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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 狭心症発作の寛解

用法・用量

  • 通常、成人には、1回1噴霧(硝酸イソソルビドとして1.25mg)を口腔内に投与する。
    なお、効果不十分の場合には、1回1噴霧にかぎり追加する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者[血管拡張作用によりさらに血圧を低下させ、症状を悪化させるおそれがある。][9.1.1参照]
  • 2.2 閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]
  • 2.3 頭部外傷又は脳出血のある患者[頭蓋内圧を上昇させるおそれがある。]
  • 2.4 高度な貧血のある患者[血圧低下により貧血症状(めまい、立ちくらみ等)を悪化させるおそれがある。]
  • 2.5 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.6 ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 低血圧の患者(重篤な低血圧のある患者を除く)
血管拡張作用により、さらに血圧を低下させるおそれがある。[2.1参照]
9.1.2 心筋梗塞の急性期の患者
血圧を低下させるおそれがある。
9.1.3 原発性肺高血圧症の患者
心拍出量が低下し、ショックを起こすことがある。
9.1.4 肥大型閉塞性心筋症の患者
心室内圧較差の増強をもたらし、症状を悪化させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
本剤は、主として肝臓で代謝されるが、一般に肝機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがある。

8.重要な基本的注意

8.1 過度に使用した場合、急激な血圧低下による意識喪失を起こすことがあるので、用法及び用量に十分注意すること。過度の血圧低下、意識喪失が起こった場合には、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行うこと。[13.1、13.2参照]
8.2 起立性低血圧を起こすことがあるので注意すること。
8.3 本剤の投与開始時には、他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤と同様に血管拡張作用による頭痛等の副作用が起こりやすく、これらの副作用のために注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、このような場合には、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 次の事項について患者への指導を行うこと。
・火気に近づけて使用しないこと。
・目に向けて使用しないこと。
14.1.2 患者用説明書を用意してあるので、必要に応じ、適宜内容を説明すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 本剤の効果を十分に得るために、正しい使い方をすることが大切である。下記に注意すること。
・保護キャップを外し、容器を立てて持ち、噴霧栓を強く押して空吹きし(通常2~3回)、正常に薬剤が噴霧することを確認すること。
・3日間以上間隔を空けて使用する場合は、1回空吹きしてから噴霧すること。
・噴霧口を口から約2cm以内まで近づけ、口を大きく開けたまま息を止めた状態で、噴霧栓を強く押して口の中に噴霧し、すぐに口を閉じること。この時、深く吸い込まないこと。
14.2.2 本剤はエタノールを含有するので、エタノールに過敏な患者には注意して使用すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男子12名において、本剤(硝酸イソソルビド2.5mg)の口腔内噴霧と硝酸イソソルビド錠5mgの舌下投与とをクロスオーバー法で比較した。
本剤を2回口腔内噴霧(硝酸イソソルビドとして2.5mg)した際、未変化体は投与後7.7±0.9分(tmax)に最高値に達し、最高血漿中濃度(Cmax)は36.5±4.2ng/mLを示した。以後、α相7.5分、β相55.2分の消失半減期で速やかに消失した。投与1時間後の血漿中濃度は4.6ng/mLであった。本剤の活性代謝物であるisosorbide-2-mononitrate(2-ISMN)及びisosorbide-5-mononitrate(5-ISMN)のtmaxはそれぞれ35.3分、61.5分、Cmaxはそれぞれ7.9ng/mL、32.3ng/mLであった。
硝酸イソソルビド錠5mgの舌下投与では、未変化体は投与後18.2±3.2分(tmax)に最高血漿中濃度(Cmax)35.7±6.4ng/mLを示し、以後速やかに消失した。
以上の結果より、本剤は硝酸イソソルビド錠5mgの舌下投与に比し、口腔粘膜からの吸収が速やかで血漿中濃度の上昇がより速かった。
ニトロールスプレー1.25mg 2回口腔内噴霧(硝酸イソソルビドとして2.5mg)とニトロール錠5mg(硝酸イソソルビドとして5mg)舌下投与後の血漿中硝酸イソソルビド濃度(Mean±S.E.,n=12)
硝酸イソソルビドに関する薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)tmax(min)AUC(ng・min/mL)
ニトロールスプレー1.25mg36.5±4.27.7±0.91300.8±127.2
ニトロール錠5mg35.7±6.418.2±3.21260.4±159.4
(Mean±S.E.,n=12)
16.5 排泄
健康成人男子12名に本剤を2回口腔内噴霧(硝酸イソソルビドとして2.5mg)した際、投与後24時間までの投与量に対する尿中排泄率は、未変化体はほとんど認められず0.01%であり、大部分が2-ISMNと5-ISMNのグルクロン酸抱合体であった。2-ISMN及び5-ISMNの総排泄率はそれぞれ0.86%、13.16%であった。
また、硝酸イソソルビド5mg舌下投与での未変化体の排泄率は0.01%、2-ISMN及び5-ISMNの総排泄率はそれぞれ0.60%、9.87%であった。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
シルデナフィルクエン酸塩
(バイアグラ、レバチオ)
バルデナフィル塩酸塩水和物
(レビトラ)
タダラフィル
(シアリス、アドシルカ、ザルティア)
[2.6参照]
併用により、降圧作用を増強することがあるので、本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤
リオシグアト
(アデムパス)
[2.6参照]
併用により、降圧作用を増強することがあるので、本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アルコール血圧低下等が増強されるおそれがある。過度の血圧低下が起こった場合には、減量又は投与を中止し、必要に応じて昇圧剤投与等の適切な処置を行うこと。血管拡張作用が増強される。
利尿剤血圧低下等が増強されるおそれがある。過度の血圧低下が起こった場合には、減量又は投与を中止し、必要に応じて昇圧剤投与等の適切な処置を行うこと。血圧低下作用を増強させる。
血管拡張剤
硝酸・亜硝酸エステル系薬剤
頭痛、血圧低下等の副作用が増強されるおそれがある。過度の血圧低下が起こった場合には、減量又は投与を中止し、必要に応じて昇圧剤投与等の適切な処置を行うこと。血管拡張作用が増強される。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
循環器熱感、潮紅、めまい血圧低下動悸、失神
精神神経系頭痛脱力感、不快感
過敏症発疹
消化器嘔吐胃部不快感、食欲不振
肝臓AST、ALTの上昇等
その他口内刺激、舌のしびれ、口腔内糜爛

発現頻度は製造販売後調査を含む。

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