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メチルエルゴメトリンマレイン酸塩注0.2mg「F」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 子宮収縮の促進並びに子宮出血の予防及び治療の目的で次の場合に使用する。
    • 胎盤娩出前後、弛緩出血、子宮復古不全、帝王切開術、流産、人工妊娠中絶

用法・用量

  • メチルエルゴメトリンマレイン酸塩として、通常成人1回0.1~0.2mgを静脈内注射するか、又は0.2mgを皮下、筋肉内注射する。なお、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
  • 2.2 児頭娩出前[子宮破裂、胎児死亡のおそれがある。]
  • 2.3 本剤又は麦角アルカロイドに対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.4 重篤な虚血性心疾患又はその既往歴のある患者[冠動脈の攣縮により、狭心症、心筋梗塞が誘発されることがある。][11.1.2参照]
  • 2.5 敗血症の患者[血管収縮に対する感受性が増大し、症状が悪化するおそれがある。]
  • 2.6 HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル、アタザナビル、ホスアンプレナビル、ダルナビル)、エファビレンツ、アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール、ボリコナゾール、ポサコナゾール)、コビシスタット含有製剤、ニルマトレルビル・リトナビル、レテルモビル、エンシトレルビル、5-HT1B/1D受容体作動薬(スマトリプタン、ゾルミトリプタン、エレトリプタン、リザトリプタン、ナラトリプタン)、エルゴタミン・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリンを投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 高血圧症、妊娠高血圧症候群又は子癇の患者、心疾患又は閉塞性血管障害のある患者
血管収縮作用により、これらの症状が悪化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎疾患のある患者
本剤の代謝・排泄が遅延するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝疾患のある患者
本剤の代謝・排泄が遅延するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。子宮収縮作用により、子宮内胎児への悪影響、流産のおそれがある。[2.1参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中へ移行することが報告されている。

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、以下の点に注意すること。
・筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。
なお、特に同一部位への反復注射は行わないこと。
・神経走行部位を避けること。
・注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

7.用法及び用量に関連する注意

静脈内注射は血圧等に注意しながら徐々に行うこと(特に麻酔剤、昇圧剤等を併用する場合)。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
(1)筋肉内投与
メチルエルゴメトリンマレイン酸塩注0.2mg「F」とメテルギン注射液を、クロスオーバー法によりそれぞれ1mL(メチルエルゴメトリンマレイン酸塩として0.2mg)健康成人男子に筋肉内投与して血漿中メチルエルゴメトリンマレイン酸塩濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
筋肉内投与
薬物動態パラメータ(筋肉内投与)
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→inf(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
メチルエルゴメトリンマレイン酸塩注0.2mg「F」20.54±3.365.92±1.210.66±0.232.88±1.44
メテルギン注射液21.20±3.776.25±1.000.64±0.190.64±1.00
(mean±S.D.,n=14)
※血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
(2)皮下投与
メチルエルゴメトリンマレイン酸塩注0.2mg「F」とメテルギン注射液を、クロスオーバー法によりそれぞれ1mL(メチルエルゴメトリンマレイン酸塩として0.2mg)健康成人男子に皮下投与して血漿中メチルエルゴメトリンマレイン酸塩濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
皮下投与
薬物動態パラメータ(皮下投与)
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→inf(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
メチルエルゴメトリンマレイン酸塩注0.2mg「F」13.89±2.154.26±0.720.75±0.003.22±3.02
メテルギン注射液14.20±2.334.19±0.550.73±0.073.52±1.46
(mean±S.D.,n=14)
※血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
HIVプロテアーゼ阻害剤
リトナビル(ノービア)
アタザナビル(レイアタッツ)
ホスアンプレナビル(レクシヴァ)
ダルナビル(プリジスタ・プリジスタナイーブ)
エファビレンツ(ストックリン)
アゾール系抗真菌薬
イトラコナゾール(イトリゾール)
ボリコナゾール(ブイフェンド)
ポサコナゾール(ノクサフィル)
コビシスタット含有製剤(スタリビルド)
ニルマトレルビル・リトナビル(パキロビッド)
[2.6参照]
本剤の血中濃度が上昇し、血管攣縮等の重篤な副作用を起こすおそれがある。本剤での報告はないが、CYP3A4の競合阻害により、本剤の代謝が阻害されるおそれがある。
レテルモビル(プレバイミス)
エンシトレルビル(ゾコーバ)
[2.6参照]
本剤の血中濃度が上昇し、血管攣縮等の重篤な副作用を起こすおそれがある。CYP3Aの阻害作用により、本剤の代謝が阻害されるおそれがある。
5-HT1B/1D受容体作動薬
スマトリプタン(イミグラン)
ゾルミトリプタン(ゾーミッグ)
エレトリプタン(レルパックス)
リザトリプタン(マクサルト)
ナラトリプタン(アマージ)
エルゴタミン・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン(クリアミン)
[2.6参照]
血圧上昇又は血管攣縮が増強されるおそれがある。なお、5-HT1B/1D受容体作動薬と本剤を前後して投与する場合は24時間以上の間隔をあけて投与すること。これらの薬剤との薬理的相加作用により、相互に作用(血管収縮作用)を増強させる。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ブロモクリプチン血圧上昇、頭痛、痙攣等があらわれるおそれがある。機序は明確ではないが、相互に血管収縮作用、血圧上昇作用を増強すると考えられる。
マクロライド系抗生物質
エリスロマイシン
クラリスロマイシン
シメチジン
キヌプリスチン・ダルホプリスチン
スチリペントール
グレープフルーツジュース
本剤の血中濃度が上昇し、血管攣縮等の重篤な副作用を起こすおそれがある。本剤での報告はないが、CYP3A4の競合阻害により、本剤の代謝が阻害されるおそれがある。
ネビラピン
リファンピシン
本剤の血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤はCYP3A4を誘導することから本剤の代謝が促進されると考えられる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
血圧低下、悪心、嘔吐、チアノーゼ、呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 心筋梗塞、狭心症、冠動脈攣縮、房室ブロック(いずれも頻度不明)[2.4参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
過敏症発疹等
循環器動悸、頻脈、徐脈、胸痛、胸部圧迫感、血圧上昇、血圧低下等
血管系静脈血栓、末梢循環障害、血管痙攣
精神神経系頭痛、めまい、眠気、痙攣、耳鳴、幻覚、興奮、口渇、錯感覚等
消化器悪心、嘔吐、下痢、腹痛等
筋・骨格系筋痙攣
投与部位疼痛、硬結
その他胎盤嵌頓、多汗
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