製品名 メスチノン錠60mg
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- 一般名
- Pyridostigmine Bromide
- 薬効分類
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中枢神経薬(その他)>コリンエステラーゼ阻害薬(末梢性)
- 価格
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60mg1錠:22円/錠
- 製薬会社
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- 製造販売元:共和薬品工業株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
- 重症筋無力症
用法・用量
- 通常成人1日3錠を1日3回に分けて経口投与する。
ただし、医師の監督下に症状に応じて、適宜、用量および服用回数を増減することができる。
- 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 消化管又は尿路の器質的閉塞のある患者〔蠕動運動を亢進させ、また排尿筋を収縮させるおそれがある。〕
- 迷走神経緊張症の患者〔迷走神経を興奮させるおそれがある。〕
- 脱分極性筋弛緩剤(スキサメトニウム塩化物水和物)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- 副作用
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- (頻度不明)
- コリン作動性クリーゼ
- 本剤の過剰投与によりニコチン様作用として呼吸筋麻痺、線維性攣縮が、ムスカリン様作用として腹痛、下痢、発汗、流涎、縮瞳、徐脈等があらわれることがある。このような場合には直ちに投与を中止し、アトロピン硫酸塩水和物1~2mgを静注する。また、必要に応じて陽圧人工呼吸、気管切開等により気道を確保し、症状改善がみられるまで慎重に観察する。(「重要な基本的注意」の項参照)
- 注意
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次の患者には慎重に投与すること
- 気管支喘息の患者〔気管支平滑筋を収縮させ、気管支喘息の症状を悪化させるおそれがある。〕
- 腎機能障害のある患者〔高い血中濃度が持続するおそれがある。〕(【薬物動態】の項参照)
- 冠動脈閉塞のある患者〔冠血流を著しく低下させるおそれがある。〕
- 徐脈のある患者〔心拍数低下を起こすおそれがある。〕
- 消化性潰瘍のある患者〔胃液分泌を亢進させ、症状を悪化させるおそれがある。〕
- てんかんの患者〔てんかんの症状を悪化させるおそれがある。〕
- パーキンソン症候群の患者〔パーキンソン症候群の症状を悪化させるおそれがある。〕
- 重症筋無力症患者では、症状の重篤かつ急速な悪化をみる場合がある(クリーゼ)。
クリーゼには抗コリンエステラーゼ剤不足による筋無力性のクリーゼ(症状:呼吸困難、唾液排出困難、チアノーゼ、全身の脱力等)と同剤過剰によるコリン作動性クリーゼ(症状:腹痛、下痢、発汗、流涎、縮瞳、線維性攣縮、徐脈等)とがある。
この2種類のクリーゼの鑑別は、次のとおりである。- 筋無力性クリーゼ
- エドロホニウム塩化物10mgを小注射器にとり、まず2mgを静注し、約1分前後で過敏反応がみられない場合に、残りの8mgを投与する。これにより筋力の改善が認められれば、筋無力性クリーゼであるので、メスチノンを増量すべきである。
- コリン作動性クリーゼ
- エドロホニウム塩化物投与後に症状悪化がみられればコリン作動性クリーゼであるので、直ちに投与を中止し、アトロピン硫酸塩水和物1~2mgを静注する。必要に応じて陽圧人工呼吸、気管切開等により気道を確保する。
- ムスカリン様作用軽減のために、アトロピン硫酸塩水和物を投与することは、コリン作動性作用を過小評価し、メスチノンの過剰投与を招くおそれがあるので、常用すべきではない。
- 高齢者へ投与する場合には、少量から投与を開始するなど投与量に留意し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。〔本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがある。〕
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。〕
- 授乳婦に投与する場合には、授乳を避けさせること。〔授乳婦への投与に関する安全性は確立していない。〕
- 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
- <外国人における成績(参考)>
- 健康成人11例にピリドスチグミン臭化物として、60mgを単回経口投与したときの血中半減期は約200分であった。また、腎機能障害を有する患者4例に静脈注射したとき、腎機能障害のない患者5例と比べ半減期は約3.4倍に延長し、クリアランス値は約1/4に減少した。重症筋無力症患者5例に経口投与したとき、投与後24時間の尿中未変化体総排泄率は2~16%であった。