製品名 トレリーフ錠25mg
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- 一般名
- Zonisamide
- 薬効分類
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パーキンソン病・認知症治療薬>レボドパ賦活薬
- 価格
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25mg1錠:966.1円/錠
- 製薬会社
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- 製造販売元:大日本住友製薬株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
- パーキンソン病(レボドパ含有製剤に他の抗パーキンソン病薬を使用しても十分に効果が得られなかった場合)
- レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズム(レボドパ含有製剤を使用してもパーキンソニズムが残存する場合)
用法・用量
- 本剤は、レボドパ含有製剤と併用する。
パーキンソン病
通常、成人にゾニサミドとして、1日1回25mgを経口投与する。なお、パーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象)の改善には、1日1回50mgを経口投与する。
レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズム
通常、成人にゾニサミドとして、1日1回25mgを経口投与する。
- 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦・産婦・授乳婦等への投与」の項参照〕
- 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
- 副作用
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- 悪性症候群(1%未満)
- 本剤投与中又は投与中止後に悪性症候群があらわれることがある。観察を十分に行い、発熱、意識障害、無動無言、高度の筋硬直、不随意運動、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗、血清CK(CPK)の上昇等があらわれた場合には、体冷却、水分補給等の全身管理、及び再投与後に漸減するなど適切な処置を行うこと。なお、本症発症時には、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。〔「重要な基本的注意」の項参照〕
- 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(頻度不明)
- 観察を十分に行い、発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒感、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
- 過敏症症候群(頻度不明)
- 初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
- 再生不良性貧血、無顆粒球症、赤芽球癆(頻度不明)、血小板減少(1%未満)
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 急性腎障害(頻度不明)
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 間質性肺炎(頻度不明)
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
- 肝機能障害、黄疸(頻度不明)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 横紋筋融解症(1%未満)
- 観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
- 腎・尿路結石(1%未満)
- 観察を十分に行い、腎疝痛、排尿痛、血尿、結晶尿、頻尿、残尿感、乏尿等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 発汗減少に伴う熱中症(頻度不明)
- 発汗減少があらわれ、体温が上昇し、熱中症をきたすことがある。発汗減少、体温上昇、顔面潮紅、意識障害等がみられた場合には、投与を中止し、体冷却等の適切な処置を行うこと。〔「重要な基本的注意」の項参照〕
- 幻覚(1%以上)、妄想(1%未満)、錯乱(1%未満)、せん妄(1%未満)等の精神症状
- 観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 注意
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次の患者には慎重に投与すること
- 重篤な肝機能障害又はその既往歴のある患者〔血中濃度が上昇するおそれがある。〕
- 本剤投与中又は投与中止後に悪性症候群があらわれることがあるので注意すること。〔「重大な副作用」の項参照〕
- 連用中は定期的に肝・腎機能、血液検査を行うことが望ましい。
- 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
- 発汗減少があらわれることがあり、特に夏季に体温の上昇することがあるので、本剤投与中は体温上昇に留意し、このような場合には高温環境下をできるだけ避け、適切な処置を行うこと。〔「重大な副作用」の項参照〕
- 本剤投与中又は投与中止後に、自殺企図があらわれることがあるので、患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。〔「その他の副作用」、「その他の注意」の項参照〕
- 薬剤交付時
- PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕
- パーキンソン病に対する本剤の1日50mg投与において、1日25mg投与時を上回るon時の運動機能の改善効果は確認されていない。〔「臨床成績」の項参照〕
- 高齢者では一般に生理機能(腎機能、肝機能等)が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔妊娠中にゾニサミド製剤を投与された患者が奇形(心室中隔欠損、心房中隔欠損等)を有する児を出産したとの報告があり、動物実験(マウス、ラット、イヌ、サル)で流産、催奇形作用(口蓋裂、心室中隔欠損等)が報告されている。また、妊娠中にゾニサミド製剤を投与された患者の児に呼吸障害があらわれたとの報告がある。〕
- 授乳婦に投与する場合には、授乳を避けさせること。〔ヒト母乳中への移行が報告されている。〕
- 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。〔使用経験がない。〕
- 血中濃度
- 単回投与
(健康成人12例、25mg空腹時1回投与) Tmax(h)a) Cmax(μg/mL)b) t1/2(h)b) AUC0-t(μg・h/mL)b) 4.0(1-10) 0.118±0.018 94.0±26.3 6.68±1.57 a)中央値(最小値-最大値)、b)平均値±標準偏差
- 反復投与
- パーキンソン病患者に1日1回25mg又は50mgを反復投与したときの定常状態でのトラフ濃度は、それぞれ1.14±0.48μg/mL(108例の平均値±標準偏差)、2.57±0.86μg/mL(105例の平均値±標準偏差)であった。また、パーキンソニズムを伴うレビー小体型認知症患者に1日1回25mg又は50mgを反復投与したときの定常状態でのトラフ濃度は、それぞれ1.43±0.34μg/mL(39例の平均値±標準偏差)、3.43±1.34μg/mL(37例の平均値±標準偏差)であった。
- 食事の影響
- 健康成人12例において、空腹時及び食後に25mg単回投与したときの薬物動態パラメータを比較した結果、バイオアベイラビリティに対する食事の影響はほとんど認められなかった。
- 血清蛋白結合率
- 48.6%(in vitro、ヒト血清、限外ろ過法)
- 主な代謝産物及び代謝経路
- 主として肝臓で代謝され、イソキサゾール環開裂体を生成した後、グルクロン酸抱合等を受ける。
- 排泄経路及び排泄率
- 排泄経路
- 主として尿中
- 排泄率
- 投与後2週間における尿中排泄率は、未変化体として28.9~47.8%、主代謝物(イソキサゾール環開裂体のグルクロン酸抱合体)として12.4~18.7%であった。これらは投与量の47.6~60.2%であった。〔健康成人、200mg1回又は2回及び400mg2回(承認外用量)投与〕
- 代謝酵素
- チトクロームP-450分子種
- 主としてCYP3A
- 腎機能障害患者における薬物動態
〔外国人、300mg1回(承認外用量)投与〕 クレアチニンクリアランス(mL/min) Tmax(h) Cmax(μg/mL) t1/2(h) CLra)(mL/min) Aeb)(%) >60 3.3 3.64 58 3.42 16.8 20~60 4.3 3.73 58 2.50 11.9 <20 2.9 4.08 63 2.23 13.3 a)腎クリアランスb)尿中排泄率(投与後8日間までに尿中に排泄されたゾニサミドの用量に対する百分率) - 腎クリアランス及び尿中排泄率で正常腎機能患者との間に差が認められた。