製品名 フェノバール注射液100mg

一般名
Phenobarbital
薬効分類
鎮静薬(麻酔薬含む)
 >バルビツール酸系薬
価格
10%1mL1管:72円/管

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 不安緊張状態の鎮静(緊急に必要な場合)
  • てんかんのけいれん発作

    • 強直間代発作(全般けいれん発作、大発作)、焦点発作(ジャクソン型発作を含む)
  • 自律神経発作、精神運動発作

用法・用量

  • フェノバルビタールとして、通常成人1回50~200mgを1日1~2回、皮下又は筋肉内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分又はバルビツール酸系化合物に対して過敏症の患者
  • 急性間欠性ポルフィリン症の患者[ポルフィリン合成が増加し、症状が悪化するおそれがある。]
  • ボリコナゾール、タダラフィル(肺高血圧症を適応とする場合)、リルピビリン、アスナプレビル、ダクラタスビル、バニプレビル、マシテンタンを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
副作用
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(頻度不明)
観察を十分に行い、発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒感、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
依存性(頻度不明)
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安、不眠、けいれん、悪心、幻覚、妄想、興奮、錯乱又は抑うつ状態等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
局所壊死(頻度不明)
注射局所の組織に壊死を起こすことがある。
顆粒球減少、血小板減少(頻度不明)
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
呼吸抑制(頻度不明)
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
虚弱者、呼吸機能の低下している患者[呼吸抑制を起こすことがある。]
頭部外傷後遺症又は進行した動脈硬化症の患者[本剤の作用が強くあらわれることがある。]
心障害のある患者[血圧低下や心拍数減少を起こすおそれがある。]
肝障害、腎障害のある患者[これらの症状の悪化、また血中濃度上昇のおそれがある。]
薬物過敏症の患者
アルコール中毒のある患者[中枢抑制作用が増強される。]
薬物依存の傾向又は既往歴のある患者[精神依存及び身体依存を示すことがある。]
重篤な神経症の患者[依存を示すおそれがある。]
甲状腺機能低下症の患者[甲状腺機能の異常をきたすおそれがある。]

重要な基本的注意

有機溶媒を用いた製剤である。注射局所に壊死を起こすことがあるので、内服不可能な患者の場合、又は緊急に必要とする場合以外は使用しない。
連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
なお、高齢者、虚弱者の場合は特に注意すること。
連用中は定期的に肝・腎機能、血液検査を行うことが望ましい。
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

適用上の注意

投与経路
静脈内注射はできない。
筋肉内注射時
筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に配慮すること。
神経走行部位を避けるよう注意して注射すること。
繰り返し注射する場合には、同一注射部位を避けること。なお、乳児、幼児、小児には連用しないことが望ましい。
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流を見た場合は、直ちに針を抜き部位を変えて注射すること。
投与速度
呼吸抑制、血圧降下があらわれることがあるので、注射方法については十分注意し、注射速度はできるだけ遅くすること。
他剤との配合
本剤は、水によって主薬を析出するので、静脈内注射及び他の注射剤との混合はしないこと。
投与時
本剤の投与により、注射局所の腫脹、硬結を起こすことがある。
アンプルカット時
本品はワンポイントアンプルであるが、アンプルの首部をエタノール綿等で清拭してから、カットすることが望ましい。

高齢者への投与

少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。なお、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと[高齢者では、呼吸抑制、興奮、抑うつ、錯乱等があらわれやすい。](「重要な基本的注意」の項参照)。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性(母体のてんかん発作頻発を防ぎ、胎児を低酸素状態から守る)が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること[妊娠中に本剤を単独、又は併用投与された患者の中に、奇形を有する児(口唇裂、口蓋裂、心奇形、大動脈縮窄症等)を出産した例が多いとの疫学的調査報告がある。]。
妊娠中の投与により、新生児に出血傾向、呼吸抑制等を起こすことがある。
分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状(多動、振戦、反射亢進、過緊張等)があらわれることがある。
妊娠中の投与により、葉酸低下が生じるとの報告がある。
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合には、授乳を避けさせること[ヒト母乳中へ移行し、新生児、乳児に傾眠、哺乳量低下を起こすことがある。]。

薬物動態

血中濃度
フェノバール注射液100mgをフェノバルビタールとして平均10.2mg/kg乳幼児5名(5ヵ月~1歳6ヵ月)に筋注して得られた血中濃度推移は図のとおりである。
投与30分後には血中濃度の上昇傾向がみられ、投与後4~6時間でpeak levelに達した。投与12時間後まではほぼpeak levelに近い値を維持し、以後指数関数的に緩徐に低下した。
有効血中濃度
有効血中フェノバルビタール濃度は10~25μg/mL(抗けいれん作用として)とされている。