製品名 ベラサスLA錠60μg

一般名
beraprost
薬効分類
昇圧・心不全・冠動脈・末梢血管疾患薬
 >プロスタサイクリン誘導体製剤
価格
60μg1錠:241.5円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 肺動脈性肺高血圧症

用法・用量

  • 通常、成人には、ベラプロストナトリウムとして1日120μgを2回に分けて朝夕食後に経口投与することから開始し、症状(副作用)を十分観察しながら漸次増量する。
    なお、用量は患者の症状、忍容性などに応じ適宜増減するが、最大1日360μgまでとし、2回に分けて朝夕食後に経口投与する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、上部消化管出血、尿路出血、喀血、眼底出血等)[出血を増大するおそれがある。]
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
副作用
出血傾向脳出血(1%未満)、消化管出血(1%未満)、肺出血(1%未満)、眼底出血(頻度不明注2))]
観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ショック(1%未満)、失神(1%未満)、意識消失(1%未満)
ショック、失神、意識消失を起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、頻脈、顔面蒼白、嘔気等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎(1%未満)
間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害(1%未満)
黄疸や著しいAST(GOT)、ALT(GPT)の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
狭心症(頻度不明注2)
狭心症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
心筋梗塞(1%未満)
心筋梗塞があらわれるとの報告があるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注2)本剤投与では認められていないが、同一有効成分を含有する「プロサイリン錠20」、「ドルナー錠20μg」の投与で認められた副作用のため頻度不明。
注意

次の患者には慎重に投与すること

抗凝血剤、抗血小板剤、血栓溶解剤を投与中の患者
[「相互作用」の項参照]
月経期間中の患者
[出血傾向を助長するおそれがある。]
出血傾向並びにその素因のある患者
[出血傾向を助長するおそれがある。]
腎機能障害のある患者
[最高血漿中濃度(Cmax)及び曝露量(AUC)が増加するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]
本剤の有効成分は「プロサイリン錠20」、「ドルナー錠20μg」と同一であるが、用法・用量が異なることに注意すること。
本剤から「プロサイリン錠20」、「ドルナー錠20μg」へ切り替える場合には、本剤最終投与時から12時間以上が経過した後に、「プロサイリン錠20」、「ドルナー錠20μg」をベラプロストナトリウムとして原則1日60μgを3回に分けて食後に経口投与することから開始すること。また、本剤と同用量の「プロサイリン錠20」、「ドルナー錠20μg」に切り替えると、過量投与になるおそれがあるため注意すること。[「薬物動態」の項参照]
意識障害等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。
服用時
本剤は徐放性製剤であるため、割ったり、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用するよう指導すること。[割ったり、砕いたり、すりつぶしたりして服用すると、本剤の徐放性が失われ、過量投与となるおそれがある。]
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
肺動脈性肺高血圧症は薬物療法に対する忍容性が患者によって異なることが知られており、本剤の投与にあたっては、投与を少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら行うこと。
原発性肺高血圧症及び膠原病に伴う肺高血圧症以外の肺動脈性肺高血圧症における有効性・安全性は確立していない。
肺高血圧症のWHO機能分類クラスIVの患者における有効性・安全性は確立していない。また、重症度の高い患者等では効果が得られにくい場合がある。循環動態あるいは臨床症状の改善がみられない場合は、注射剤や他の治療に切り替えるなど適切な処置を行うこと。
WHO機能分類はNYHA(New York Heart Association)心機能分類を肺高血圧症に準用したものである。〔末尾の「参考」の項参照〕
高齢者には用量に留意して投与すること。[一般に高齢者では生理機能が低下している。]
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。]
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
血漿中濃度
単回投与
健康成人に本剤120μg又は180μgを食後経口単回投与したときの薬物動態パラメーターは以下のとおりであった。
投与量薬物動態パラメーター(平均値±SD)
Cmax(pg/mL)Tmax(hr)AUC0-48(pg・hr/mL)MRT0-48(hr)
本剤120μg
(n=12)
178.5±74.33.2±1.01076±3228.38±2.69
本剤180μg
(n=12)
264.5±112.93.9±1.11989±84710.70±1.60
健康成人に「プロサイリン錠20」又は「ドルナー錠20μg」40μgを食後経口単回投与したときの薬物動態パラメーターは以下のとおりであった。
投与量薬物動態パラメーター(平均値±SD)
Cmax(pg/mL)Tmax(hr)AUC0-6(pg・hr/mL)
プロサイリン錠、ドルナー錠40μg(n=12)228.4±94.61.3±0.6462±144
反復投与
健康成人に本剤240μgを朝夕食後2回に分けて7日間経口投与したときの薬物動態パラメーターは以下のとおりであった。血漿中濃度は投与3日目に定常状態に達し、蓄積性は認められなかった。
1日用量投与日薬物動態パラメーター(平均値±SD)
Cmax(pg/mL)Tmax(hr)AUC0-12(pg・hr/mL)
240μg
(n=12)
1日目170.4±63.14.2±2.6810±295
7日目214.7±89.13.0±1.01225±343
代謝
ベラプロストナトリウムは、ヒトにおいて主にβ-酸化、15位水酸基の酸化及び13位二重結合の水素化、グルクロン酸抱合により代謝された。ベラプロストナトリウムは、CYP2C8によって添加量の約3%とわずかに代謝されたが(in vitro)、他のCYP分子種(1A2、2A6、2B6、2C9、2C19、2D6、2E1、3A4、4A11)では代謝されなかった(in vitro)。CYP分子種(1A2、2A6、2C8、2C9、2C19、2D6、3A4)のいずれに対しても阻害を認めず(in vitro)、また、CYP分子種(1A2、2C9、2C19、3A4)のいずれに対しても、その活性を誘導しなかった(in vitro)。
排泄
健康成人に本剤120μg又は180μgを食後経口単回投与したとき、48時間後までの尿中未変化体排泄率はそれぞれ0.87%、0.93%であった。
腎機能障害患者
腎機能正常者、軽度腎機能障害患者、中等度腎機能障害患者及び重度腎機能障害患者を対象にベラプロストナトリウム120μgを空腹時経口単回投与したときの薬物動態パラメーターは以下のとおりであり、腎機能正常者と比較し、腎機能障害患者でCmax及びAUC0-48が増加する傾向が認められた。
Cmax(pg/mL)Tmax(h)t1/2(h)AUC0-48(pg・h/mL)
腎機能正常者
(eGFR≧90mL/min/1.73m2
84.917±22.9333.3±3.414.73±9.45977.802±226.339
軽度腎機能障害者
(60≦eGFR≦90mL/min/1.73m2
119.800±36.4283.8±3.38.02±4.501252.389±427.457
中等度腎機能障害者
(30≦eGFR≦60mL/min/1.73m2
190.583±137.3294.2±1.613.76±5.451862.457±964.327
重度腎機能障害者
(15≦eGFR≦30mL/min/1.73m2
240.167±110.5123.7±0.518.82±17.151766.488±806.401
eGFR:推算糸球体濾過量n=6、平均値±SD