製品名 ヒルナミン筋注25mg

一般名
Levomepromazine Hydrochloride
薬効分類
抗精神病薬
 >抗精神病薬(フェノチアジン系)
価格
2.5%1mL1管:56円/管

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 統合失調症,躁病,うつ病における不安・緊張

用法・用量

  • 通常,成人にはレボメプロマジンとして1回25mgを筋肉内注射する。
    なお,年齢,症状により適宜増減する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 昏睡状態,循環虚脱状態にある患者[これらの状態を悪化させるおそれがある。]
  • バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制剤の作用を延長し増強させる。]
  • アドレナリンを投与中の患者(アドレナリンをアナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)[「相互作用」の項参照]
  • フェノチアジン系化合物及びその類似化合物に対し過敏症の患者
原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが,特に必要とする場合には慎重に投与すること

  • 皮質下部の脳障害(脳炎,脳腫瘍,頭部外傷後遺症等)の疑いのある患者[高熱反応があらわれるおそれがあるので,このような場合には全身を氷で冷やすか,又は解熱剤を投与するなど適切な処置を行うこと。]
副作用
Syndrome malin(悪性症候群)(頻度不明)
無動緘黙,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合は,投与を中止し,体冷却,水分補給等の全身管理と共に適切な処置を行うこと。
本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
なお,高熱が持続し,意識障害,呼吸困難,循環虚脱,脱水症状,急性腎障害へと移行し,死亡した例が報告されている。
突然死(頻度不明)
血圧降下,心電図異常(QT間隔の延長,T波の平低化や逆転,二峰性T波ないしU波の出現等)に続く突然死が報告されているので,特にQT部分に変化があれば投与を中止すること。
また,フェノチアジン系化合物投与中の心電図異常は,大量投与されていた例に多いとの報告がある。
再生不良性貧血,無顆粒球症,白血球減少(頻度不明)
再生不良性貧血,無顆粒球症,白血球減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,減量又は投与を中止すること。
麻痺性イレウス(0.1%未満)
腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し,麻痺性イレウスに移行することがあるので,腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること。
なお,この悪心・嘔吐は,本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。
遅発性ジスキネジア(0.1~5%未満),遅発性ジストニア(頻度不明)
長期投与により,遅発性ジスキネジア,遅発性ジストニア等の不随意運動があらわれ,投与中止後も持続することがある。
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(0.1%未満)
低ナトリウム血症,低浸透圧血症,尿中ナトリウム排泄量の増加,高張尿,痙攣,意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので,このような場合には投与を中止し,水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
眼障害(頻度不明)
長期又は大量投与により,角膜・水晶体の混濁,網膜・角膜の色素沈着があらわれることがある。
SLE様症状(頻度不明)
SLE様症状があらわれることがある。
横紋筋融解症(頻度不明)
横紋筋融解症があらわれることがあるので,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇等に注意すること。
肺塞栓症,深部静脈血栓症(頻度不明)
抗精神病薬において,肺塞栓症,静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので,観察を十分に行い,息切れ,胸痛,四肢の疼痛,浮腫等が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

肝障害又は血液障害のある患者[肝障害又は血液障害を悪化させるおそれがある。]
褐色細胞腫,動脈硬化症あるいは心疾患の疑いのある患者[血圧の急速な変動がみられることがある。]
重症喘息,肺気腫,呼吸器感染症等の患者[呼吸抑制があらわれることがある。]
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣閾値を低下させることがある。]
幼児,小児[「小児等への投与」の項参照]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
高温環境にある患者[体温調節中枢を抑制するため,環境温度に影響されるおそれがある。]
脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者[Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい。]

重要な基本的注意

眠気,注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
制吐作用を有するため,他の薬剤に基づく中毒,腸閉塞,脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。
抗精神病薬において,肺塞栓症,静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので,不動状態,長期臥床,肥満,脱水状態等の危険因子を有する患者に投与する場合には注意すること。

適用上の注意

アンプルカット時
アンプルカット時に異物の混入を避けるため,アンプルの首部の周りをエタノール綿等で清拭しカットすること。
調製時
ときに接触皮膚炎等の過敏症状を起こすことがあるので,直接の接触を極力避け,付着のおそれのあるときはよく洗浄すること。
投与時
注射により起立性低血圧があらわれることがあるので,注射方法について十分注意し,その注射速度はできるだけ遅くすること。
筋肉内注射時
筋肉内注射にあたっては,組織,神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。
筋肉内注射はやむを得ない場合にのみ必要最小限に行い,経口投与が可能の場合には速やかに経口投与に切り替えること。
同一部位への反復注射はなるべく行わないこと。また,低出生体重児,新生児,乳児,幼児,小児には特に注意すること。
神経走行部位を避けるよう注意すること。なお,注射針を刺入したとき,神経に当たったと思われるような激痛を訴えた場合は,直ちに針を抜き,部位をかえて注射すること。
筋肉内注射により,局所の疼痛,発赤,発熱,腫脹,壊死,化膿,硬結等がみられることがある。

高齢者への投与

高齢者では,起立性低血圧,錐体外路症状,脱力感,運動失調,排泄障害等が起こりやすいので,患者の状態を観察しながら,慎重に投与すること。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[動物試験(げっ歯類)では,大量投与で胎児死亡,流産等の胎児毒性が報告されている。また,妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合,新生児に哺乳障害,傾眠,呼吸障害,振戦,筋緊張低下,易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。]
授乳中の婦人には,本剤投与中は授乳を避けさせること。[母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

幼児,小児では錐体外路症状,特にジスキネジアが起こりやすいので,慎重に投与すること。

薬物動態

血漿中濃度
精神病患者男性4例にレボメプロマジン25mgを単回筋肉内注射したときの薬物動態パラメータを表1に示す。(外国人によるデータ)
表1 薬物動態パラメータ
投与量
(mg)
nCmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
AUC0-∞
(ng・hr/mL)
CL
(L/hr)
25426.3±3.00.88±0.48419.4±72.261.1±11.3
(測定法:ガスクロマトグラフィー)(mean±S.D.)
代謝
肝臓で代謝され,活性代謝物スルホキシドの半減期は15時間であった。(外国人によるデータ)
排泄
腎臓より尿中へ,胆汁より糞便中へ排泄される。
その他
血漿蛋白結合率
90%以上