汗症,脱毛症,湿疹,ざ瘡,皮膚乾燥,単純ヘルペス,皮膚良性新生物
筋骨格系及び結合組織障害骨障害(2.1%)筋肉痛,関節痛,背部痛,側腹部痛,筋痙攣骨軟化症,ミオパチー
一般・全身障害及び投与部位の状態無力症(6.3%),疼痛(2.4%)倦怠感,胸痛,発熱,悪寒,末梢性浮腫
臨床検査注2)CK増加(12.3%),血中トリグリセリド増加(7.8%),血中アミラーゼ増加(7.5%),AST増加(5.1%),ALT増加(4.3%),好中球数減少(2.4%),尿糖(2.1%),血中ブドウ糖増加(2.0%)血中ビリルビン増加,血中リン減少,Al-P増加,血小板数減少リパーゼ増加,血尿,蛋白尿,血中クレアチニン増加,γ-GTP増加
その他頻尿,視覚異常,多尿アレルギー反応,高血圧

注1)市販後の調査,自発報告等にて報告された副作用
注2)臨床検査についてはグレード3及び4(NIAID分類)の臨床検査値異常

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