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ヒビテン・グルコネート液20%

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他剤形 薬剤一覧

効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○手指・皮膚の消毒、手術部位(手術野)の皮膚の消毒、皮膚の創傷部位の消毒、医療機器の消毒、手術室・病室・家具・器具・物品などの消毒
  • ○結膜嚢の洗浄・消毒、産婦人科・泌尿器科における外陰・外性器の皮膚消毒

用法・用量

  • <手指・皮膚の消毒>

    • クロルヘキシジングルコン酸塩として0.1~0.5%水溶液を用いる。
  • <手術部位(手術野)の皮膚の消毒及び医療機器の消毒>

    • クロルヘキシジングルコン酸塩として0.1~0.5%水溶液又は0.5%エタノール溶液を用いる。
  • <皮膚の創傷部位の消毒及び手術室・病室・家具・器具・物品などの消毒>

    • クロルヘキシジングルコン酸塩として0.05%水溶液を用いる。
  • <結膜嚢の洗浄・消毒>

    • クロルヘキシジングルコン酸塩として0.05%以下の水溶液を用いる。
  • <産婦人科・泌尿器科における外陰・外性器の皮膚消毒>

    • クロルヘキシジングルコン酸塩として0.02%水溶液を用いる。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者[8.参照]
  • 2.2 脳、脊髄、耳(内耳、中耳、外耳)には使用しないこと[聴神経及び中枢神経に対して直接使用した場合は、難聴、神経障害を来すことがある。][14.4.1参照]
  • 2.3 腟、膀胱、口腔等の粘膜面には使用しないこと[クロルヘキシジン製剤の左記部位への使用により、ショック、アナフィラキシーの症状の発現が報告されている。][14.4.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 薬物過敏症の既往歴のある者(クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者を除く)[8.参照]
9.1.2 喘息等のアレルギー疾患の既往歴、家族歴のある者

8.重要な基本的注意

ショック、アナフィラキシー等の反応を予測するため、使用に際してはクロルヘキシジン製剤に対する過敏症の既往歴、薬物過敏体質の有無について十分な問診を行うこと。[2.1、9.1.1、11.1.1参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤は下記の濃度(クロルヘキシジングルコン酸塩として)に希釈し、水溶液又はエタノール溶液として使用すること。
効能又は効果用法及び用量使用例
手指・皮膚の消毒0.1~0.5%水溶液(本剤の200倍~40倍希釈)通常時0.1%水溶液(30秒以上)
汚染時0.5%水溶液(30秒以上)
手術部位(手術野)の皮膚の消毒0.1~0.5%水溶液(本剤の200倍~40倍希釈)
又は0.5%エタノール溶液(本剤の40倍希釈)
0.5%エタノール溶液
皮膚の創傷部位の消毒0.05%水溶液(本剤の400倍希釈)0.05%水溶液
医療機器の消毒0.1~0.5%水溶液(本剤の200倍~40倍希釈)
又は
0.5%エタノール溶液(本剤の40倍希釈)
通常時0.1%水溶液(10~30分)
汚染時0.5%水溶液(30分以上)
緊急時0.5%エタノール溶液(2分以上)
手術室・病室・家具・器具・物品などの消毒0.05%水溶液(本剤の400倍希釈)0.05%水溶液
結膜嚢の洗浄・消毒0.05%以下の水溶液(本剤の400倍以上希釈)0.02%水溶液
産婦人科・泌尿器科における外陰・外性器の皮膚消毒0.02%水溶液(本剤の1000倍希釈)0.02%水溶液
14.1.2 創傷部位又は結膜嚢に使用する希釈水溶液は、調製後必ず滅菌処理すること。
14.1.3 本剤は、常水や生理食塩液等に含まれる陰イオンにより難溶性の塩を生成することがあるので、希釈水溶液を調製する際には、新鮮な蒸留水を使用することが望ましい。
14.1.4 手洗い等に使用する本剤の希釈液は、少なくとも毎日新しい溶液と取換えること。
14.1.5 本剤の希釈水溶液は安定であるが、高温に長時間保つことは避けること。高圧蒸気滅菌を行う場合は115℃ 30分、121℃ 20分、126℃ 15分で滅菌処理することができる。
14.1.6 本剤を取扱う容器類は常に清浄なものを使用すること。
14.1.7 本剤の希釈水溶液は調製後直ちに使用すること。やむを得ず消毒用綿球等に長時間使用する希釈水溶液は微生物汚染を防止するために、希釈水溶液にアルコールを添加することが望ましい。エタノールの場合7vol%以上、イソプロパノールの場合4vol%以上になるように添加する。
14.1.8 器具類の保存に使用する場合は、腐食を防止するために、高濃度希釈液(目安として本液0.3%以上)を使用し、微生物汚染を防止するために、希釈水溶液にアルコールを添加することが望ましい。(アルコール添加量は上記14.1.7と同じ)本液は毎週新しい溶液と取換えること。
14.1.9 綿球・ガーゼ等は本剤を吸着するので、これらを希釈液に浸漬して用いる場合には、有効濃度以下にならないように注意すること。
14.2 薬剤使用前の注意
14.2.1 血清・膿汁等の有機性物質は殺菌作用を減弱させるので、これらが付着している場合は十分に洗い落としてから使用すること。
14.2.2 石鹸類は本剤の殺菌作用を弱めるので、石鹸分を洗い落としてから使用すること。
14.3 薬剤使用時の注意
14.3.1 本剤は外用剤であるので、経口投与や注射をしないこと。誤飲した場合には、牛乳、生卵、ゼラチン等を用いて、胃洗浄を行うなど適切な処置を行う。誤って静注した場合には溶血反応を防ぐために、輸血等を行う。
14.3.2 結膜嚢等特に敏感な組織に使用しなければならない場合には、濃度に注意し、使用後滅菌水で水洗すること。
14.3.3 原液や高濃度液が眼に入らないように注意すること。眼に入った場合は直ちによく水洗すること。
14.3.4 溶液の状態で長時間皮膚と接触させた場合に皮膚化学熱傷を起こしたとの報告があるので、注意すること。
14.4 薬剤使用後の注意
14.4.1 注射器、カテーテル等の神経や粘膜面に接触する可能性のある器具を本剤で消毒した場合は、滅菌水でよく洗い流した後使用すること。[2.2、2.3参照]
14.4.2 本剤の付着したカテーテルを透析に用いると、透析液の成分により難溶性の塩を生成することがあるので、本剤で消毒したカテーテルは、滅菌水でよく洗い流した後使用すること。
14.4.3 本剤のエタノール溶液で術野消毒後、処置の前に乾燥させておくこと。電気メス等による発火事故が報告されている。
14.4.4 本剤の付着した白布を次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系漂白剤で漂白すると、褐色のシミができることがある。漂白には過炭酸ナトリウム等の酸素系漂白剤が適当である。

16.薬物動態

16.2 吸収
16.2.1 5例の健康成人男性の上腕皮膚面50cm2に、5%又は4%の標識されたクロルヘキシジングルコン酸塩液(18μCiの14Cを含有)を塗布し3時間放置した。14C標識物質は塗布後6時間及び24時間後の血中から検出されなかった(外国人データ)。
16.2.2 15例の健康成人が4%注)のクロルヘキシジングルコン酸塩液10mLで手指と腕の消毒を3週間(1日5回、週5日)行ったが、消毒30分後の血中からクロルヘキシジン及びその誘導体は検出されなかった(外国人データ)。
注)本剤の手指・皮膚の消毒に対する承認された用法及び用量は「クロルヘキシジングルコン酸塩として0.1~0.5%水溶液を用いる。」である。
16.5 排泄
5例の健康成人男性の上腕皮膚面50cm2に、5%又は4%の標識されたクロルヘキシジングルコン酸塩液(18μCiの14Cを含有)を塗布し3時間放置した。塗布後10日間の糞尿中の14C標識物質の総量の測定では、尿中から検出されず、2例の糞便中から塗布量の0.009%以下の14C標識物質が検出された(外国人データ)。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(頻度不明)
血圧低下、じん麻疹、呼吸困難等があらわれた場合は、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。[8.参照]
注)発現頻度は文献、自発報告等を参考にした。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1%未満
過敏症発疹、じん麻疹

注)発現頻度は文献、自発報告等を参考にした。

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