製品名 ドパストン静注25mg
ドパストン静注50mg
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- 一般名
- Levodopa
- 薬効分類
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パーキンソン病・認知症治療薬>L-ドパ含有製剤
- 価格
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0.25%10mL1管:144円/管
0.25%20mL1管:253円/管
- 製薬会社
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- 製造販売元:大原薬品工業株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
- パーキンソン病、パーキンソン症候群
用法・用量
- 通常成人1日量レボドパとして25~50mgを1~2回に分けて、そのままゆっくり静注又は生理食塩液もしくはブドウ糖注射液などに希釈して点滴静注する。
なお、年齢・症状に応じて適宜増減する。
- 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 閉塞隅角緑内障の患者〔眼圧上昇を起こし、症状が悪化するおそれがある。〕
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 副作用
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- (本項には頻度が算出できない副作用報告を含む。)
- Syndrome malin(頻度不明)
- 急激な減量又は投与中止により、高熱、意識障害、高度の筋硬直、不随意運動、ショック状態等があらわれることがあるので、このような場合には、再投与後、漸減し、体冷却、水分補給等適切な処置を行うこと。
- 錯乱(頻度不明)、抑うつ(頻度不明)、幻覚(0.3%)
- 錯乱、抑うつ、幻覚があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍の悪化(頻度不明)
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍の悪化があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 溶血性貧血(頻度不明)、血小板減少(頻度不明)
- 溶血性貧血、血小板減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 突発的睡眠(頻度不明)
- 前兆のない突発的睡眠があらわれることがあるので、このような場合には、減量、休薬又は投与中止等の適切な処置を行うこと。(「2.重要な基本的注意」の(4)項参照)
- 閉塞隅角緑内障(頻度不明)
- 急激な眼圧上昇を伴う閉塞隅角緑内障を起こすことがあるので、霧視、眼痛、充血、頭痛、嘔気等が認められた場合には、投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。
- 注意
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慎重投与
次の患者には慎重に投与すること
- 肝又は腎障害のある患者〔副作用の発現が増加するおそれがある。〕
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍のある患者又はその既往歴のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- 糖尿病患者〔血糖値の上昇を誘発し、インシュリン必要量を増大させるとの報告がある。〕
- 重篤な心・肺疾患、気管支喘息又は内分泌系疾患のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- 慢性開放隅角緑内障の患者〔眼圧上昇を起こし、症状が悪化するおそれがある。〕
- 自殺傾向など精神症状のある患者〔精神症状が悪化するおそれがある。〕
重要な基本的注意
- 閉塞隅角緑内障のおそれのある場合は、隅角検査あるいは眼圧検査を行うことが望ましい。
- 本剤の投与は、少量から開始し、観察を十分に行い慎重に維持量まで増量すること。また他剤から本剤に切りかえる場合には、他剤を徐々に減量しながら本剤を増量するのが原則である。
- 長期投与時
- レボドパ製剤の長期投与により、次のような現象があらわれることがあるので、適切な処置を行うこと。
- wearing off(up and down)現象があらわれた場合には、1日用量の範囲内で投与回数を増やす等の処置を行うこと。
- on and off現象があらわれた場合には、維持量の漸減又は休薬を行う。症状悪化に際しては、その他の抗パーキンソン剤の併用等の処置を行うこと。
- 前兆のない突発的睡眠、傾眠、調節障害及び注意力・集中力・反射機能等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意すること。
- セレギリン塩酸塩等(B型モノアミン酸化酵素阻害剤)との併用に際しては、使用前に必ずセレギリン塩酸塩等の添付文書を参照すること。
- レボドパ又はドパミン受容体作動薬の投与により、病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されている。また、レボドパを投与された患者において、衝動制御障害に加えてレボドパを必要量を超えて求めるドパミン調節障害症候群が報告されている。患者及び家族等にこれらの症状について説明し、これらの症状が発現した場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
適用上の注意
- 調製時
- 本剤はアルカリ溶液中で分解し、着色(褐色~黒色)するので、アルカリ性注射剤との混合は避けること。
- 静脈注射時
- 静脈注射を必要とする場合にはゆっくり投与すること。
- アンプルカット時
- 本品はワンポイントアンプルであるが、アンプルの首部をエタノール綿等で清拭してから、カットすることが望ましい。
高齢者への投与
- 不安、不眠、幻覚、血圧低下等の副作用があらわれることがあるので注意すること。〔高齢者では、生理機能の低下によりレボドパに対する忍容性が低下していることが多い。〕
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。〔動物実験(マウス、ラット)で初期発生への影響及び胎仔毒性が認められている。〕
- 授乳中の婦人には投与しないことが望ましい。〔乳汁分泌が抑制されるおそれがある。また、動物実験(ラット)でレボドパの乳汁移行が知られている。〕
薬物動態
- (参考:動物)
- 分布・代謝・排泄
- ラットに14C標識レボドパ(26.1mci/mg)を静脈内投与し、体組織への分布状態を全身オートラジオグラフィーで観察した結果、投与30分後には脳内への取り込みが最大となり、尾状核、被殻への局在が認められている。また、投与10分後には腎臓、小腸、膵臓、副腎、肝臓等に高い放射能活性が認められ、1時間後まで持続する。投与されたレボドパは、ほとんどが尿中にホモバニリン酸(HVA)、3,4-dihydroxyphenyl acetic acid(DOPAC)の形で排泄される。