製品名 コムタン錠100mg

一般名
Entacapone
薬効分類
パーキンソン病・認知症治療薬
 >COMT阻害薬
価格
100mg1錠:171.6円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • レボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩との併用によるパーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象)の改善

用法・用量

  • 本剤は単独では使用せず、必ずレボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩と併用する。
  • 通常、成人にはエンタカポンとして1回100mgを経口投与する。
    なお、症状によりエンタカポンとして1回200mgを投与することができる。
    ただし、1日8回を超えないこと。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 悪性症候群、横紋筋融解症又はこれらの既往歴のある患者(「4.副作用」の項参照)
副作用
悪性症候群(1%未満)
本剤の急激な減量又は投与中止により、高熱、意識障害(昏睡)、高度の筋硬直、不随意運動、ショック状態、激越、頻脈、不安定血圧等があらわれ、CK(CPK)上昇を伴う横紋筋融解症又は急性腎不全に至るおそれがある。このような場合には本剤を再投与後、漸減し、体冷却、水分補給等適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)
横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
突発的睡眠(1%未満)、傾眠(5%以上)
前兆のない突発的睡眠、傾眠があらわれることがあるので、このような場合にはレボドパ製剤の減量、休薬又は投与中止等の適切な処置を行うこと。
幻覚(5%以上)、幻視(1%~5%未満)、幻聴(1%~5%未満)、錯乱(頻度不明)
幻覚、幻視、幻聴、錯乱があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合にはレボドパ製剤の減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害(頻度不明)
胆汁うっ滞性肝炎等の肝機能障害があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には本剤の減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。
注意

次の患者には慎重に投与すること

肝障害又はその既往歴のある患者〔肝障害のある患者で本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。〕(<用法及び用量に関連する使用上の注意>、【薬物動態】の項参照)
褐色細胞腫の患者〔高血圧クリーゼのリスクが増大するおそれがある。〕
本剤はレボドパの生物学的利用率を高めるため、レボドパによるドパミン作動性の副作用(ジスキネジー等)があらわれる場合がある。このため、抗パーキンソン剤を併用する場合には、これらの投与量を調節するなど、患者の状態を注意深く観察しながら投与すること。
本剤の投与を中止する場合には、パーキンソン病患者でみられる悪性症候群や横紋筋融解症が発現するおそれがあるので、患者の状態を十分観察しながら投与量を漸減し、必要に応じて併用しているレボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩を増量するなど注意深く行うこと。
前兆のない突発的睡眠、傾眠、起立性低血圧があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転、高所での作業等、危険を伴う作業には従事させないように注意すること。
本剤は常にレボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩と併せて経口投与されるため、使用前に必ずレボドパ・カルビドパあるいはレボドパ・ベンセラジド塩酸塩の添付文書に留意すること。
本剤とレボドパの併用療法においても、レボドパ又はドパミン受容体作動薬を投与された患者と同様に、病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されているので、このような症状が発現した場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、患者及び家族等にこのような衝動制御障害の症状について説明すること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
本剤はレボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩との併用により効果が認められる薬剤であり、単剤では効果が認められない。
本剤はレボドパの生物学的利用率を高めるため、レボドパによるドパミン作動性の副作用(ジスキネジー等)があらわれる場合がある。このため、本剤の投与開始時又は増量時には患者の状態を十分観察し、ドパミン作動性の副作用がみられた場合は、本剤あるいはレボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩を調節すること。
本剤を1回200mgへ増量した場合、ジスキネジー等が発現することがあるので、増量は慎重に検討すること。また、増量した際は観察を十分に行い、これらの症状が発現した場合には症状の程度に応じて本剤の1回投与量を減量する等適切な処置を行うこと。
本剤の増量は慎重に行い、1回200mg、1日1,600mgを超えないこと。
肝障害のある患者では、本剤の血中濃度が上昇したとの報告があるので、1回200mgへの増量は必要最小限にとどめること。やむを得ず1回200mgに増量する場合には、観察を十分に行いながら特に慎重に投与すること。(「1.慎重投与」、【薬物動態】の項参照)
体重40kg未満の低体重の患者では、1回200mgを投与した場合、ジスキネジーの発現が増加することがあるので、1回200mgへの増量は慎重に検討すること。
本剤は症状の日内変動(wearing-off現象)が認められるパーキンソン病患者に対して使用すること。
本剤はレボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩投与による治療(少なくともレボドパとして1日300mg)において、十分な効果の得られない患者に対して使用すること。
高齢者では一般に生理機能(腎機能、肝機能等)が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、生殖発生毒性試験において、ラットの1,000mg/kg/日投与群で胎児の骨化遅延が認められている。〕
本剤投与中は授乳を避けさせること。〔動物実験(ラット)で母乳中へ移行するとの報告がある。〕
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
血中濃度
本剤100mg及び200mgを日本人患者に単回経口投与したとき、未変化体のCmaxはそれぞれ平均873ng/mL及び1,903ng/mL、AUC0-4はそれぞれ平均979ng・h/mL及び2,246ng・h/mLで、両パラメータは投与量にほぼ比例した。また、日本人患者でのCmax及びAUCは外国人患者での値(100mg投与時でCmax:705ng/mL、AUC0-4:835ng・h/mL、25例の平均値)と比較し高い傾向が認められた。
<日本人患者に単回経口投与したときの未変化体に関する薬物動態パラメータ>
投与量Cmax(ng/mL)注3)Tmax(h)注3)AUC0-4(ng・h/mL)注3)t1/2(h)
100mg873±6761.28±0.96979±3890.85±0.52注4)
200mg1,903±1,2221.09±1.052,246±8800.75±0.44注5)
注3)22例、注4)16例、注5)17例
<日本人患者に単回経口投与したときの血漿中未変化体濃度推移(平均値±標準偏差、22例)>
日本人健康成人に25~800mgを単回経口投与したとき、Cmax及びAUCは投与量にほぼ比例し、体内動態は線形であった。また、200mg及び400mgを4時間毎に4回連続投与したとき、明確な累積傾向は認められなかった。
吸収
外国人健康成人において経口投与時のバイオアベイラビリティーは約32~38%であった。日本人健康成人に空腹時又は食事後30分に経口投与した場合、両投与条件でCmax及びAUCに差はなく、食事の影響は認められなかった。
分布
本剤は主に血清アルブミンと結合し、血漿タンパク結合率は約98%であった。In vitro試験で、本剤のタンパク結合はワルファリン、サリチル酸、フェニルブタゾン、ジアゼパムによる置換を受けなかった。また、本剤はこれらの薬剤のタンパク結合に影響を与えなかった。本剤は血球へはほとんど移行しない。
代謝
本剤はZ体(in vitro COMT活性阻害作用は未変化体と同程度)への異性化を受ける。日本人健康成人における25~800mgの単回経口投与においてZ体のCmax及びAUCは未変化体(E体)の3~8%であった。また、未変化体及びZ体はグルクロン酸抱合を受ける。
ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験から、本剤はチトクロームP450 CYP2C9を阻害することが示唆された(IC50は約4μM)。
その他のP450アイソザイム(CYP1A2、CYP2A6、CYP2D6、CYP2E1、CYP3A及びCYP2C19)は阻害しない、もしくは、わずかに阻害する程度である。
排泄
日本人健康成人における25~800mgの単回経口投与において、未変化体及びZ体の尿中排泄率はそれぞれ0.1~0.2%及び0.1%未満であった。未変化体及びZ体のグルクロン酸抱合体の尿中排泄率はそれぞれ4.6~7.2%及び1.5~2.1%であった。本剤及び代謝物は体内から尿中及び胆汁へ排泄されると考えられる。
患者背景の影響
外国人健康成人を対象とした経口投与において高齢者と非高齢者で薬物動態パラメータに差は認められなかった。アルコール性肝硬変を有する外国人肝障害患者に経口投与した場合、健康成人に比べてAUC及びCmaxが約2倍高かった。また、本剤の主排泄経路は胆汁排泄であると考えられるため胆管閉塞患者では排泄が遅延する可能性がある。外国人における経口投与において腎機能正常群(クレアチニンクリアランス>1.12mL/秒/1.73m2)、腎機能中等度障害患者群(クレアチニンクリアランス0.60~0.89mL/秒/1.73m2)、重症障害患者群(クレアチニンクリアランス0.20~0.44mL/秒/1.73m2)、透析患者群の4群間で薬物動態パラメータを比較した結果、本剤の薬物動態に対する腎機能の重大な影響は認められなかった。透析治療患者では投与間隔の延長を必要に応じて考慮する。