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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 急性下痢症

用法・用量

  • ロペラミド塩酸塩として、通常、小児に1日0.02~0.04mg/kg(ロペミン小児用細粒0.05%として0.04~0.08g/kg)を2~3回に分割経口投与する。
    なお、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 出血性大腸炎の患者[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な感染性下痢患者では、症状の悪化、治療期間の延長を来すおそれがある。]
  • 2.2 抗生物質の投与に伴う偽膜性大腸炎の患者[症状の悪化、治療期間の延長を来すおそれがある。]
  • 2.3 低出生体重児、新生児及び6ヵ月未満の乳児[外国で、過量投与により、呼吸抑制、全身性痙攣、昏睡等の重篤な副作用の報告がある。]
  • 2.4 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 感染性下痢の患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。治療期間の延長を来すおそれがある。
9.1.2 潰瘍性大腸炎の患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。中毒性巨大結腸を起こすおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害患者
本剤の代謝及び排泄が遅延するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。ヒトで母乳中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
9.7.1 長期連用での安全性が確立していないので、できるだけ短期の投与にとどめること。
9.7.2 6ヵ月以上2歳未満の乳幼児
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。外国で、過量投与により、中枢神経系障害、呼吸抑制、腸管壊死に至る麻痺性イレウスを起こしたとの報告がある。
9.8 高齢者
用量に留意するなど、注意して投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 止瀉剤による治療は下痢の対症療法であるので、脱水症状がみられる場合、特に小児では、輸液等適切な水・電解質の補給に留意すること。
8.2 本薬の薬理作用上、便秘、腹部膨満が発現することがあるので、用量に留意し、便の性状が回復次第速やかに投与を中止すること。
8.3 眠気、めまいが起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
(小児)
Tmax(h)Cmax(ng/mL)t1/2(h)
データなしデータなしデータなし
ロペミン小児用細粒0.05%を小児にロペラミド塩酸塩として0.02mg/kg及び0.04mg/kg 1回経口投与したとき、平均血漿中濃度(1~4時間後)はそれぞれ0.24ng/mL、0.66ng/mLであった。
(健康成人、非空腹時2mg 1回投与)
Tmax(h)Cmax(ng/mL)t1/2(h)
4~60.3311.6
16.2 吸収
14C-ロペラミドをラットに単回投与したところ、14C-ロペラミドは投与量の約30%が未吸収で排泄され、約70%が腸管組織に一旦取り込まれた。腸管組織に取り込まれた後、投与量の約30%(腸管吸収量の約40%)以上に相当する代謝物が腸管腔内に直接排泄され、残りの投与量の約40%(腸管吸収量の約60%)が門脈を経て肝臓へ移行した。しかし、肝臓へ移行した大部分は肝臓から胆汁中に排泄され、結果的に全身循環への移行量は極めて少なかった。
16.3 分布
血漿蛋白結合率
96.5%(in vitro、ヒト血漿)
16.4 代謝
ロペラミドのN-ジメチルアミド基の脱メチル化で、モノデスメチルロペラミド(弱い活性あり)及びジデスメチルロペラミド(弱い活性あり)を生成する。
代謝酵素(チトクロームP450)の分子種
CYP3A4、CYP2C8
16.5 排泄
排泄経路
主として糞便中
排泄率
投与後7日間の尿中には投与放射活性の10%が、また投与後8日間の糞便中には42%が排泄され、未変化体はそれぞれ投与量の1%、12%であった。(健康成人(外国人)、3H-ロペラミド塩酸塩2mg 1回投与)
16.7 薬物相互作用
健康成人を対象とした薬物相互作用の検討結果を以下に示す。(外国人データ)
16.7.1 リトナビル
本剤16mg注)とリトナビル200mg 1日2回を経口併用投与したとき、ロペラミドのCmaxとAUCがそれぞれ83%及び121%増加した。[10.2参照]
16.7.2 キニジン
本剤16mg注)とキニジン600mgを経口併用投与したとき、ロペラミドのCmaxとAUCがそれぞれ141%及び148%増加した。[10.2参照]
16.7.3 イトラコナゾール
本剤4mg注)とイトラコナゾール100mgを経口併用投与したとき、ロペラミドのCmaxとAUCがそれぞれ185%及び281%増加した。[10.2参照]
16.7.4 デスモプレシン
本剤4mg注)とデスモプレシン400μgを経口併用投与したとき、デスモプレシンのCmaxとAUCがそれぞれ130%及び210%増加した。[10.2参照]
注)本剤の承認された用法及び用量は、1日0.02~0.04mg/kgである。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ケイ酸アルミニウム
タンニン酸アルブミン
本剤の効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をあけるなど注意すること。これらの薬剤により、本剤が吸着されることが考えられる。
リトナビル
キニジン
[16.7.1、16.7.2参照]
本剤の血中濃度が上昇することがある。これらの薬剤のP糖蛋白に対する阻害作用により、本剤の排出が阻害されると考えられる。
イトラコナゾール
[16.7.3参照]
本剤の血中濃度が上昇することがある。イトラコナゾールのCYP3A4及びP糖蛋白に対する阻害作用により、本剤の代謝及び排出が阻害されると考えられる。
デスモプレシン(経口)
[16.7.4参照]
デスモプレシンの血中濃度が上昇することがある。本剤の消化管運動抑制作用により、デスモプレシンの消化管吸収が増加すると考えられる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 イレウス(0.1%未満)、巨大結腸(頻度不明)
消化器症状とともにイレウス、巨大結腸があらわれることがある。[11.2参照]
11.1.2 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.1%未満)
11.1.3 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
注)発現頻度は使用成績調査を含む。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症血管浮腫
中枢神経系傾眠傾向、鎮静、筋緊張低下頭痛、意識レベルの低下、筋緊張亢進、意識消失、昏迷、協調運動異常
肝臓AST、ALTの上昇γ-GTPの上昇
消化器注1)腹部膨満嘔吐、食欲不振、腹痛、口内不快感、味覚の変調腹部不快感、悪心、消化不良、便秘、鼓腸
皮膚発疹蕁麻疹、多形紅斑そう痒感、水疱性皮膚炎
泌尿器尿閉
その他めまい、体温低下、発熱、発汗、倦怠感、散瞳口渇、眠気、疲労、縮瞳

注)発現頻度は使用成績調査を含む。
注1)[11.1.1参照]

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