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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 超音波検査における下記造影

    • 肝腫瘤性病変、乳房腫瘤性病変

用法・用量

  • ペルフルブタンマイクロバブルとして16μL(1バイアル)を添付の注射用水2mLで懸濁し、通常、成人1回、懸濁液として0.015mL/kgを静脈内投与する。
  • 参考

    投与量換算表

    体重当たりの投与量は下表を参照すること。
    体重(kg)405060708090100
    投与量懸濁液として(mL)0.600.750.901.051.201.351.50
    ペルフルブタンマイクロバブルとして(μLMB注)4.86.07.28.49.610.812.0
    注)ペルフルブタンマイクロバブルの体積(μL)

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 卵又は卵製品にアレルギーのある患者
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。本剤は鶏卵由来の安定剤(水素添加卵黄ホスファチジルセリンナトリウム)を用いているため、アレルギー症状を発現するおそれがある。
9.1.2 心臓や肺に動静脈(右左)シャントのある患者
本剤が肺を経由せず、直接体循環に入るため。
9.1.3 重篤な心疾患のある患者
症状が悪化するおそれがある。[11.1.2参照]
9.1.4 重篤な肺疾患のある患者
本剤の主たる排泄経路は肺であり、呼吸機能低下患者では症状が悪化するおそれがある。[15.2.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 調製方法
懸濁液は、調製後2時間以内に使用する。
(1)空シリンジに、添付の注射用水から2mLをとる。
(2)本剤(凍結乾燥注射剤)に添付のケモプロテクトスパイクを挿入する。
(3)注射用水2mLをとったシリンジをケモプロテクトスパイクに取り付け、注射用水2mLをバイアルに入れ、シリンジを付けたまま、直ちに1分間振とうする。
(4)ケモプロテクトスパイクの内部にあるデッドスペースには注射用水が残っているため、一度シリンジ内へ懸濁液を吸い取り、再度バイアル中に戻す。
(5)懸濁液採取用の空シリンジをケモプロテクトスパイクに取り付け、投与に必要な量の懸濁液をシリンジにとる。
14.1.2 バイアルへの注射用水の注入及び懸濁液調製後の本剤のシリンジへの吸引には、必ず添付のケモプロテクトスパイク(懸濁液調製器具)を使用すること。また、本剤のシリンジへの吸引及び本剤をバイアルへ戻す際には過度の減圧/加圧を避けるようゆっくりと行うこと。なお、添付の注射用水以外の溶解液を使用した場合、凝集体を形成することもある。詳細に関しては、「本剤の調製方法および取扱い方法」を参照すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 検査前
本剤による超音波検査と同日の腹腔鏡検査や発泡剤を使用したバリウム検査などの消化管検査は避けること。[15.2.2参照]
14.2.2 投与経路
本剤は静脈内投与にのみ使用し、動脈内投与は行わないこと。
14.2.3 投与時
(1)懸濁液調製後の本剤は室温で2時間以内に使用すること。
(2)22Gより太い注射針(22Gを含む)を用いること。
(3)懸濁液放置時に懸濁液に分離が認められることがあるので、投与直前に再度振とうし、均質な懸濁液とすること。
(4)通常、生理食塩液で満たした投与ルートを確保し、本剤投与後直ちに、少量の生理食塩液でフラッシュする。
14.3 薬剤開封後の注意
1回の検査にのみ使用し、使用後の残液、ケモプロテクトスパイクは廃棄すること。
14.4 診断上の注意
14.4.1 超音波撮影時
<肝腫瘤性病変>
(1)本剤の造影効果は、投与直後から得られる血管イメージングと投与後約10分から得られるクッパーイメージング(肝実質の造影)である。十分なクッパーイメージングを得るためには、血管イメージングを終えた後、撮影を中断しバブルの崩壊を防ぐ必要がある。肝腫瘤性病変の中にはクッパー細胞を有することにより、本剤投与後のクッパーイメージングにおいて病巣が不明瞭になる場合があるので、造影前超音波画像を参考に診断すること。
<乳房腫瘤性病変>
(2)本剤の造影効果は、投与直後から得られる血管イメージングである。血管イメージングは関心病変を描出した状態でプローブを固定し撮影すること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 通常、成人1日1回投与する。反復投与による使用経験がない。
7.2 撮影方法としてはハーモニック法を用いる。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
健康成人に本剤0.024μLMB/kg、0.12μLMB/kg(臨床用量)、0.60μLMB/kg(懸濁液として0.003mL/kg、0.015mL/kg、0.075mL/kg)を静脈内単回投与したときのペルフルブタン血中濃度は投与後急速に減衰した。臨床用量の0.12μLMB/kgでは2相性に減衰し、投与後2~15分の半減期は2.7分、投与後15~30分の半減期は7.3分となり、また投与後60分で検出限界以下であった。
静脈内単回投与時のペルフルブタン血中濃度の推移(本剤の血中濃度:血液重量1g当たりの濃度として算出)
静脈内単回投与時におけるペルフルブタンの薬物動態パラメータ
投与量Cmax(ng/g)注1)AUC0~∞(ng・min/g)注2)Tmax(min)t1/2(min)Vd(kg/kg)注3)CLt(g/min/kg)注4)
α(2~15min)β(15~30min)
0.024μLMB/kg
(懸濁液として0.003mL/kg)
1.41±0.519.20±2.832.50±1.222.52±0.69注5)注6)0.12±0.0928±10
0.12μLMB/kg
(懸濁液として0.015mL/kg)
9.52±4.3866.78±32.272.00±0.002.72±0.477.25±0.360.07±0.0220±6
0.60μLMB/kg
(懸濁液として0.075mL/kg)
46.38±19.23353.00±150.492.00±0.002.80±0.7326.22±17.25注7)0.19±0.1419±8
(mean±SD,n=6)注1)血液の比重を1とした時、ng/mLに相当注2)血液の比重を1とした時、ng・min/mLに相当注3)血液の比重を1とした時、L/kgに相当注4)血液の比重を1とした時、mL/min/kgに相当注5)2~10minのt1/2(α相)注6)全例検出限界以下のため算出不能注7)15~60minのt1/2(β相)
16.3 分布
ラットに本剤を静脈内単回投与したときの組織中のペルフルブタン濃度は、大部分の組織で投与後5~10分にCmaxを示した。各組織中のペルフルブタン濃度は、脾臓、肝臓、肺で高く、脂肪、心臓、筋肉、脳では低かった。さらに本剤をラットに静脈内投与後、摘出した肝臓を電子顕微鏡で観察した結果、投与された本剤のマイクロバブルはクッパー細胞に局在していることが確認された。
16.4 代謝
ラットの呼気排泄試験で、投与されたペルフルブタンが未変化体のまま呼気中にほぼ全量(96.4%)回収されたことから、ペルフルブタンは生体内で代謝を受け難いことが確認された。
16.5 排泄
投与されたペルフルブタンの排泄経路は呼気である。健康成人に本剤0.024μLMB/kg、0.12μLMB/kg(臨床用量)、0.60μLMB/kg(懸濁液として0.003mL/kg、0.015mL/kg、0.075mL/kg)を静脈内単回投与したときのペルフルブタン呼気中濃度を測定した。各測定時点での呼気中ペルフルブタン濃度は用量依存的であった。臨床用量の0.12μLMB/kgでは、投与後6分でCmaxに達し、投与後2時間には検出限界以下となった。なお、0.024μLMB/kgにおける呼気中濃度は全被験者で検出限界以下であった。
静脈内単回投与時のペルフルブタン呼気中濃度の推移

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
呼吸困難、血圧低下、発疹等の異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
11.1.2 心筋虚血あるいは心筋梗塞を伴う徐脈、低血圧(いずれも頻度不明)
冠動脈疾患を有し、過敏症を示唆する有害事象が発現した患者において、心筋虚血あるいは心筋梗塞を伴う徐脈、低血圧が認められたとの報告がある。[9.1.3参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満頻度不明
過敏症発疹、発赤、そう痒潮紅
精神神経系頭痛
消化器下痢、口渇、嘔吐、腹痛
臨床検査蛋白尿、好中球減少、LDH上昇、尿糖陽性、血圧上昇、リンパ球減少、血小板数減少
その他注射部疼痛、熱感、下肢冷感味覚不全
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